説明

配管接続装置

【課題】配管接続が完全に行われているか否かを容易に確認できる配管接続装置を提供する。
【解決手段】配管の一方の側に設けられた雄管48と、他方の側に設けられたソケット部材44とを接続する配管接続装置42を、一対の弾性脚80と、弾性脚80の一端側を連結する連結部を備えた抜止クリップ50、及び雄管48のフランジ部58に軸方向に当接してこれを雄管挿入側に押動する当接部142とソケット部材44の側の被係止部130に弾性係止する係止爪128とを備え且つ当接部142と係止爪128との軸方向の位置関係が、雄管48が不完全挿込状態であるとき、係止爪128が被係止部130に係止できない位置関係となしてある接続確認カバー122と、を備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は配管接続装置に関し、詳しくは配管が正しく接続されているか否かを確認するための技術手段に特徴を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配管接続装置として下記特許文献1に開示のものが公知である。
図10は、この種配管接続装置を水栓器具に給水又は給湯を行うための配管の接続用に適用した例、詳しくは水栓器具に直接連結されるサプライ管と、その上流側配管との接続に適用した例である。
【0003】
図中200はその水栓器具で、202は水栓器具200に水,湯を供給すべく水栓器具200に直接連結されたサプライ管である。この例においてサプライ管202は可撓管から成っている。
204はそのサプライ管202と上流側配管とを接続するための配管接続装置であって、雌管としてのソケット部材206と、抜止クリップ208とを含んで構成されている。
【0004】
図11はその配管接続装置204の構成を詳しく示したものである。
同図に示しているようにソケット部材206は軸方向一端に挿込開口212を有しており、更に挿込開口212に続いて断面円形の雌嵌合面214を有している。また軸方向端の外周面にフランジ部216が形成されている。
【0005】
一方サプライ管202には、金具から成る端部部材218が装着されている。端部部材218は雄管220を有しており、その雄管220がソケット部材206の挿込開口212を通じてソケット部材206内部に挿入された上、外周面の雄嵌合面222がソケット部材206の雌嵌合面214に嵌合され、そしてそれらの間が雄嵌合面222に装着されたOリング224によって水密にシールされるようになっている。
ここで雄管220においても、ソケット部材206におけるのと同様のフランジ部(突出部)216が形成されている。
【0006】
抜止クリップ208は金属製且つ板ばね製のもので略環状をなしている。即ちこの抜止クリップ208は一対の弾性脚と、それらを連結する連結部を有していて、その一対の弾性脚のそれぞれの幅方向中間部に係入溝228を有している。また周方向の一部が切り欠かれた形態をなしていて、その切欠部分が開口226を成しており、更にその開口226に続いてハの字状に開いた形の案内部230が連続して形成されている。
【0007】
この抜止クリップ208は、雄管220をソケット部材206内部に挿し込み、そして一対のフランジ部216を合せた状態で、それらフランジ部216に対して開口226を通じて軸直角方向に弾性的に嵌め合され、それらフランジ部216を係入溝228に係入させることで、ソケット部材206とサプライ管202とを軸方向に抜止めし、締結する。
【0008】
しかしながらこの配管接続装置204の場合、抜止クリップ208が外部に露出した状態となって配管接続部の美観,外観が悪い問題があり、更に抜止クリップ208が突出した状態にあるため、メンテナンス作業等に際して誤って手等が当ったときに怪我をする恐れがあり、またその際に抜止クリップ208が外れてしまう恐れがある。
【0009】
その対策として、配管接続部を抜止クリップとともに外側から接続カバーで覆うようになしたものが考えられている。
例えば下記特許文献2にその一例が開示されている。
図12はその具体例を示している。
【0010】
図において232は配管接続部を抜止クリップ208とともに外側から覆う接続カバーで、周壁234と、上壁236とを有している。
上壁236には端部部材218をサプライ管とともに挿し込むための挿込用の開口238が形成されている。
【0011】
この例において、ソケット部材206は上記のようなフランジ部を備えておらず、これに代わって雄管220のフランジ部216を軸方向に当接させるストッパ面240が設けられている。
ソケット部材206にはまた、周方向2個所に切欠部242が設けられ、そこに抜止クリップ208が装着されている。ここで抜止クリップ208は、切欠部242において軸方向に移動不能に保持されている。
【0012】
この例において、抜止クリップ208は雄管220の挿込みに伴って一対の弾性脚が拡開可能となしてある。
詳しくは、一対の弾性脚のそれぞれにすり鉢状のカム面244が設けられ、このカム面244に対し雄管220のフランジ部216を当接させることで、そのフランジ部216の図12(A)中下向きの移動につれて一対の弾性脚が拡開するようになしてある。
【0013】
