説明

薬剤投与および管理システムおよび方法

【課題】柔軟性があり、薬剤ミスの危険性を少なくし、患者の安全性を高くし、介護人生産性を良くする一体型薬剤管理システムを提供する。
【解決手段】薬剤を患者に投与するために医療用装置をプログラミングするシステム、方法およびコンピュータプログラムは、医療用装置と、ポイントオブケア(POC)システムに結合させることができるスキャナと、薬剤管理ユニット(MMU)とを備える。POCシステム内のコンピュータは、完全な「5つの正しい」チェックの後にMMUの許可で医療用装置を直接プログラミングすることができる、または「正しい患者」チェックはポンププログラムがダウンロード後まで遅らせることができる。安全チェックが様々な点に組み込まれた、手動、半自動および自動モードで医療用装置をプログラミングする他のワークフローが開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者に薬剤を投与する分野に関し、より具体的には患者の安全および薬剤投与のための介護人の生産性を最大限にする一体型システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の診療はしばしば、流体および/または流体薬剤を患者に運ぶのに医療用ポンプ装置の使用が必要である。医療用ポンプにより、患者への流体の制御された供給が可能になり、このようなポンプは、主にポンプの投与速度および用量のはるかに大きな精度、および柔軟性のあるさらなる制御投与計画が可能であることにより重力流システムに大きく取って代わった。しかし、医療用ポンプを含む最近の医療用装置は、複雑であり、介護人がプログラミングするのに時間がかかることがある。医療施設は、診療の費用を抑えながら、適当な介護人の人材レベルおよび訓練を提供するのに苦労している。ポンププログラミングの人為的ミス、および他の薬剤ミスは、患者によって悪いさらには死に関わる結果につながることがある。薬剤ミスは、時に薬物有害事象(ADE)と呼ばれ、入院の長さを長くし、関連する患者および健康保険キャリアに対する診療費用を増加させる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の主な目的は、柔軟性があり、薬剤ミスの危険性を少なくし、患者の安全性を高くし、介護人生産性を良くする一体型薬剤管理システムを提供することである。
【0004】
これらおよび他の目的は、当業者には自明となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
医療用装置で患者に薬剤を投与するシステム、方法およびコンピュータプログラム製品は、互いに通信しているポイントオブケア(POC)システム、および薬剤管理ユニット(MMU)を備える。POCシステム内のコンピュータは、識別情報を受ける入力装置を使用した完全な「5つの正しい」をチェックの後に、MMUの助けおよび許可により医療用装置を直接プログラミングすることができる。完全な「5つの正しい」チェックは、正しい時に正しい装置通路または経路を通して正しい用量または速度で正しい薬剤が、正しい患者に投与されることを保証する。別の方法では、「正しい患者」チェックは、ポンププログラムがPOCシステムまたはMMUによってポンプにダウンロードされる後まで、遅らされる可能性がある。
【0006】
本発明は、薬剤指示を行うために医療用装置に結合された薬剤管理ユニット(MMU)を含む様々なコンピュータを備えた薬剤管理システムを対象としている。薬剤管理システムは、柔軟性があり、様々な病院情報およびポイントオブケアシステムで優れた患者の安全性および介護人生産性を提供するために一体化されている。薬剤管理システムは、様々な形態をとることができ、正しい患者に正しい時に正しい装置通路または経路を通して正しい用量または速度で正しい薬剤を投与する方法を提供する。薬物、用量、患者、時間、および経路の精度を確認することによって、ADEが起こる前にベッドサイドでの薬剤ミスを防ぐことができる。介護人は、識別情報のこれらのビットが指示と一致する場合にのみ、ポンプでの薬剤指示の注入を確認し開始する。
【0007】
MMUは、医療用装置のネットワークIPアドレスを判断することができ、医療用装置の工場で確立されたまたは病院で確立された論理アドレスに基づいて無線通信している。MMUは、医療用装置内の無線通信能力によって使用される最終アクセスノードに基づいて、医療用装置の全体的な物理位置を観察する。
【0008】
この装置は、2つの同時バージョンの薬物ライブラリを、一方を一次メモリにもう一方をキャッシュメモリに記憶することが可能である。トリガ事象が起こった際に、装置は更新した薬物ライブラリを受け、これをそのキャッシュに記憶し、最終的に一次メモリ内の既存の薬物ライブラリをキャッシュ内の新しいライブラリと交換する。薬剤指示の実行中、医療用装置はその一次メモリ内の薬物ライブラリを利用する。
【0009】
本発明の薬剤管理システムの他の実施形態では、MMUは、電子ネットワークを通して直接的に、または携帯情報端末(PDA)などの無線手持ち式ポイントオブケア(POC)入力(走査)装置を通して間接的に、情報システムから薬剤指示および投与情報を受ける。PDAは、これに限らないがMMUへの注入速度を含む様々な情報を含む可能性がある注入投与指示の形で、投与情報および薬剤指示を伝達する。
【0010】
MMUは、指定したポンプを自動的にプログラミングするのに適した投与プログラミングコードまたは情報に、単純注入速度の投与指示を変換し、さらに様々な薬物ライブラリパラメータ(これに限らないが、薬物投与速度、用量、量、持続時間、経路および投与部位に対する厳しいおよび/または穏やかな制限を含む)、患者特定安全係数、および薬物適応性および薬物間相互作用を含む臨床決定支持規則に対する投与指示および投与プログラミングコードをチェックする。MMUは、ポンプの状態および注入(警告、イベントログ、およびポンプユーザインターフェイス入力を含む)を監視するように、MMUコンソールまたはクライアントワークステーションでユーザによって構成することができ、レポートを生成することができる、および1つまたは複数のポンプへの薬物ライブラリおよびオペレーティングソフトウェアコード更新の分配を制御することができる。MMUの一部として、そのコンソールとして、または別のコンピュータ(薬物ライブラリエディタ(DLE)クライアントワークステーション)上で展開されたDLEにより、ユーザが病院の好みにより薬物ライブラリを制御およびカスタマイズするように、全薬物ライブラリおよび個別の薬物ライブラリ値をインポート、エクスポートおよび編集することが可能になる。
【0011】
