説明

薬液投与装置

【課題】小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付ける。
【解決手段】薬液を貯留可能な柔軟かつ収縮自在のリザーバ11と、患者に挿入可能に設けられ、リザーバ11に貯留されている薬液を患者の体内に注入するニードル13と、リザーバ11に貯留されている薬液をニードル13に供給するポンプ25A,25Bと、ポンプ25A,25Bによる薬液の供給を制御する制御部17と、患者の体表に貼付け可能な貼付け部および湾曲可能な可塑性領域5を有し、リザーバ11、ポンプ25A,25Bおよび制御部17を収容するケース21とを備え、ポンプ25A,25Bおよび制御部17が、剛性材料からなり、ケース21の可塑性領域5に対してずらした領域に配置されている薬液投与装置100を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液投与装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、患者の体表に取り付けられ、患者の体内に薬液を投与する薬液投与装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の薬液投与装置は、薬液を貯留するリザーバと、リザーバに貯留されている薬液を患者の体内に注入するニードルと、リザーバからニードルに薬液を供給するポンプと、これらの各部材を収容する剛性材料からなるパッケージと、パッケージの周囲全体にわたり外方に広がるシール部材とを備えている。この特許文献1に記載の薬液投与装置は、粘着剤によりシール部材が患者の体表に貼り付けられて患者に装着されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2009−539444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の薬液投与装置は、小柄な女性や子供の腕やお腹など、曲率が大きい部分の体表に取り付けようとすると、剛性材料からなるパッケージと体表との間には隙間が形成されてしまうため、シール部材の面積をパッケージよりも十分に大きくしなければならず、装置全体の小型化を図ることができないという不都合がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付けることができる薬液投与装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、薬液を貯留するリザーバと、該リザーバに貯留されている前記薬液を患者の体内に注入するニードルと、前記リザーバに貯留されている前記薬液を前記ニードルに供給するポンプと、該ポンプによる前記薬液の供給を制御する制御部と、患者の体表に貼付ける貼付け部および湾曲する可塑性領域を有し、前記リザーバ、ポンプおよび制御部を収容するケースとを備え、前記ポンプおよび前記制御部が剛性材料からなり、前記ケースの可塑性領域に対してずらした領域に配置される薬液投与装置を提供する。
【0007】
本発明によれば、患者にニードルが挿入され、体表にケースの貼付け部が貼り付けられて患者に装着される。そして、制御部の制御によりポンプが作動し、リザーバに貯留されている薬液がニードルに供給されて、ニードルから患者の体内に薬液が注入される。これにより、患者の体表に取り付けたまま患者の体内に薬液を投与することができる。
【0008】
ここで、ケースが可塑性領域に沿って湾曲することにより、患者の体表の形状に倣ってケースを曲げた状態で貼付け部を体表に貼り付けることができる。この場合において、剛性材料からなるポンプおよび制御部を、ケースの可塑性領域に対してずらした領域に配置することで、ケースを湾曲させる際にポンプおよび制御部が妨げになるのを回避することができる。
【0009】
したがって、小柄な女性や子供の腕やお腹など、患者の曲率が大きい部分の体表に対しても、その形状に倣ってケースを曲げ、貼付け部と体表との間に隙間が形成されることなく貼付け部を貼り付けることができる。これにより、小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付けることができる。
【0010】
本発明は、薬液を貯留する貯留空間を有する収縮自在な2重構造の壁体を有し、該壁体の外面に患者の体表に貼付ける貼付け部を有するケースと、前記貯留空間に貯留されている薬液を前記患者の体内に注入するニードルと、前記ケースに収容され、前記貯留空間に貯留されている前記薬液を前記ニードルに供給するポンプと、前記ケースに収容され、前記ポンプによる前記薬液の供給を制御する制御部とを備え、前記ケースの壁体が湾曲可能な可塑性領域を有し、前記ポンプおよび前記制御部が剛性材料からなり、前記壁体の可塑性領域に対してずらした領域に配置されている薬液投与装置を提供する。
【0011】
本発明によれば、ケースの壁体自体が薬液を貯留するリザーバとしての機能を備えることで、ケースに収容する部材の数を低減するとともに、小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付けることができる。
【0012】
上記発明においては、前記壁体が前記ポンプおよび前記制御部の隙間に張り出す凹凸形状を有すこととしてもよい。
このように構成することで、ケースを大型化することなく薬液の貯留空間を有効に確保することができる。したがって、小型化を図りつつ薬液の駐留容量を増大することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付けることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る薬液投与装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の薬液投与装置を厚さ方向に切断した縦断面図である。