従って雄管220は、ソケット部材206に抜止クリップ208を装着した状態の下で、ソケット部材206に対して図中下向きに挿込可能で、その挿込後に抜止クリップ208にて抜け止めされる。
【0014】
ところで、施工現場での配管接続作業に際して、雄管220が雌管としてのソケット部材206に対して完全挿込みされず、不完全挿込状態で配管接続されてしまうといった場合がある。
こうしたことは特に配管接続個所がカウンタ下等の狭く暗い場所であったりしたときに生じ易い。
【0015】
しかも図12に示す配管接続装置の場合、接続カバー232が配管接続部を抜止クリップ208とともに外側から覆っているため、配管接続の状態を外部から直接目で見て確認することができず、こうした不完全な配管接続が行われてしまうことが危惧される。
【0016】
而して雄管220が雌管としてのソケット部材206に対して完全挿込みされないで不完全挿込状態であると、水圧がかかったときに雄管220がソケット部材206から抜けてしまう恐れがある。
【0017】
このような不完全接続は上記のような接続カバー232で配管接続部を外側から覆った配管接続装置において特に大きな問題となるが、このような接続カバー232を備えていない配管接続装置においても、雄管が雌管に対して不完全接続されてしまうことによって同様の不具合を発生させる点で事情は同様である。
【0018】
尚、配管接続が十分に行われているか否かを確認するための接続確認部材を配管接続装置に備えたものも従来提案されている。
例えば下記特許文献3にこの種の配管接続装置が開示されている。
しかしながらこの特許文献3に開示のものは軸直角方向に延びる一対の弾性脚と、弾性脚の各一端側を連結する連結部とを備えた抜止クリップにて配管接続するものではなく、配管接続の構造が本発明とは基本的に異なった別異のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開2001−182108号公報
【特許文献2】特開2004−3626号公報
【特許文献3】特開2001−74185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は以上のような事情を背景とし、配管接続が完全に行われているか否かを容易に確認することができ、また配管接続を完全接続状態とすることのできる機能を持った配管接続装置を提供することを目的としてなされたものである。
また他の目的として、接続確認部材自身に、配管接続が不完全であることを一見して直ちに分り易くする機能を持たせることを目的としている。
更に接続カバー付きの配管接続装置においても支障無く配管接続状態を確認でき、更に接続カバー取付状態の下においても配管接続を完全接続状態とすることのできる配管接続装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
而して請求項1のものは、互いに接続すべき一対の配管の一方の側に設けられ、外面に雄嵌合面と径方向外方に突出した突出部とを有する雄管と、該一対の配管の他方の側に設けられ、内面に雌嵌合面を有するとともに軸方向一端側に挿込開口を有する雌管とを、該雄管を該雌管の内部に挿し込んだ状態に接続する配管接続装置であって、(イ)前記雌管に装着され、軸直角方向に延びる一対の弾性脚と、該弾性脚の各一端側を連結する連結部を備えて該弾性脚が前記雄管の挿込みに伴って径方向に拡開可能であり、収縮状態で該弾性脚を前記突出部に対し軸方向に当接させて前記雄管と雌管とを軸方向に抜止めする一方、拡開状態で抜止め解除する抜止クリップと、(ロ)軸方向に装着されて接続確認を行う部材であって、前記雄管の突出部に対して軸方向に当接する当接部と、前記雌管の側の被係止部に弾性係止する係止爪とを備えているとともに、該当接部と係止爪との軸方向の位置関係が、前記雄管が雌管に対して不完全挿込状態であるとき、前記突出部への該当接部の当接状態の下で該係止爪が前記被係止部に係止できない位置関係となしてある接続確認部材と、を有しており、且つ前記当接部が、該接続確認部材に加えられた操作力に基づいて前記突出部を雄管挿込側に押圧し、該雄管を完全挿込状態まで押動する押圧部を成していることを特徴とする。
【0022】
請求項2のものは、請求項1において、前記当接部の前記突出部とは反対側の軸方向後側には、軸方向に弾性的に伸縮変形可能な弾性部材が設けてあり、前記雄管の完全挿込状態且つ前記突出部への前記当接部の当接状態の下で、該弾性部材を軸方向に圧縮変形させることで前記係止爪が前記被係止部に係止可能となしてあることを特徴とする。
【0023】
請求項3のものは、請求項2において、前記弾性部材が前記軸方向に設定量弾性的に圧縮変形したところで該弾性部材の更なる変形を阻止するストッパが設けてあることを特徴とする。
【0024】
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、配管接続部を前記抜止クリップとともに外側から覆う接続カバーが備えてあり、前記接続確認部材が該接続カバーの取付状態の下で該配管接続部に装着されるものであることを特徴とする。
【0025】