MMUおよび/またはPOCシステムは、前に手動で入力しなければならなかったポンプ内のデータ入力フィールドを自動的にポピュレートまたはプログラミングすることによって介護人の時間を節約する。本発明の薬剤管理システムは、手動入力を最小限に抑えることによって患者の安全を向上させる。このシステムはまた、ポンプが指示を実行し始める前に、またはさらに好ましくはその直前に、確立された病院の慣習、専門または臨床決定支持規則および提言と一致するように薬物投与指示を選別することによって患者の安全を向上させる。介護人は、起こる前に薬剤ミスを見つける少なくとも1つのおよび好ましくはいくつかの機会が与えられる。介護人は、ポイントオブケア(POC)システムでおよび/またはポンプでの注入開始の前に指示を確認することができる。システムは、人間の介入およびオーバーライド、および文書化、報告、ベンチマーキング、およびトラブルシューティングの目的のイベントなどのトラックを可能にするのに十分なだけ柔軟性がある。
【0012】
一実施形態では、この方法は、医療用装置で薬剤を患者に投与するために提供される。医療用装置は、注入ポンプであってもよく、薬剤は患者に注入するための薬剤溶液であってもよい。この方法はバーコード化された情報を走査するバーコードスキャナを有する手持ち式の無線携帯情報端末(PDA)などの1つまたは複数の識別受信機または入力装置を使用して、第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで介護人特有の識別情報、薬物容器特有の識別情報、医療用装置特有の識別情報を受ける。薬物容器特有の識別情報は、薬剤を入れる容器上に配置されている。第1のコンピュータは、POCシステム内のコンピュータであってもよく、第2のコンピュータは、上に記載したおよび以下にさらに説明するMMUなどの薬剤管理コンピュータであってもよい。介護人特有の識別情報は、特定の介護人の識別(すなわち、名前、社会保障番号、ID番号、および/またはいくつかの他の識別子)を含むことができる、または特定の介護人の識別を取り出すための「調査」情報を提供することができる。医療用装置特有の識別情報は、特定の医療用装置の識別(すなわち、論理名またはアドレス、IPアドレス、または注入ポンプを特定するいくつかの他の情報)を含むことができる、または特定の医療用装置の識別を取り出すための「調査」情報を提供することができる。同様に、患者特有の識別情報は、特定の患者の識別(すなわち、氏名、社会保障番号、ID番号、デジタル写真、および/またはいくつかの他の識別子)を含むことができる、または特定の患者の識別を取り出すための「調査」情報を提供することができる。加えて、医療用装置特有の投与情報は、医療用装置を操作するのに必要な実際のデータ、または医療用装置のタイプに特有の一般的な医療指示情報(すなわち、注入ポンプでは、注入開始時間、注入速度、および注入量である可能性がある)であってもよい。
【0013】
この方法はまた、第1のコンピュータで薬物容器特有の識別情報に基づき医療用装置特有の投与情報を取り出し、医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達し、医療用装置特有の投与情報を第2のコンピュータから医療用装置に伝達する。医療用装置は、薬剤を患者に運ぶために医療用装置をプログラミングする際に使用する医療用装置特有の投与情報を記憶する医療用装置メモリを有することができる。前記伝達ステップの少なくとも1つの後に、この方法は、第1のコンピュータで患者特有の識別情報を受け、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を、第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較する。この方法はさらに、受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合、第1の薬剤投与開始信号を第2のコンピュータに伝達し、第2のコンピュータで第1の薬剤投与開始信号を受けるのに少なくとも部分的に応じて、第2のコンピュータは医療用装置が前に受けた医療用装置特有の投与情報を使用して、患者への薬剤の投与を開始させるように第2の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達する。
【0014】
別の実施形態では、第1のコンピュータに結合された第1のメモリはさらに、複数の医療用投与記録(MAR)を備えており、少なくとも1つのMARは薬剤指示を含む。
【0015】
別の実施形態では、上記比較ステップは、患者特有の識別情報を使用することなく行われる。
【0016】
別の実施形態では、薬物容器特有の識別情報は、患者識別情報、薬剤識別情報、全般的識別情報、薬剤指示情報、および/または医療用装置投与情報の少なくとも1つを含む。
【0017】
別の実施形態では、この方法は、第1のコンピュータから第2のコンピュータに医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を伝達する前に、および/または第2のコンピュータから医療用装置に医療用装置特有の投与情報を伝達する前に、第1のコンピュータで入力装置から患者特有の識別情報を受ける。
【0018】
別の実施形態では、この方法は、上記比較ステップの前に、第1のコンピュータから第2のコンピュータに患者特有の識別情報を伝達する。
【0019】
別の実施形態では、この方法は、比較ステップの前に第2のコンピュータから医療用装置に患者特有の識別情報を伝達する。
【0020】
別の実施形態では、この方法は、医療用装置と通信している第2のコンピュータから医療用装置に対する利用可能状態信号を受け、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合、この方法は、薬剤を患者に運ぶために医療用装置をプログラミングするように、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達する。この方法はさらに、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較し、受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合、第1の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達する。一実施形態では、これらの比較および伝達ステップは、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示している場合に行われるだけである。別の実施形態では、この方法は受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するだけである。さらに別の実施形態では、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能でないことを示す場合、この方法は、医療用装置への医療用装置特有の投与情報の伝達を防ぐ。
【0021】