【図3】図2の薬液投与装置を可塑性領域に沿って厚さ方向に湾曲させた状態を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る薬液投与装置を厚さ方向に切断した縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態の変形例に係る薬液投与装置を厚さ方向に切断した縦断面図である。
【図6】本発明の各実施形態に係る薬液投与装置のケースが有する可塑性領域の数および位置の一例を示す図である。
【図7】本発明の各実施形態に係る薬液投与装置のケースが有する可塑性領域の数および位置の他の例を示す図である。
【図8】本発明の各実施形態に係る薬液投与装置のケースが有する可塑性領域の数および位置の他の例を示す図である。
【図9】本発明の各実施形態に係る薬液投与装置のケースが有する可塑性領域の数および位置の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る薬液投与装置について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る薬液投与装置100は、患者の体表に取り付けられ、予め設定された投与量および時間間隔で患者に薬液を自動的に投与することができるようになっている。
【0016】
この薬液投与装置100は、図1および図2に示すように、薬液を貯留可能な収縮自在のリザーバ11と、リザーバ11に貯留されている薬液を患者の体内に注入するニードル13と、リザーバ11からニードル13に薬液を供給するポンプユニット15と、ポンプユニット15を制御する制御部17と、制御部17に電力を供給する剛性材料からなる電池19と、ポンプユニット15、制御部17および電池19が実装される柔軟性を有する厚さの薄いフレキ基板23と、これらリザーバ11、ポンプユニット15、制御部17、電池19およびフレキ基板23を収容する箱型のケース21とを備えている。
【0017】
ケース21は、患者に装着され易いように、軽量で略直方体形状に形成されている。このケース21の底部、すなわち、患者に取り付けられる側の外面には、患者の体表に貼付け可能な平らな貼付け部22が設けられている。また、ケース21には、ユーザに薬液の設定流量および供給時間間隔等を入力させる入力部(図示略)が設けられている。入力部により入力された薬液の設定流量および供給時間間隔等は制御部17に送られるようになっている。
【0018】
また、ケース21の底部と上部の対向する内面には、ビスや接着等による固定方法を取らずに、フレキ基板23とフレキ基板23に実装されているポンプユニット15、制御部17および電池19にそれぞれ接触してこれらを摩擦により固定可能な複数の固定部21Aが設けられ、ケース21の壁体を湾曲させた場合でも、フレキ基板23、ポンプユニット15、制御部17および電池19が摩擦による固定部21Aから任意にずれて保持されるツッパリを緩和できる機能が設けられている。ケース21の壁体を湾曲させたときの固定部21Aのツッパリを緩和する摩擦による固定方法であれば、本実施例記載内容だけに限定するものではない。
【0019】
このケース21は、例えば、体温近傍で樹脂強度が柔軟性を有するような熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂により構成されており、厚さ方向に湾曲してその形状を維持可能な可塑性領域5を有している。可塑性領域5は、ケース21の幅方向の略中央を長手方向に延びる中心ラインLに沿って配置され、所定の幅寸法を有している。したがって、ケース21は、図3に示すように、可塑性領域5に沿って、幅方向の両端を同一方向に向けて略弓形に曲げたままその形状を維持することができるようになっている。
【0020】
リザーバ11は、柔軟性および収縮性を有している。リザーバ11には、気密性の高い圧縮されたシリコーンゴムからなるセプタム(薬液注入部)12が設けられている。セプタム12はケース21の表面に露出して配置されており、セプタム12に針等を刺してリザーバ11内に薬液を注入することができるようになっている。
【0021】
ニードル13(ソフトカニューレ)は、例えば、柔軟性材料により形成されている。このニードル13は、一端がケース21の内部に配置され、他端がケース21の貼付け部22から外方に突出して配置されている。患者の体表にケース21の貼付け部22が貼り付けられることにより、患者の皮下にニードル13の他端を穿刺することができるようになっている。
【0022】
ポンプユニット15は、流量範囲が互いに異なり並列に接続された剛性材料からなる2つのポンプ25A,25Bを備えている。以下、流量範囲を大きいポンプを「大流量ポンプ(H_Pump)25A」とし、流量範囲が小さいポンプを「小流量ポンプ(L_Pump)25B」とする。
【0023】
大流量ポンプ25Aは、小流量ポンプ25Bと比較して、1回のステップで大流量の薬液を送出させることができるようになっている。一方、小流量ポンプ25Bは、大流量ポンプ25Aと比較して、1回のステップで小流量の薬液を送出させることができるようになっている。これらの大流量ポンプ25Aおよび小流量ポンプ25Bは、制御部17の作動により個別に駆動されるようになっている。
【0024】