請求項5のものは、請求項4において、前記接続カバーは、前記配管接続部を外周側から取り囲む周壁と、該周壁における雄管挿込側の一端側の上壁とを有していて、該上壁に前記雄管の挿込用の開口が形成されており、該開口は配管接続状態の下で配管との間に隙間を形成するものとなしてあって、該隙間を通じて前記接続確認部材の当接部が該接続カバー内に挿入可能となしてあることを特徴とする。
【0026】
請求項6のものは、請求項4,5の何れかにおいて、前記接続確認部材は、前記接続カバーの周壁の外側を該周壁に沿って軸方向に延びる脚部を有していて、該脚部の先端部に前記係止爪が設けてあるとともに、前記接続カバーには該係止爪を係止させる被係止部が形成してあることを特徴とする。
【発明の作用・効果】
【0027】
以上のように本発明は、軸直角方向に延びる一対の弾性脚及び弾性脚の各一端側を連結する連結部を有し、雄管の挿込みに伴って弾性脚を拡開させた後、収縮してその収縮状態で雄管の突出部に軸方向に当接して雄管と雌管とを抜け止めする抜止クリップと、雄管の突出部に軸方向に当接する当接部及び雌管の側の被係止部に弾性係止する係止爪を有し、その当接部と係止爪との軸方向の位置関係が、雄管が雌管に対し不完全挿込状態であるとき、突出部への当接部の当接状態の下で係止爪が被係止部に係止できない位置関係となしてある接続確認部材と、を配管接続装置に備えたものである。
【0028】
本発明の配管接続装置にあっては、雄管が雌管に対して不完全挿込状態であるとき、接続確認部材の係止爪を被係止部に係止させて装着状態とすることができず、そのことをもって雄管が不完全挿込状態であることを目視によって直ちに知ることができ、これに基づいて雄管を完全挿込状態として、水圧の作用により雄管が抜けてしまうといった不具合の発生を防止することができる。
【0029】
本発明では上記接続確認部材の当接部を、加えられた操作力に基づいて上記の突出部を雄管挿込側に押圧し、雄管を完全挿込状態まで押動する押圧部となしておく。
【0030】
本発明では、接続確認部材によって雄管が不完全挿込状態であることを知ったとき、雄管側の配管に直接挿込方向の力を加えて、そのことにより雄管を完全挿込状態まで差し込むようになすことができるが、この場合、接続確認部材による接続確認動作と、雄管側の配管を手に持って雄管自体に力を加え挿し込む動作と、更にその後において接続確認部材の係止爪を被係止部に係止させて完全装着する動作の複数の動作が必要となる。
【0031】
しかるに上記に従って当接部を押圧部となしておけば、接続確認部材によって雄管が不完全挿込状態であることを知ったとき、その接続確認部材を軸方向に押すことでそのまま雄管を雌管に対し完全挿込状態とした上、接続確認部材の係止爪を被係止部に係止させて装着完了することができ、接続確認から雄管の完全挿込み(配管接続の是正)及び接続確認部材の完全装着の動作をワンタッチで極めて容易に行うことができる。
【0032】
次に請求項2は、当接部の上記突出部とは反対側の軸方向後側に、軸方向に弾性的に伸縮変形可能な弾性部材を設け、雄管の完全挿込状態且つ突出部への当接部の当接状態の下で、弾性部材を軸方向に圧縮変形させることで係止爪を被係止部に係止可能となしたものである。
【0033】
例えばこのような弾性部材を設けていない場合、雄管の挿込不足の分だけ接続確認部材が本来の装着位置、即ち係止爪が被係止部に係止する位置から軸方向に離れて位置するだけとなる。
【0034】
しかるにこの請求項2の配管接続装置では、接続確認部材の当接部を雄管の突出部に当接させた状態としたとき、雄管の挿込不足の分よりも大きく接続確認部材が本来の装着位置から軸方向に離れて位置することとなり、即ち接続確認部材が本来の装着位置から大きく浮いた状態となり、接続確認部材が本来の装着位置に届いていないことが外観的に一見して分り易く、接続確認部材の係止爪が被係止部に掛かっているか否かを目を近づけて観察するといったことをしなくても、直ちに雄管が不完全挿込状態であることを知ることができ、配管接続の良否の確認作業がより一層容易となる。
【0035】
この場合において、弾性部材が軸方向に設定量だけ弾性的に圧縮変形したところで、弾性部材の更なる変形を阻止するストッパを設けておくことができる(請求項3)。
【0036】
このようにしておけば、接続確認部材に加えた操作力によって当接部が雄管の突出部に当接し、且つ弾性部材がストッパにより変形阻止された状態でなお接続確認部材の係止爪が被係止部に係止不能の位置にあることをもって、雄管が不完全挿込状態にあることを知ることができる。
尚、この状態で加えていた操作力を除くと弾性部材が軸方向に伸びて、接続確認部材が本来の装着位置から大きく浮いた状態となる。
【0037】
また接続確認部材に加えた操作力を上記ストッパによりそのまま当接部に伝え得て当接部、即ち押圧部にて雄管の突出部を雄管挿込側に押動し、雄管を完全挿込位置まで雌管内部に挿し込むことができる。
【0038】
次に請求項4は、配管接続装置が配管接続部を抜止クリップとともに外側から覆う接続カバーを備えている場合において、接続確認部材を接続カバーの取付状態の下で配管接続部に装着可能となしたものである。
【0039】
前述したように、このような接続カバーを備えた配管接続装置においては配管接続状態を確認することが特に難しい。