別の実施形態では、この方法は、第2のコンピュータで第1のキー情報および第2のキー情報を生成し、第2のコンピュータから第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達し、第2のコンピュータから第2のキー情報を医療用装置に伝達し、医療用装置特有の投与情報と共に第1のコンピュータから第1のキー情報を医療用装置に伝達し、医療用装置で第1のキー情報を第2のキー情報と比較する。一実施形態では、第1のキー情報と第2のキー情報の間に一致が存在する場合、この方法は、少なくとも医療用装置特有の投与情報が患者に対して正しいことを確認するために、介護人が検討するように、医療用装置のディスプレイ上に医療用装置特有の投与情報を表示する。別の実施形態では、第1のキー情報と第2のキー情報の間に一致が存在する場合、この方法は、医療用装置特有の投与情報により医療用装置を操作する。第1のキー情報および/または第2のキー情報は、暗号化された安全トークンであってもよい。この方法はさらに、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示している場合、第2のコンピュータから第1のコンピュータに医療用装置のIPアドレスを伝達する。一実施形態では、第1のコンピュータおよび第1のコンピュータに結合された第1のメモリは、医療用装置のIPアドレスを維持しない。別の方法では、第1のコンピュータに結合された第1のメモリは、どの医療用装置に医療用装置特有の投与情報が伝達されるかを追跡するために、患者用のMAR内に医療用装置のIPアドレスを記憶することができる。
【0022】
別の実施形態では、第1のキー情報はタイムスタンプを含んでおり、この方法は、第1のコンピュータでタイムスタンプを第1の実際の時間と比較する。タイムスタンプと第1の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合、この方法は、医療用装置への医療用装置特有の投与情報と共に、第1のコンピュータから第1のキー情報を医療用装置に伝達する。この方法はまた、タイムスタンプを医療用装置に伝達することができ、医療用装置でタイムスタンプを実際の時間と比較することができる。タイムスタンプと第2の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合、この方法は、医療用装置特有の投与情報で医療用装置をプログラミングする。
【0023】
別の実施形態では、第2のキー情報は第2のタイムスタンプを含んでおり、この方法は、医療用装置で第1のタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプを実際の時間と比較する。第1のタイムスタンプと実際の時間の差、および第2のタイムスタンプと実際の時間の差が両方とも所定の時間基準より小さい場合、この方法は、医療用装置特有の投与情報で医療用装置をプログラミングする。
【0024】
本発明はまた、上記および他の方法を実施するためのシステムと、医療用装置を使用して患者に薬剤を投与するための、上記および他の方法の少なくとも一部を実施するための薬剤管理コンピュータ内の操作用コンピュータプログラム製品を対象としている。
【0025】
本発明の他の特徴および利点は、以下の図面と合わせて、以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態によるPOCサーバおよびシッククライアント入力装置を備えたポイントオブケアコンピュータシステムを使用して、薬剤を患者に投与するシステムおよび方法を示す略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるPOCサーバおよびシンクライアント入力装置を備えたポイントオブケアコンピュータシステムを使用して、薬剤を患者に投与するシステムおよび方法を示す略図である。
【図3】医療用装置が停止され、プログラミングされた注入設定を表示していない、ディスプレイおよびユーザインターフェイスを備えた医療用装置の正面図である。
【図4】医療用装置が確認または変更のためにダウンロードした注入設定を表示している、ディスプレイおよびユーザインターフェイスを備えた医療用装置の正面図である。
【図5A】本発明の一実施形態による薬剤を患者に投与するシステムの単純略図である。
【図5B】図5Aと同様の、薬剤を患者に投与するシステムの単純略図であるが、本発明の一実施形態による患者および医療用装置を患者領域ネットワーク内に自動結合させるためのRFIDリストバンドを着けた患者を示す図である。
【図6】識別情報を入力するおよび/または投与プログラミングコードデータを確認するための投与情報入力装置の一実施形態のスクリーンショットである。
【図7A】本発明の一実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図7B】図7Aのフローチャートの続きである。
【図8A】本発明の一実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図8B】図8Aのフローチャートの続きである。
【図9A】本発明の一実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図9B】図9Aのフローチャートの続きである。
【図10A】本発明の一実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図10B】図10Aのフローチャートの続きである。
【図11A】本発明の別の実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図11B】図11Aのフローチャートの続きである。
【図12】本発明の別の実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の別の実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図14】本発明の別の実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【図15】本発明の別の実施形態による薬剤を患者に投与する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図面および以下の説明では、同様の参照番号は全体を通して、同様の構成部品またはステップのことを言う。一般的に、本明細書に記載したシステム構成部品は、その開示を全体として本明細書に援用する、同一所有者の米国特許出願公開第20050144043号に詳細に記載されている。
【0028】
この説明に登場するいくつかの用語の定義を以下で行う。
【0029】
「医療用装置」は、これに限らないが、ポンプ、患者バイタルサインまたは他のパラメータを監視するモニタ、または診断装置を含む。普通、医療用装置は、病院またはいくつかの他の環境内で特定の物理的位置または臨床診療領域(CCA)に配置される。医療用装置は、論理識別子または論理アドレスを有し、通信ネットワークと接触しているときには、通信ネットワーク上にある場合にネットワークインターネットプロトコルまたはIPアドレスを有する。