大流量ポンプ25Aおよび小流量ポンプ25Bは、それぞれ別個のチューブ27,28によりリザーバ11に接続されている。また、大流量ポンプ25Aおよび小流量ポンプ25Bは、チューブ29によりニードル13に接続されている。チューブ29は、ニードル13の一端に接続される本体部29Aと、本体部29Aから二股に分かれて大流量ポンプ25Aに接続される一方の分岐部29Bと、小流量ポンプ25Bに接続される他方の分岐29Cとを備えている。
【0025】
制御部17は、剛性材料により形成されている。この制御部17は、入力部によりユーザから入力される薬液の設定流量および供給時間間隔等に基づいて、大流量ポンプ25Aおよび小流量ポンプ25Bによる薬液の供給を制御するようになっている。また、制御部17は、大流量ポンプ25Aを正転駆動させることにより、リザーバ11からチューブ27を介して薬液を吸引させ、チューブ29を介してニードル13に薬液を送り出させるようになっている。また、制御部17は、小流量ポンプ25Bを正転駆動と逆転駆動とを切り替えて駆動させることにより、ニードル13に供給される薬液の供給量を追加したり削減したりすることができるようになっている。
【0026】
具体的には、制御部17は、大流量ポンプ25Aの駆動を停止中に小流量ポンプ25Bを正転駆動し、リザーバ11からチューブ28を介して薬液を吸引してチューブ29を介してニードル13に薬液を送り出させるようになっている。これにより、大流量ポンプ25Aにより送り出される薬液の圧力によって、小流量ポンプ25Bによる薬液の送り出しが妨げられることなく、薬液の供給量を追加することができるようになっている。
【0027】
一方、制御部17は、大流量ポンプ25Aの駆動中(すなわち、大流量ポンプ25Aによりニードル13に薬液を供給中)に、小流量ポンプ25Bを逆転駆動するようになっている。そして、大流量ポンプ25Aによりチューブ29の分岐部29Bから本体部29Aに送り出される薬液の一部を、小流量ポンプ25Bにより供給方向とは逆方向、すなわち、分岐部29Cに向かって流動させるようになっている。これにより、大流量ポンプ25Aによりニードル13に送り出される薬液の圧力によって、薬液が逆流するのを防止しつつ、小流量ポンプ25Bにより薬液の供給量を削減することができるようになっている。
【0028】
これらの大流量ポンプ25Aと小流量ポンプ25B、制御部17、および、電池19は、ケース21の可塑性領域5に対してずらした領域に配置されている。例えば、図1に示されるように、可塑性領域5を挟んでケース21の幅方向の一方に大流量ポンプ25Aと制御部17が配置され、ケース21の幅方向の他方に小流量ポンプ25Bと電池19が配置されている。なお、柔軟性を有するリザーバ11は、ケース21の可塑性領域5を跨いでケース21の幅方向の両方に配置され、柔軟性材料からなるニードル13は、ケース21の可塑性領域5上に配置されている。
【0029】
このように構成された本実施形態に係る薬液投与装置100の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る薬液投与装置100を用いて患者に薬液を投与するには、まず、リザーバ11に薬液が貯留された薬液投与装置100を患者の体表に押し当て、患者の体表にニードル13の他端を穿刺させながら貼付け部22を貼り付ける。
【0030】
ここで、ケース21が幅方向の略中央を長手方向に延びる可塑性領域5に沿って厚さ方向に湾曲したままその形状を維持することにより、患者の体表の形状に倣ってケース21を曲げて貼付け部22を体表に貼り付けることができる。この場合において、剛性材料からなるポンプユニット15、制御部17および電池19がケース21の可塑性領域5に対してずらした領域に配置されているので、これらポンプユニット15、制御部17および電池19に妨げられることなくケース21を湾曲させることができる。
【0031】
したがって、小柄な女性や子供の腕やお腹など、患者の曲率が大きい部分の体表に対しても、その形状に倣ってケース21を湾曲させ、貼付け部22と体表との間に隙間が形成されることなく貼付け部22を貼り付けることができる。これにより、薬液投与装置100が患者に安定して装着される。
【0032】
患者の体表に薬液投与装置100を取り付けたら、制御部17を作動させ、入力部により入力された薬液の設定流量および供給時間間隔に従い、ポンプユニット15の大流量ポンプ25Aおよび小流量ポンプ25Bを駆動させる。具体的には、大流量ポンプ25Aの駆動により、リザーバ11に貯留されている薬液の大流量がニードル13に供給され、小流量ポンプ25Bの駆動により、その供給量が微調整されて、患者の体内に定期的に注入される。
【0033】
以上説明したように、本実施形態に係る薬液投与装置100によれば、ケース21に収容されているポンプユニット15、制御部17および電池19により妨げられることなく、患者の体表の形状に倣ってケース21を可塑性領域5に沿って湾曲させて体表に貼り付けることができる。したがって、小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付けることができる。
【0034】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る薬液投与装置について説明する。
本実施形態に係る薬液投与装置200は、図4に示すように、リザーバ11を備えず、ケース121が薬液を貯留するリザーバとしての機能を備える点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る薬液投与装置100と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