即ち、配管接続部を接続カバーが外側から覆っているため雄管が雌管内に完全挿込状態にあるか又は挿込不足の状態にあるのかを外側から目視確認できず、従って配管接続に際してもそのような雄管の不完全挿込状態が生じ易い。
【0040】
しかるにこの請求項4によれば、そのような接続カバーを備えた配管接続装置においても容易に雄管が完全挿込状態にあるか又は不完全挿込状態にあるかを知ることができ、特に効果の高いものである。
【0041】
この場合において接続カバーは、配管接続部を外周側から取り囲む周壁と、周壁における雄管挿込側の一端側の上壁とを有するものとなして、その上壁に雄管の挿込用の開口を形成し、そしてその開口を、配管接続状態で配管との間に隙間を形成するものとなして、その隙間を通じて接続確認部材の当接部を接続カバー内に挿入可能となしておくことができる(請求項5)。
このようにすることで、接続カバー取付状態の下で接続確認部材による配管接続状態の確認作業を簡単に行うことが可能となる。
【0042】
これらの場合において、接続確認部材には接続カバーの周壁の外側を周壁に沿って軸方向に延びる脚部を設けておき、その脚部の先端部に上記の係止爪を設けておく一方、接続カバー側にその係止爪を係止させる被係止部を形成しておくことができる(請求項6)。
【0043】
このようにしておくことで、接続カバー取付状態の下で且つこの接続カバーを利用して、これに接続確認部材を装着することができ、そしてその接続カバーからの接続確認部材の浮上がりを目視確認することによって、配管接続状態の良否をより一層分り易いものとなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態の配管接続装置をその適用対象とともに示す図である。
【図2】同実施形態の配管接続装置を配管接続状態且つ外観状態で示す斜視図である。
【図3】同実施形態の配管接続装置を各部材に分解して示す斜視図である。
【図4】同実施形態における接続カバーの単品図である。
【図5】同実施形態における接続確認カバーの単品図である。
【図6】同実施形態の配管接続装置の配管接続時の作用説明図である。
【図7】同実施形態の配管接続装置の接続確認カバーの作用説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態の接続確認カバーを示す図である。
【図9】図8の接続確認カバーの作用説明図である。
【図10】従来の配管接続装置をその適用対象とともに示す図である。
【図11】図10の配管接続装置を拡大して示す図である。
【図12】図11とは異なる従来の配管接続装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
次に本発明を水栓器具に水,湯を供給するサプライ管とその上流側の供給配管との接続に適用した場合の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
【0046】
図1において、10は図示を省略するカウンター等の上面に設置された水栓器具(この例ではシングルレバー式の湯水混合水栓)で、12は水栓本体、14はその上部に設けられたシングルレバー式の操作部、16は水栓本体12から延び出した吐水管である。
【0047】
吐水管16は、水栓本体12に一体的に構成された管本体18と、ホース20とともに引出可能な吐水ヘッド22とから成っている。
ここで吐水ヘッド22は先端に吐水口24を有しており、その吐水口24から吐水を行うようになっている。
この例において、吐水ヘッド22は吐水を整流吐水からシャワー吐水若しくはその逆に切換可能なものとされている。
【0048】
26は水,湯を水栓本体12に供給するサプライ管であって、この例においてサプライ管26は可撓管から成っている。これらサプライ管26は上端部が水栓本体12に接続されており、かかる水栓本体12に対してサプライ管26,26を通じ水,湯が供給される。供給された水,湯は水栓本体12内で混合された上、流出管28へと流出する。
【0049】
この流出管28には上記ホース20が接続され、流出管28に流出した混合水がホース20を通じて吐水ヘッド22へと導かれる。
尚30はホースガイドで、32はストッパである。ホース20の引出し量は、このストッパ32がホースガイド30に当接することによって規定される。
【0050】
34は水,湯の供給配管で壁Wから室内側に横向きに突き出している。これら一対の供給配管34の先端部には止水栓36が設けられている。
止水栓36は上向きの接続口38を有している。その接続口38の外面には雄ねじ40が形成されている。
この例において、サプライ管26と供給配管34とは実施形態の配管接続装置42にて互いに接続されている。
【0051】
図2,図3にこの配管接続装置42の具体的構成が示してある。
これらの図に示しているように本例の配管接続装置42は、雌管としてのソケット部材44と、サプライ管26の端部に設けられた金属製の端部部材46に備えられた雄管48と、これらと別体に構成された弾性を有する抜止クリップ50と、接続カバー52とを有している。
雄管48は外面に雄嵌合面54を有しており、そこにシール用のOリング56が装着されている。また基端には外向きのフランジ部(突出部)58が設けられている。