【0030】
「ポンプ」は、これに限らないが、カセット、リザーバ、バイアル、注射器、または薬剤または流体を患者へまたは患者から運ぶ管(例えば、これに限らないが、経腸ポンプ、注入ポンプ、患者管理無痛法(PCA)または疼痛処理薬剤ポンプ、または吸引ポンプ)に作用する装置を含む。
【0031】
本明細書で使用される「薬剤」は、これに限らないが、液体またはガス状流体、薬物または薬剤、液体栄養製品およびその組合せを含む、人間または動物に生理学的影響を有するものである。患者に静脈内で投与される薬剤は普通、液体の形であり、したがって本明細書では「溶液」とも呼ばれる。
【0032】
図1および図2を参照すると、本発明の薬剤管理システム(MMS)は、普通は以下にさらに論じる病院環境の1つまたは複数の情報システムまたは構成要素と合わせて動作する薬剤管理ユニット(MMU)3108、3208、および医療用装置3130、3230を含む。
【0033】
容器3102、3202内のIV流体/薬剤3100、3200は、これらの図に示す(1つまたは複数の)システムを通して患者3104、3204に投与されることができる。図1および図2に示す実施形態は、識別または他の目的でバーコードおよびバーコードリーダを機械読取可能な情報を提供および入力または読み取る手段として利用しているが、当業者は情報を提供し読み取る他の手段を利用されることもできることがこの説明から分かる。機械読取可能なしるしまたは識別情報は、高周波識別(RFID)タグ、送信機、またはトランスポンダによって提供することができ、高周波受信機または送受信機によって読み取ることができる。デジタル写真または画像化および走査技術を使用することができる。これに限らないが、皮膚/指紋、網膜パターン、音声などを含む人間の生体測定データは、適当なスキャナまたは受信機によって認証することができる。このようなしるしを「読み取る」または識別するようになっている入力装置32または識別受信機を提供することができる。
【0034】
バーコード識別容器3102、3202内のIV流体/薬剤3100、3200は、病院の慣習により薬剤師によって独自の注入指示識別バーコードを付けた(1つまたは複数の)新しいまたは補足ラベルを与えられることができる。特に、容器3102、3202上のバーコード化された情報などの薬物容器特有の識別情報としては、患者氏名、患者番号、または薬剤が処方された医療記録番号などの患者識別情報、IVバッグまたは容器3102、3202内の薬剤または溶液の薬剤名、病院で作り出すまたは割り当てることができる全般的識別情報などの薬剤識別情報、薬剤3100、3200を患者3104、3204に運ぶように注入ポンプをプログラミングする際に使用する動作パラメータなどの医療用装置投与情報、および/または特定の患者3104、3204に特有のおよび特定の患者に対する薬剤指示の一部であってもよい上記情報項目および/または他の薬剤指示情報の1つまたは複数などの薬剤指示情報を挙げることができる。バーコード識別容器3102、3202内のIV流体/薬剤3100、3200は、National Disease Center(NDC)コード、期限情報、薬物間相互作用情報、および他の情報などの薬剤情報および他の情報を含む、前から存在する独自のバーコード識別子で、様々な製造供給元によって病院に供給されることができる。
【0035】
容器3102、3202上の全般的識別情報は、それのみによって容器に関連する指示を識別する独自の薬剤指示識別子であってもよい。別の方法では、容器3102、3202上の識別情報は、患者ID(普通は医療記録番号)および指示ID(指示IDがその患者の内容のみにおいて独自である場合)の両方を含む複合患者/指示コードであってもよい。別の方法では、容器3102、3202上の識別情報は、単に薬剤IDである。所与の病院内では、薬局で患者に調合または包装される全ての薬剤は、普通は両方とも同じ施設内にない、普遍的に独自の指示IDまたは複合患者/指示IDのいずれかを含む。薬剤IDのみの選択肢は普通、ポイントオブケアで在庫から直接看護師によって引き出される薬剤のみに使用される。
【0036】
図1および図2で特定したシステムは、図1および図2で「DLEクライアント」とも示されるDLE端末、コンピュータまたはワークステーション3106、3206上で作動するDLEソフトウェアを備えた、デスクトップ、ノートブック、またはサーバコンピュータなどの「薬物ライブラリエディタ」またはDLEコンピュータ3106、3206を有することができる。上に記載されたように、サーバなどの薬剤管理ユニット(MMU)またはコンピュータ3108、3208は、MMUサーバ3108、3208にインストールされその上で作動するMMUソフトウェアを有する。薬物ライブラリおよび他のデータベースは、MMUサーバ3108、3208上、別のサーバ上、および/または遠隔位置に記憶されることができる。
【0037】
病院情報システム(HIS)3110、3210は普通、ケーブル布線、インターフェイス、および/またはイーサネット(登録商標)接続によってネットワーク76(図5Aおよび図5B)内に互いに有線接続された1つまたは複数のコンピュータを備える。別の方法では、無線接続および通信が全体的にまたは部分的に使用されることができる。サーバは、データおよびこれに限らないが、入退院および転院(ADT)用モジュール3112、3212、コンピュータ制御医師指示入力(CPOE)モジュール3114、3214、および薬局情報システム(PhISまたはPIS)モジュール3116、3216を含む様々なアプリケーションプログラムまたはモジュールを記憶する処理能力およびメモリを提供する。入院事務員3118、3218、医師3120、3220、および薬剤師3122、3222などの病院スタッフはそれぞれ、データを入力し、情報にアクセスし、報告を行い、他の作業を終了させるために、サーバに接続されたクライアントワークステーションを通してこれらのモジュールにアクセスする権利を与えられうる。
【0038】
図1に示す実施形態では、HIS3110はまた、サーバまたはPOCコンピュータ3124(時に、バーコードポイントオブケアサーバまたはコンピュータと呼ばれる)を含むポイントオブケア(POC)システム3125を備えることができ、またはPOCコンピュータ3124は、HIS3110とは別であってもよい。いずれの場合でも、POCコンピュータ3124は普通、HISネットワークに有線接続されている。POCコンピュータ3124は、ポイントオブケア(POC)システム3125(時に、バーコードポイントオブケアシステムまたはBPOCと呼ばれる)の一部として働き、IEEE 801.11、IEEE 802.11、またはブルートゥースなどの無線通信プロトコルを利用して、病院全体に配置された複数の無線通信ノードを通して無線通信することが可能である。アンテナ82を備えた無線通信ノード84は普通、図5Aに示すように、各患者の病室または治療領域内に含まれている。図1に示す実施形態では、POCコンピュータ3124は、介護人が運ぶ持ち運び可能な「シッククライアント」POCまたは入力装置3126と無線通信する。図5Aおよび図5Bを参照すると、POCクライアント装置3126は、高周波(RF)タグがRF受信機の十分近くにある場合に「RFタグ」情報を受けるRF受信機などの、バーコードスキャナまたは他の識別受信機/読取装置32を備える、またはこれに接続されている携帯情報端末(PDA)であってもよい。POCクライアント装置3126は、「シッククライアント」とも呼ばれる。というのは、独自の重要なメモリ、ディスプレイおよび処理能力を有し、POCコンピュータ3124とは別にある程度そのメモリ内に記憶された様々なプログラムを実行することができるからである。