ケース121は、薬液を貯留可能な貯留空間131Aを有する収縮自在な2重構造の壁体131により形成されている。壁体131は枠形状を有し、貯留空間131Aはケース121の底部、上部および側部のすべての領域に設けられて一体的に形成されている。また、ケース21は、壁体131の底部の外面に貼付け部22を有し、上部の外面にはセプタム12が露出して配置されている。また、壁体131は中心ラインLに沿って配置された可塑性領域5を有している。
【0036】
このように構成された薬液投与装置200によれば、ケース21の壁体131自体が薬液を貯留するリザーバとしての機能を備えることで、ケース21の内部にリザーバ11を収容する必要がない。したがって、ケース21に収容する部材の数を低減するとともに、小型化を図りつつ患者の体表に安定して取り付けることができる。
【0037】
本実施形態においては、例えば、図5に示すように、壁体131が、ケース21の内部空間における電池19、大流量ポンプ25A、小流量ポンプ25、および、制御部17の隙間に張り出す凹凸形状を有することとしてもよい。具体的には、壁体131の内壁が、貯留空間131Aとともに、電池19、大流量ポンプ25A、小流量ポンプ25、および、制御部17の隙間に張り出す凸状に形成されている。
【0038】
このようにすることで、壁体131がケース21の内部空間に張り出す分だけ、その内部空間に貯留空間131Aを広げることができる。したがって、ケース21を大型化することなく、薬液の貯留空間131Aを有効に確保することができる。これにより、小型化を図りつつ薬液の駐留容量を増大することができる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。また、例えば、上記各実施形態においては、可塑性領域として、ケース21の中心ラインLに沿って設けられる可塑性領域5を例示して説明したが、可塑性領域5の位置および数はこれに限定されるものではない。
【0040】
例えば、可塑性領域5は、図6に示すように、ケース21の中心ラインLに沿う方向に平行に複数配置することとしてもよいし、図7に示すように、ケース21の中心ラインLに直交する方向に平行に複数配置することとしてもよい。また、例えば、図8に示すように、ケース21の中心ラインLに交差する方向、例えば、対角線方向に沿う方向に平行に複数配置することとしてもよいし、図9に示すように、これらを組み合せたような位置に複数配置することとしてもよい。なお、図6〜図9において、可塑性領域5を示す破線は、各可塑性領域5の中心線のみを表している。
【0041】
また、例えば、上記各実施形態においては、ケース21が熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂にて構成されていることとしたが、これに代えて、例えば、下記に示すような熱可塑性樹脂を単独で用いてもよいし、あるいは、これらの熱可塑性樹脂のうち化学構造が異なるものを複数混合して用いることとしてもよい。
【0042】
熱可塑性樹脂としては、例えば、飽和ポリエステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂(未硬化物)、炭化水素樹脂、軟質塩化ビニル樹脂、エチレン−酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−アクリル共重合樹脂、スチレン樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂等を挙げることができる。
【符号の説明】
【0043】
5 可塑性領域
11 リザーバ
13 ニードル
17 制御部
21、121 ケース
22 貼付け部
25A 大流量ポンプ(ポンプ)
25B 小流量ポンプ(ポンプ)
100,200 薬液投与装置
131 壁体
131A 貯留空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を貯留するリザーバと、
該リザーバに貯留されている前記薬液を患者の体内に注入するニードルと、
前記リザーバに貯留されている前記薬液を前記ニードルに供給するポンプと、
該ポンプによる前記薬液の供給を制御する制御部と、
患者の体表に貼付ける貼付け部および湾曲する可塑性領域を有し、前記リザーバ、ポンプおよび制御部を収容するケースとを備え、
前記ポンプおよび前記制御部が剛性材料からなり、前記ケースの可塑性領域に対してずらした領域に配置される薬液投与装置。
【請求項2】
薬液を貯留する貯留空間を有する収縮自在な2重構造の壁体を有し、該壁体の外面に患者の体表に貼付ける貼付け部を有するケースと、
前記貯留空間に貯留されている薬液を前記患者の体内に注入するニードルと、
前記ケースに収容され、前記貯留空間に貯留されている前記薬液を前記ニードルに供給するポンプと、
前記ケースに収容され、前記ポンプによる前記薬液の供給を制御する制御部とを備え、
前記ケースの壁体が湾曲可能な可塑性領域を有し、
前記ポンプおよび前記制御部が剛性材料からなり、前記壁体の可塑性領域に対してずらした領域に配置されている薬液投与装置。
【請求項3】
前記壁体が前記ポンプおよび前記制御部の隙間に張り出す凹凸形状を有する請求項2に記載の薬液投与装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−63105(P2013−63105A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201950(P2011−201950)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】