【0052】
一方ソケット部材44は、内面に雄嵌合面54を嵌合させる雌嵌合面60を有しており、更に軸方向一端に挿込開口62を有している。
また挿込開口62と反対側の端部に雌ねじ孔64(図6参照)を有しており、その雌ねじ孔64において供給配管34、詳しくは止水栓36の接続口38の雄ねじ40にねじ結合されている。
ここで雄ねじ40と雌ねじ孔64とのねじ結合部は、パッキン66によって水密にシールされている。
【0053】
ソケット部材44には、挿込開口62の近傍位置においてその一部を周方向に切り欠いて成る一対の切欠部68が設けられており、そこに抜止クリップ50が装着されている。
ここで切欠部68の軸方向の両端面は第1係止面70,第2係止面72とされている。
【0054】
ソケット部材44にはまた、雄管48側のフランジ部58を当接させてその挿込量を規定するストッパ面74が形成されており、更に雌ねじ孔64側の端部外面には工具掛部78が設けられている。
【0055】
ソケット部材44にはまた、切欠部68の図中下側の位置において段付部77が外周面に沿って周方向に設けられている。
更にまた図中上端部には、外周部の一部を切り落とした形態の一対の互いに平行に直線状に延びる係合面79が形成されている。
【0056】
抜止クリップ50は、金属板ばね材をU字状に曲げて形成したもので、一対の弾性脚80と、それらを各一端側で連結する連結部82とを有している。
連結部82と反対側の端部は嵌込用開口83とされており、更にその嵌込用開口83に続いてハの字状に開いた案内部84が一体に形成されている。
またそれら案内部84の下端部に、図中下向き即ちソケット部材44の軸方向に突き出す形態で一対の突起部90が一体に形成されている。
【0057】
これら突起部90は、ソケット部材44における上記段付部77とともに、抜止クリップ50をソケット部材44の切欠部68に軸直角方向に装着する際の装着ガイドを成す。
【0058】
この抜止クリップ50には、一対の弾性脚80のそれぞれにカム面94が備えられている。ここでカム面94は、雄管48の挿込方向に進むに連れて軸心方向に接近するすり鉢形状の面とされている。
【0059】
この抜止クリップ50は、嵌込用開口83を通じてソケット部材44の切欠部68に軸直角方向に嵌め込まれて装着される。このとき一対の弾性脚80が切欠部68内に位置し、そしてそれら一対の弾性脚80の図中下端と上端とが、切欠部68における第1係止面70と第2係止面72とに当接することで軸方向に位置規制される。
【0060】
上記接続カバー52は、この例では樹脂製のものであって全体として筒状をなしている。
この接続カバー52は、上記の雄管48とソケット部材44との接続部を抜止クリップ50とともに外側から覆うもので、それら配管接続部及び抜止クリップ50を外周側から取り囲む周壁96と、周壁96の上端に設けられた上壁98とを有しており、その上壁98に、雄管48の挿込用の円形の開口100が形成されている。
ここで開口100は、図6に示しているように雄管48及びサプライ管26よりも大径をなしており、サプライ管26との間に環状の隙間を形成する。
【0061】
接続カバー52には、図3,図4に示しているように下端部(図3中下端部)に弾性爪102が一体に設けられており、これら弾性爪102を、ソケット部材44の上記段付部77下面に弾性的に係止させることで、かかる接続カバー52がソケット部材44に対し脱着可能に組み付けられるようになっている。
【0062】
接続カバー52にはまた、図4に示しているように周壁96から内側に離隔した位置に円弧形状をなす一対の嵌合片104,106が一体に形成されている。
これら嵌合片104,106は、接続カバー52をソケット部材44に対し軸方向に嵌め込む際、ソケット部材44の外周面に嵌合して軸直角方向の位置決めをなしつつ嵌込みガイドする。
【0063】
図4に示しているように、接続カバー52にはソケット部材44における上記係合面79に対応する位置に、対応する形状で切落し形状の平坦な係合面110,112が上壁98側に形成されている。
これら係合面110,112は、接続カバー52取付状態の下で、ソケット部材44の一対の係合面79に係合して、接続カバー52のソケット部材44に対する回転を防止する働きをなす。
【0064】
図3に示しているように、接続カバー52詳しくはその周壁96には、貫通の窓部114が設けられており、そこに解除ボタン(解除操作部)116が嵌込状態に装着されている。
【0065】
ここで解除ボタン116は、押込操作によって抜止クリップ50の一対の弾性脚80を拡開運動させ、抜止クリップ50による雄管48の抜止めを解除するもので、カム面120を備えている。
【0066】
解除ボタン116は、図中右方への押込みによりカム面120で抜止クリップ50の嵌込用開口83を押し開き、これにより抜止クリップ50を拡開運動させて、抜止クリップ50による雄管48の抜止め作用を解除する。
【0067】
本例では、先ずソケット部材44を供給配管34の接続口38に接続し、更にそのソケット部材44に対し抜止クリップ50及び接続カバー52を装着した状態としておく。
図6(I)はその状態を示している。