【0039】
図1および図2の一実施形態では、MMUサーバ3108、3208は、DLEクライアントデスクトップコンピュータ/ワークステーション3106、3206およびMMUクライアントコンピュータ/ワークステーション3128、3228に有線接続されている。別の方法では、MMUおよびDLEクライアント機能は、単一クライアントコンピュータ/ワークステーション上に組み合わされることができ、または単一の組み合わせたMMU/DLEサーバ上にMMUサーバ3108、3208と共にあってもよい。MMUサーバ3108、3208は、患者の病室または治療領域から離れた位置にあることが好ましい。例えば、MMUサーバ3108、3208は、他の病院サーバおよびコンピュータ機器を備えた安全で環境制御された情報技術室内にあってもよく、そのクライアント端末は、薬局、生医学工学領域、ナースステーション、または病棟監視領域内に配置されることができる。1つのMMUサーバ3108、3208は、多くの注入ポンプ3130、3230を監視し、調整し、これと通信することができる。例えば、一実施形態では、MMUサーバ3108、3208上で実行しているMMUソフトウェアは、最大1000個の注入ポンプを同時にサポートすることができる。図1に示すシッククライアントの実施形態では、MMUサーバ3108は、病院のイーサネット(登録商標)ネットワークバックボーンに(有線または無線)接続される必要がない。
【0040】
図1のシッククライアントの実施形態では、POCコンピュータシステム3125内のシッククライアントPDA3126は、MMUサーバ3108とピアツーピアで通信することができる。MMUサーバ3108は、POCシステム3125によって利用される同じ無線ノード84、および注入ポンプ3130上または内の導電性エンジンおよびアンテナ78(図5A)を通して、注入ポンプ3130およびPDAまたはPOCクライアント3126とインターフェイス接続、または無線通信している。MMUサーバ3108とPOCシステム3125の間の通信は、PDA(POCクライアント3126)/MMUサーバ3108無線インターフェイスを通して起こる。注入ポンプ3130とPOCクライアント3126の間の通信は、MMUサーバ3108と通して起こる。各シックPOCクライアント3126は、各MMUコンピュータ3108のURLアドレスまたはインターネットプロトコル(IP)アドレスを関連するメモリに記憶し、各POCクライアント3126は、このようなMMUコンピュータ3108と直接通信する。MMUコンピュータ3108は、(1つまたは複数の)注入ポンプ3130の論理IDおよびネットワークIDまたはインターネットプロトコル(IP)アドレス両方を関連するメモリに記憶し、それによってMMUコンピュータ3108のみが、注入ポンプ3130と直接無線通信することができる。別の方法では、以下に説明するように、MMU3108は、POCシステム3125とポンプ3130の間の直接通信を容易にするようにポンプ3130に関するIPアドレスおよび他の情報をPOCシステム3125に提供することができる。
【0041】
病院が図1または図2のシステムアーキテクチャを使用するかどうかに関わらず、患者治療に関連する特定の活動は普通、病院環境で起こる。病院への入院の際、入院事務員3118、3218または同様の職員は、各患者3104、3204に関する人物(demographic)情報をHISシステム3110、3210の関連するメモリ内に記憶されたHISデータベースのADTコンピュータまたはモジュール3112、3212の関連するメモリに入力する。各患者3104、3204は、例えば、独自のセットの文字、時に患者特有の識別情報と呼ばれる患者を特定する患者IDまたは医療記録番号を普通は示す、バーコードまたはRFIDタグなどの識別子3103、3203を含む患者識別リストバンド、ブレスレットまたはタグ112、112A(図5Aおよび図5B)が発行される。リストバンド、ブレスレット、またはタグ112、112Aはまた、患者特有の識別情報の一部として患者の医師の氏名、血液型、アレルギーなどの機械読取可能または人間読取可能な形で他の情報を含むことができる。
【0042】
患者の医師3120、3220は、HISシステム3110、3210内のCPOEコンピュータ端末またはモジュール3120、3220に指示を入力することによって医療法を処方する。処方された指示は、開始時間、停止時間、許容可能な用量の範囲、生理学的標的、経路および投与部位を特定することができる。流体または薬剤の注入の指示の場合、指示は様々な形式で書くことができるが、普通は患者の氏名、患者ID番号、独自の薬剤指示または処方箋番号、薬剤名、薬剤濃度、一回分または用量、回数、および所望の投与時間を含む。この情報は、CPOEコンピュータ3124、3224のメモリに入力され、少なくともPOCサーバまたはコンピュータ3124、3224に関連するメモリに記憶される。
【0043】
薬剤指示はまた、薬局のPISコンピュータ3116、3216に電子的に運ばれ、関連するメモリに記憶される。薬剤師3122、3222は、処方された指示を選別し、これを薬剤を分配する指示に変換し、適切な添加物および/または必要な希釈剤で薬剤または流体を調合する。図1、図2、図5Aおよび図5Bからよく分かるように、薬剤師3122、3222は、薬物容器特定の識別情報3101、3201を有するラベル102、108を準備し、これらを薬剤または薬物容器3102、3202に貼る。一実施形態では、ラベルは、HIS3110、3210、PIS3116、3216および/またはPOCコンピュータ3125、3225内の特定の患者ID番号および薬剤指示番号に結びつけられまたは関連させることができる独自の連続して割り当てられた「分配ID番号」を機械読取可能な(バーコード、RFIDなど)形で含むだけである。別の実施形態では、ラベルは、普通は医療記録番号である、指示IDおよび患者IDを含む複合識別子を機械読取可能な形で含むことができる。別の実施形態では、ラベルは、患者IDをバーコードまたは機械読取可能な形式で全く含まないが、薬剤IDのみを機械読取可能な形で含む。この最後の実施形態は、手術室、緊急治療室、または臨時のまたはその後の指示を有する緊急投与のために病棟に普通は貯蔵された「在庫」物に有用であることがある。別の実施形態では、ラベルは、これに限らないが、分配ID番号、患者ID、薬剤名、薬物濃度、容器用量、VTBI、速度または持続時間などを含む医療用装置特有の投与情報を機械読取可能および/または人間読取可能な形で含むことができる。3つの変数VTBI、速度および持続時間の2つだけは、他の2つが知られている場合に第3のものを計算することができるように規定されていなければならない。ラベル付けされた薬剤は普通、患者の病室または治療領域の近くの病棟またはフロアの安全な指定展開(staging)位置または移動薬物カートに運ばれる。薬剤指示保留分配または投与は、HISシステム3110、3210およびPOCシステム3125、3225内の作業リストに載せられ、関連するメモリに記憶される。