この状態で図6(I),(II)に示しているようにサプライ管26の端部に設けた端部部材46、詳しくは雄管48を接続カバー52の開口100及びソケット部材44の挿込開口62を通じてソケット部材44内部に挿入する。
【0068】
このとき、挿入の過程で抜止クリップ50のカム面94に対し雄管48のフランジ部58が接触し、そして更に雄管48が挿入されると、これに従動してカム面94のカム作用で抜止クリップ50の一対の弾性脚80が拡開運動させられ、抜止クリップ50に対するフランジ部58の通過を許容する。
【0069】
そしてフランジ部58が抜止クリップ50を通過し、ソケット部材44のストッパ面74に当接したところで、抜止クリップ50が自身の弾性力に基づいて収縮運動し、弾性脚80の図中下端をフランジ部58に当接させた状態となる。ここにおいて雄管48がソケット部材44から抜止めされる。
即ち雄管48がソケット部材44に対し、抜止クリップ50によって抜止状態にロックされる。
図6(III)はこのときの状態を表している。
【0070】
この実施形態では、配管接続部具体的には接続カバー52に装着されて、雄管48とソケット部材44との接続確認を行う接続確認カバー(接続確認部材)122が備えられている。
この接続確認カバー122は樹脂製のもので、図5に示しているように接続カバー52への装着状態で接続カバー52の上壁98の上面に重なり状態で載置される板状且つ平面形状が略矩形状を成す基部124と、基部124の四隅から垂下した合計4つの弾性を有する脚部126とを有しており、そして各脚部126の先端部(図中下端部)に内向きの係止爪128が設けてある。
【0071】
接続確認カバー122は、接続カバー52への装着状態で4つの脚部126が接続カバー52の周壁96の外側を周壁96に沿って軸方向の下向きに延び、そして各脚部126の先端部の係止爪128を、接続カバー52の下端の被係止部130に係止させることで(図2及び図7(III)参照)、接続カバー52に装着される。
尚、接続確認カバー122は4つの脚部126が接続カバー52に対して回転移動できないことにより、接続カバー52に対する装着時の回転方向の位置が自動的に規定される。
即ち4つの脚部126は、接続カバー52に対する接続確認カバー122の回転方向の装着位置を規定する働きを有している。
【0072】
上記基部124には略半円状をなす嵌合凹部132が形成されており、接続確認カバー122は、この嵌合凹部132をサプライ管26に開口部134を通じ軸直角方向に嵌め合せるようにして接続カバー52に装着される。
この嵌合凹部132は、サプライ管26との干渉回避のためのものである。
基部124にはまた、別の個所に凹形状部136が設けられている。
ここで凹形状部136は、図2に示しているように接続カバー52に形成された凹形状部138と同形状(平面形状において)をなしている。
【0073】
この接続確認カバー122には、略中央部に基部124から垂下する立下り部140が一体に形成されている。
ここで立下り部140は、その全体が嵌合凹部132に沿って湾曲した円弧形状をなしており、且つ接続カバー52の挿込用の開口100の周縁とサプライ管26との間の環状の隙間を通じて、接続カバー52内部に挿入可能な厚みで形成されている。
【0074】
この立下り部140は、基部124に対して図中上下方向に相対的に接近離間移動可能な下部の当接部142と、基部124に固定の上部の支持部144と、それらを上下に弾性連結する中間のばね部146(弾性部材)とに分かれている。
当接部142は、ばね部146の軸方向即ち図中上下方向の弾性変形によって上下に移動可能である。
ここでばね部146は、それぞれが半環状をなす一対の板ばね部148,148からなっており、全体として略環状をなしている。
【0075】
上記支持部144には、このばね部146の図中左右両側位置において、下向きに突出する一対のストッパ150が一体に設けられている。
これらストッパ150は、当接部142がばね部146を図中上向きに圧縮弾性変形させながら移動したとき、その移動量(圧縮変形量)が設定変形量となったところで当接部142に当って、更なる当接部142の上向きの相対移動を阻止し、接続確認カバー122に加えられた下向きの操作力を、そのままばね部146を介さず直接に当接部142に伝える働きをなす。
【0076】
尚当接部142,ストッパ150及び係止爪128の軸方向の位置関係は、次のように定めてある。
即ち、雄管48がソケット部材44に対し完全挿込状態で、当接部142が雄管48のフランジ部58に下向きに当接し、またストッパ150が当接部142に当った状態において、係止爪128が接続カバー52の下端の被係止部130に丁度係止可能となるように、それらの位置関係が定めてある。
【0077】
換言すれば、雄管48が完全挿込状態にあってもばね部148が軸方向に撓んでいない(変形していない)状態では、係止爪128は接続カバー52の被係止部130の位置まで下方に届かない位置関係となっている。
そのような状態で、ストッパ150が当接部142に当る位置までばね部148を撓ませながら接続確認カバー122を図中下向きに押すことによって、始めて各係止爪128が被係止部130に係止可能な位置に達し、そこにおいて始めて係止爪128を被係止部130に係止させて、接続確認カバー122を接続カバー52に装着することができる。