【0044】
看護師3132、3232は、その介護人識別バッジ116上の介護人特有の識別情報3133、3233またはバーコードを走査するようにPOCクライアント3126、3226に結合された入力装置32または識別受信機/読取装置を使用し、介護人をシステムにロギングし、POCクライアント3126、3226を通してPOCシステム3125、3225から看護師の作業リストにアクセスする権利を与えパスワードを入力する。看護師のバッジ内の情報は時に、本明細書では介護人特有の識別情報と言う。看護師3132、3232は、IV薬物が特定の部屋の特定の患者3104、3204に投与されることを作業リストから理解することができる。看護師3132、3232は、薬局および/または患者の病室の近くの展開領域から、薬剤を含む必要な供給物を得る。
【0045】
以下は、図1を参照して説明するが、図2の実施形態にも適用可能である。看護師3132は供給物を患者の病床に運び、注入ポンプ3130のスイッチを入れ、ポンプ3130上のネットワーク接続アイコンがネットワーク接続が存在することを示していることを確認し、ポンプ上の適当な臨床領域(CCA)を選択し、注入のために患者3104および注入ポンプ3130に対して定位置に必要に応じて設定されるIVバッグ、容器またはバイアル3102およびあらゆる関連する管を取り付けることができる。POCクライアントPDA3126と一体的である識別受信機/読取装置32を使用して、看護師3132は、患者の識別ブレスレット112上のバーコードを走査する。その特定の患者に関連する作業リストは、PDA3126画面上に現れる。おそらく、他の経路(経口、局所など)による治療または薬剤の他の形を与える指示を含むこともできるこの作業リストは、POCサーバ3124を介してHISから得られ、POCクライアントPDA3126に無線通信している。一実施形態では、リストは、POCサーバ3124内のメモリの指示に対する患者IDと走査された患者IDを一致させることによって生成される。別の実施形態では、以下に説明するように、指示情報は、以下の(1つまたは複数の)ステップによりPOCサーバ3124内のメモリの関連する指示のために、薬物容器特有の識別情報を走査することによって得ることができる。
【0046】
看護師3132は、PDA3126で薬剤容器3102上の薬剤容器特定の識別情報3101を含む薬剤バーコードラベル102を走査する。PDA3126は、指示詳細の残りを共に引き出し、PDA3126に送り戻すために、作業リスト上のIV投与作業を強調し、分配ID情報などの薬剤容器特定の識別情報を薬剤容器3102から分配IDなどの薬剤容器特定の識別情報を使用するPOCサーバ3124に送信する。PDA3126はその後、例えば図6に示すように、その画面上にIV文書形式を表示する。IV文書形式画面の一方側は、「指示」された通りの指示詳細を示しており、もう一方側は注入ポンプ3130から状況報告のために残される。注入ポンプ3130からの状況報告は、以下に説明するように、MMUサーバ3108を通してPDA3126に伝達される。IV文書形式画面の下部は、介護人3132に指示を与える(注入ポンプ3130のバーコードを走査するなど)、またはポンプが運転しているかまたは停止しているかを教える。
【0047】
看護師3132はその後、注入ポンプ3130(または、ポンプが多経路ポンプである場合はポンプ経路)に関連するバーコードラベル92、96(図5Aおよび図5B)を走査する。バーコードラベル92、96は、装置または経路の論理名および/または論理アドレスなどの医療用装置特有の識別情報3131を含む。PDA3126はその後、情報を「指示詳細」を含むプログラムポンプ要求に自動的に束ね、一実施形態では、介護人3132とのさらなる対話なしで、この情報をMMUサーバ3108に無線で伝達する。別の実施形態では、POCサーバ3124は、指示詳細をMMUサーバ3108に有線ネットワーク接続により伝達することができる。
【0048】
プログラムポンプ要求は、論理ポンプID、ポンプ区画、ポンプ経路ID、基準装置アドレス、介護人ID、介護人氏名、患者/人物ID(HIS識別子)、患者氏名、患者の誕生日および時間、患者の性別、患者の体重、患者の身長を含むことができる処理IDと、病室、ベッドおよび建物(臨床診療領域すなわちCCAを含む)を含むことができる遭遇(encounter)IDなどの情報(HIS/POCシステム形式で)を含むことができる。プログラムポンプ要求はまた、指示ID、開始日/時間、停止日/時間、投与経路、速度、注入の持続時間(注入終了)、注入合計量(VTBI)、臨時指示指標、およびHIS薬物名またはHIS一般薬物名、HIS薬物識別子またはHIS一般薬物ID、Rxタイプ(添加物または塩基)、強度の単位表示(w/units)および分量の単位単位を含む構成要素を含む、指示情報または「指示詳細」を含むことができる。プログラムポンプ要求はさらに、PCAモード−PCAのみ、連続のみ、またはPCAおよび連続などの患者管理無痛法(PCA)指示専用情報、ロックアウトインターバル(分で)、PCA連続速度、PCA用量、装填用量、用量限界、用量限界時間重量/ユニット、バイアル中の合計容量、および指示コメントを含むことができる。
【0049】
PDA3126からのプログラムポンプ要求の受信の際に、MMU3108は、全ての注入装置要求情報が提供され、必要であるか任意であるかに関わらず与えられたあらゆる情報が期待された範囲内で完全であり正しくフォーマット化されていることを確認することによって、要求を検証する。例えば、身長が含まれているが有効な数字でないまたは単位を含んでいない場合、指示は有効ではないまたは完全ではない。認証が成功した場合、MMU3108は、プログラムポンプ応答メッセージでPDA3126に応答する。認証が成功しない場合、MMU3108は、プログラムポンプ応答メッセージによりPDA3126に通知し、指示を注入ポンプ3130に変換または送信しない。同様に、注入ポンプ3130が現在注入している場合、MMU3108は、要求を拒絶し、および注入ポンプ3130が指示を受ける準備ができていないことをプログラムポンプ応答内のエラー記述で示す。看護師3132は、誤った経路が最初に走査された場合、ポンプを停止すること、再試行すること、またはおそらく注入ポンプ3130上の正しいポンプ経路を再走査することなどの、注入ポンプ3130に関連する問題に対処するためにいくつかの動作をとらなければならない。プログラムポンプメッセージが肯定であった場合、MMU3108が注入ポンプ3130から受ける状況メッセージに基づくポンプ状況応答に応答することが可能になるまで、PDA3126は、読み取ったポンプ状況要求で一定の間隔で、例えば2秒毎に繰り返しMMU3108をポーリングする。PDA3126はまた、注入が進行するにつれて、状況更新のために周期的にポーリングする。
【0050】
MMU3108は、どのタイプの注入ポンプ3130(標準またはPCA)をプログラムポンプ要求が対象としているかを識別し、その後、指示を注入装置特有の詳細または設定に変換する。MMU3108は、HISシステム3110から受信した数字を例えば注入ポンプ3130が必要とする固定小数点などの特定の構文に変換または再フォーマットする。特定のデータの四捨五入、変換またはマッピングは、PDA3126から受けた情報を注入ポンプ3130が認識、許容および利用することができる設定に変換するのに必要である可能性がある。上記リストから必要でないあらゆるデータを、要求から除外することができ、その結果、MMU3108は、不完全な指示を注入ポンプ3130に伝達し、介護人3132は必要に応じて注入ポンプ3130で指示を完成させるまたは変更することができる。
【0051】
MMU3108は、PDA3126要求のためにHISシステム3110またはPOCシステム3125によって受け入れられる幅広い範囲の単位の表現をMMU3108および注入ポンプ3130内で受け入れられるはるかに限られたセットの単位にマッピングまたは変換する。例えば、PDA3126要求は、「g、gm、gram、またはgrams」を表現することができるが、MMU3108および/または注入ポンプ3130は、「grams」のみしか受け入れることができない。注入ポンプ3130の投与パラメータまたは注入ポンプ3130の設定は、プログラムポンプ要求の対応する指示情報または「指示詳細」からマッピングまたは変換される。
【0052】
MMU3108は、注入ポンプ3130の論理IDのトラック、およびこの例では無線ネットワークであるネットワーク上の注入ポンプ3130の対応する現在のネットワーク(静的または動的)アドレス(インターネットプロトコル(IP)アドレス)またはIDを保持するマッピングまたは変換テーブルを関連するメモリ内に記憶する。MMU3108は、注入ポンプ3130の所与の論理IDを変換する、またはこれを変換テーブル内のネットワークアドレスに関連させ、ネットワークIPアドレスを要求POCシステム3125または装置に提供することが可能である。MMU3108はまた、関連するメモリ内に走査した注入ポンプ3130に適用可能な薬物ライブラリを記憶する、および/またはこれを調べることができ、また、薬物ライブラリから所望の強度または濃度で薬剤の指数にポンププログラム要求から薬物IDおよび強度を変換する。注入の継続時間は、時間および分のPOCシステム3125に由来し、注入装置がこれを認識するちょうどの分に変換しなければならない。容量またはVTBIは、値特有のおよび注入装置特有の桁数を小数点の右側に提供するように四捨五入される。(薬物の)単位は、必要に応じて百万単位に変換される。患者の体重は変換され、注入装置特有の規則により四捨五入される、または注入装置に送信されない。
【0053】
MMU3108が、プログラムポンプ要求からの情報を注入ポンプ設定または投与パラメータおよび他の情報に注入ポンプ3130に許容可能な形式で変換すると、MMU3108は、命令メッセージを注入ポンプ3130に無線でダウンロードする。注入ポンプ3130が病院で確立された薬物ライブラリの最近の適当なバージョンをまだ備えていない場合、MMU3108はまた、薬物ライブラリを注入ポンプ3130に自動的にダウンロードすることができる。病院で確立された薬物ライブラリは、注入ポンプ3130のプログラミングと、ライン内の空気、閉塞圧などのデフォルト警告設定などの他の注入ポンプ動作パラメータに制限を加えるように、生物医学エンジニアまたは薬剤師3122によって行われる別個のプロセスで維持される。薬物ライブラリは、注入ポンプ3130内の様々な薬物投与パラメータに対する許容可能な範囲または厳しいおよび/または穏やかな制限を設定する。
【0054】
MMU3108はまた、注入ポンプの内部作動システムソフトウェアの新しいバージョン、パッチ、またはソフトウェア更新を注入ポンプにダウンロードすることができる。MMU3108からの注入設定または投与パラメータおよび他の情報は、注入ポンプ3130のメモリに入力され、注入ポンプ3130設定は介護人3132が情報および設定を手動で入力したかのように、注入装置の(1つまたは複数の)プログラミング画面に自動的にデータをポピュレートすることができる。注入ポンプ3130画面は、薬物ライブラリ指数、患者の体重(必要に応じて)、速度、VTBI、および持続時間(ポンプ3130が他の2つから3つ目のものを算出することができるので、最後の3つの変数の2つだけがMMU3108によって送信される)に基づいて、薬剤名および薬物濃度をポピュレートする。確認信号の戻りメッセージは、命令メッセージが受信されたことを示すように、注入ポンプ3130によってMMU3108に送信される。この時点で、介護人3104は、命令メッセージに含まれていなかったあらゆる追加注入設定または任意の情報を手動で入力することができる。
【0055】
注入ポンプ3130はその後、開始ボタンを押すことによって、注入ポンプ3130を開始させるように介護人3132に指示する。介護人3132が開始ボタンを押すと、注入設定がプログラミングされた確認画面が、図4からよく分かるように、確認のために示される。介護人3132がボタンを押して確認した場合、注入ポンプ3130は、プログラミングされた設定により流体を投与し始める。注入ポンプ3130は、注入ポンプ3130が介護人3132によって上手く自動プログラミング、確認および開始され、現在流体を投与していることを示す状況メッセージをMMU3108に送信する。MMU3108は、注入が進行すると、または警告が起こると、周期的に注入ポンプ3130からログおよび状況メッセージを無線で受信し続ける。
【0056】