【0078】
従って雄管48がソケット部材44に対して挿込不足である場合、当接部142を雄管48のフランジ部58に当接させ、且つばね部146を撓ませていない状態では、接続確認カバー122の各係止爪128は、被係止部130から図中上向きに大きく離れ、また基部124は接続カバー52の上壁98から図中上向きに大きく浮き上がった状態となる。
【0079】
図7は、図5の接続確認カバー122の作用を表している。
図5の接続確認カバー122は、基部124の嵌合凹部132をサプライ管26に軸直角方向に嵌め合せるようにして、円弧形状をなす立下り部140を接続カバー52の内部に挿入する。そして全体を図中下向きに押し下げて接続カバー52に装着する。
【0080】
このとき雄管48がソケット部材44に対して完全挿込状態にあるとき、接続確認カバー122を図中下向きに一杯まで押し下げることで、係止爪128を被係止部130に係止させ、接続カバー52に装着することができる。
【0081】
接続確認カバー122を図中下向きに押し下げて行ったとき、先ず当接部142が雄管48のフランジ部58に当接し、その後ばね部146が軸方向に撓んで(圧縮変形して)、ストッパ150が当接部142に当り、その状態で係止爪128が被係止部130の位置に達して、そこで自動的に係止爪128が弾性的に被係止部130に係止し、接続カバー52に装着状態となる。
図2はこのときの状態を表している。
【0082】
これに対し、図7(I)に示すように雄管48の挿込みが不完全である状態(半挿し状態)である場合、接続確認カバー122を下向きに押して、先ず当接部42を雄管48のフランジ部に当接させ、更にばね部146を軸方向に圧縮変形させて、ストッパ150を当接部142に当てた状態としても、係止爪128を被係止部130に係止させることはできず、そこで加えていた操作力を除くとばね部146が軸方向に伸びて元の形状に復帰し、ここにおいて接続確認カバー122が接続カバー52から大きく浮き上った状態となる。
詳しくは雄管48の挿込不足分Hに対し、これよりも大きな浮き上り高さHで接続確認カバー122が浮き上ってしまう。
従ってこの接続確認カバー122の大きな浮上りによって、現在雄管48がソケット部材44に対して挿込不足であることを目視によって直ちに知ることができる。
【0083】
この状態でサプライ管26を手に持って下向きに押すことで、雄管48を完全挿込状態とすることができる。その時点で接続確認カバー122を接続カバー52に装着状態とすることができる。
但しこの実施形態の接続確認カバー122は、そのような動作を行わなくても、そのまま接続確認カバー122を下向きに強く押し込むことで、雄管48を完全挿込状態とすることができる。
【0084】
接続確認カバー122を下向きに押し込んで行くと、先ずばね部146が軸方向に弾性的に圧縮変形し、そしてその変形量が設定変形量となったところで図7(II)に示すようにストッパ150が当接部142に当り、ここにおいてばね部146の更なる変形が阻止され、接続確認カバー122に下向きに加えられた力が、ストッパ150にて直接に当接部142に、更には雄管48のフランジ部58へと加えられて、接続確認カバー122とともに雄管48が下向きに移動し、最終的に雄管48がソケット部材44内に完全挿込状態となる。
このとき係止爪128は被係止部130の位置に到って、図7(III)に示すようにそこで各係止爪128が被係止部130に弾性的に自動的に係止した状態となる。
【0085】
そして接続確認カバー122の係止爪128が被係止部130に係止したことをもって、雄管48が完全挿込状態となったことを確認することができる。
換言すれば、係止爪128を被係止部130に係止させることができれば、雄管48を完全挿込状態とできたことを意味する。
【0086】
以上のように本実施形態の配管接続装置42においては、雄管48がソケット部材44に対して不完全挿込状態であるとき、接続確認カバー122の係止爪128を被係止部130に係止させて装着状態とすることができず、そのことをもって雄管48が不完全挿込状態であることを目視によって直ちに知ることができ、これに基づいて雄管48を完全挿込状態として、水圧の作用により雄管48が抜けてしまうといった不具合の発生を防止することができる。
【0087】
またこの実施形態では、接続確認カバー122によって雄管48が不完全挿込状態であることを知ったとき、接続確認カバー122をそのまま軸方向に押すことで、雄管48をソケット部材44に対し完全挿込状態とした上、接続確認カバー122の係止爪128を被係止部130に係止させて装着完了することができ、接続確認から雄管48の完全挿込み(配管接続の是正)及び接続確認カバー122の完全装着の動作をワンタッチで極めて容易に行うことができる。
【0088】
更にこの実施形態では、雄管48が挿込不足であった場合、接続確認カバー122の当接部142を雄管48のフランジ部58に当接させたとき、ばね部46によって雄管48の挿込不足の分よりも接続確認カバー122を本来の装着位置から軸方向に大きく浮いた状態とすることができ、配管接続の良否の確認作業がより一層容易となる。
【0089】
図8及び図9は、本発明の他の実施形態の要部を表している。
この例は、板ばねから成るばね部146の途中個所に塊状部を一体に設けて、これらをストッパ150となし、ばね部146が一定量図中上下方向に撓んだとき(圧縮変形したとき)、上下に対向したストッパ150同士を当て、更にストッパ150を当接部142に当ててばね部146の更なる弾性変形を阻止状態とするとともに、接続確認カバー122に加えられた操作力を、それらストッパ150を介して当接部142に加えるようになした例である。
【0090】
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば接続確認カバーにおける弾性部材を上例以外の他の形態で、また当接部や支持部とは別体に構成したり、更に接続確認部材を上記のようなカバー形態以外の他の形態で構成することも可能であるし、また本発明は接続カバー付きの配管接続装置に適用して特に効果の大なるものであるが、そのような接続カバーを備えていない配管接続装置に適用するといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【符号の説明】
【0091】
26 サプライ管
42 配管接続装置
44 ソケット部材
48 雄管
50 抜止クリップ
52 接続カバー
54 雄嵌合面
58 フランジ部(突出部)
60 雌嵌合面
62 挿込開口
80 弾性脚
82 連結部
96 周壁
98 上壁
100 開口
122 接続確認カバー
126 脚部
128 係止爪
130 被係止部
142 当接部
146 ばね部
148 板ばね部
150 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに接続すべき一対の配管の一方の側に設けられ、外面に雄嵌合面と径方向外方に突出した突出部とを有する雄管と、該一対の配管の他方の側に設けられ、内面に雌嵌合面を有するとともに軸方向一端側に挿込開口を有する雌管とを、該雄管を該雌管の内部に挿し込んだ状態に接続する配管接続装置であって、
(イ)前記雌管に装着され、軸直角方向に延びる一対の弾性脚と、該弾性脚の各一端側を連結する連結部を備えて該弾性脚が前記雄管の挿込みに伴って径方向に拡開可能であり、収縮状態で該弾性脚を前記突出部に対し軸方向に当接させて前記雄管と雌管とを軸方向に抜止めする一方、拡開状態で抜止め解除する抜止クリップと、
(ロ)軸方向に装着されて接続確認を行う部材であって、前記雄管の突出部に対して軸方向に当接する当接部と、前記雌管の側の被係止部に弾性係止する係止爪とを備えているとともに、該当接部と係止爪との軸方向の位置関係が、前記雄管が雌管に対して不完全挿込状態であるとき、前記突出部への該当接部の当接状態の下で該係止爪が前記被係止部に係止できない位置関係となしてある接続確認部材と、
を有しており、且つ前記当接部が、該接続確認部材に加えられた操作力に基づいて前記突出部を雄管挿込側に押圧し、該雄管を完全挿込状態まで押動する押圧部を成していることを特徴とする配管接続装置。
【請求項2】
請求項1において、前記当接部の前記突出部とは反対側の軸方向後側には、軸方向に弾性的に伸縮変形可能な弾性部材が設けてあり、前記雄管の完全挿込状態且つ前記突出部への前記当接部の当接状態の下で、該弾性部材を軸方向に圧縮変形させることで前記係止爪が前記被係止部に係止可能となしてあることを特徴とする配管接続装置。
【請求項3】
請求項2において、前記弾性部材が前記軸方向に設定量弾性的に圧縮変形したところで該弾性部材の更なる変形を阻止するストッパが設けてあることを特徴とする配管接続装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかにおいて、配管接続部を前記抜止クリップとともに外側から覆う接続カバーが備えてあり、前記接続確認部材が該接続カバーの取付状態の下で該配管接続部に装着されるものであることを特徴とする配管接続装置。
【請求項5】
請求項4において、前記接続カバーは、前記配管接続部を外周側から取り囲む周壁と、該周壁における雄管挿込側の一端側の上壁とを有していて、該上壁に前記雄管の挿込用の開口が形成されており、該開口は配管接続状態の下で配管との間に隙間を形成するものとなしてあって、該隙間を通じて前記接続確認部材の当接部が該接続カバー内に挿入可能となしてあることを特徴とする配管接続装置。
【請求項6】
請求項4,5の何れかにおいて、前記接続確認部材は、前記接続カバーの周壁の外側を該周壁に沿って軸方向に延びる脚部を有していて、該脚部の先端部に前記係止爪が設けてあるとともに、前記接続カバーには該係止爪を係止させる被係止部が形成してあることを特徴とする配管接続装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−230073(P2010−230073A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77560(P2009−77560)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】