MMU3108は、注入ポンプ3130が自動プログラミングされ、介護人3132が設定を確認したことを示すように、初期状況メッセージの一部をPDA3126に(MMU形式で)報告する。MMU3108は、実際の速度、VTBIおよび持続時間をPDA3126に通信する。図6に示すように、これらの値は対応する「指示」値からPDA IV文書形式画面の反対側の適当な実際の(ポンプ)領域に充填される。PDA画面の底部の表記は、注入ポンプ3130が運転していることを示している。PDA3126は、ポンプ情報が指示された情報と一致する、または受け入れ可能に対応する場合、視覚、音声または他のタイプの肯定信号を比較し、与える。ポンプ情報が指示に一致するかどうかの初期判断は、MMU3108で行い、PDA3126に通信することができる。別の方法では、POCサーバ3124またはPOCクライアントPDA3126は、必要な比較を行うことができる。ポンプ情報が指示と一致しない場合、PDA3126は、エラーメッセージを含むことができる、視覚、音声または他のタイプの否定信号を与える。看護師は、投与部位を入力するプロセス中のどの時でもPOCクライアントまたはPDA3126によって指示されることもでき、PDA3126またはPOCサーバ3124はその情報とも一致する。上に記載したのと同じ通知方式または信号は、投与部位に関する一致したまたは一致していない条件に従わせることができる。一実施形態では、投与部位は、ポンプ情報を他の指示情報と一致させた後に一致させる。
【0057】
看護師3132は、指示が所望の通り開始された、またはあらゆる変更が許容可能である場合に、再検討し、PDA3126上の保存ボタンを押すように指示される。別の連続ステップでは、看護師は記録に電子的に署名し、送信ボタンを押して、情報を患者の電子薬剤投与記録(電子MARまたはEMAR)に送信する。
【0058】
図2を参照すると、シンクライアント薬剤投与および管理システムおよび方法が示されている。HISの斜視図から、構造は上記および図1に示すシッククライアントPOC構造と同様である。しかし、POCシステム3225は、POCサーバ3224と、それ独自のプログラムを運転させるメモリ、計算力または能力をほとんど有していないシンクライアントノートブック、タブレット、手持ち式またはPDAコンピュータ/ワークステーション3226とを備える。代わりに、クライアントワークステーションまたは入力装置3226は、サーバ3224およびリレー入力情報からPOCサーバまたはコンピュータ3224にアクセスするウェブページを単に表示するだけである。情報は、POCクライアント3226(図5A)と一体的である、または図2に示すようにUSBコードによってPOCクライアント3226に接続されたユーザインターフェイスおよび/または識別受信機/読取装置32を通して入力される。POCクライアント3226は無線WI−FI機能を有するが、一実施形態では、POCクライアント3226はPOCサーバ3224と通信するだけである。シンPOCクライアント3226は、移動薬物カートに取り付ける、壁面に取り付ける、または患者の病室のベッドサイドに取り付けることができる。シンクライアントコンピュータ3226は、データをPOCサーバ3224に中継させる、またはデータを表示させるために、そこに関連させたメモリ内にデータを少なくとも一時的に記憶する。
【0059】
POCサーバ3224は普通、MMUサーバ3208との通信のために有線接続されているが、POCおよびMMUサーバ3224、3208の機能により無線通信も可能性がある。
【0060】
図2のシンPOCクライアント3226は普通、入力/通過/表示装置である。この実施形態では、POCクライアント3226は実際、「5つの正しい」の検査のためにあらゆる比較は行わない。POCサーバ3224内で比較が行われる。POCクライアント3226よりも、POCサーバ3224がMMU3208と直接通信する。
【0061】
運転中、看護師3232は自分のIDバッジ116を走査し、システム3225およびPOCクライアント3226画面上に表示される電子MAR「すること」リストにアクセスするためにパスワードを入力する。看護師3232は、必要な供給物および薬剤を収集し、その後患者3204のベッドサイドに向かう。看護師3232は、IVバッグ3202または容器、および関連する管セットを患者3204および注入ポンプ3230に対して定位置に置く。看護師3232は、注入ポンプ3230のスイッチを入れ、臨床治療領域(CCA)を選択し、無線接続アイコンまたは指標がポンプ上に存在することを確認する。
【0062】
看護師3232は、患者のリストバンド112上の患者特有の識別情報3203を走査するために、POCクライアント3226上のまたはこれに取り付けられた識別(バーコード)読取装置32を使用する。リストバンドバーコードは、機械読取可能形式および/または上記他の情報の患者識別番号を含む。POCクライアント3226は、患者3204に対する様々な医師指示および薬剤指示を表示する。
【0063】
看護師3232は、薬剤特有の識別情報3201を得るように、薬剤容器またはIVバッグ3202上のバーコードラベル102などの識別子を走査する。薬剤容器3202上のバーコード付ラベル102は、上に示すように、単一ブロック内の患者IDおよび薬剤指示番号の組合せである独自の番号などの薬剤特有の識別情報3201を含む。薬剤容器3202に関連する特定の薬剤指示は、薬剤特有の識別情報からおよび/またはPOCサーバ3224から取り出すことができ、介護人がIVポンプ3230(または、ポンプが多経路ポンプである場合は経路)を走査する指示と共に、POCクライアント3226画面上に表示される。一実施形態では、看護師3232は、注入ポンプ3230またはポンプ経路上のラベル92または96を走査し、POCクライアント3226上の「次の」ボタンを押す。指示詳細はその後、POCサーバ3224から取り出され、POCクライアント3226で表示される。
【0064】
一実施形態では、看護師3232が、指示詳細画面上のドロップダウンメニューから注入の部位(すなわち、患者3204の身体の位置)を選択および入力するまで何もなされない。医師3220によって処方された元の指示と一致して、介護人3232は指示を変更することができる、および/または薬局の指示では省略することができる、速度、容量または他の値などの追加情報を供給することができる。例えば、医師の指示が血圧が200/100以下になるまで「作用するよう滴下」すると書かれている場合、特定の速度は薬局によって変換された指示で供給されなかった可能性がある。患者の血圧を検査したまたは最近の測定を検討した後に、看護師3232は、特有の患者の状態に基づいて新しいまたは変更した速度を入力することができる。最近の検査結果または値はまた、医師の処方内の指示を判断または調節するのに頼ることもできる。
【0065】
部位情報を入力し、指示情報にあらゆる所望の変更を行った後に、介護人が「次へ」を押すことに対応して、POCサーバ3224は、MMUサーバ3208に指示情報をダウンロードする。POCクライアント3226上の画面は、POCサーバ3224がMMUサーバ3208を通してであるが「IVポンプへ設定を送信している」ことを示す。POCクライアント3226画面は、IVポンプ3230に進むように看護師3232に指示し、現れたときにポンプのディスプレイ上の設定を確認する。看護師3232はまた、注入ポンプ3230で設定を再プログラミングすることによって、設定を変更することもできる。
【0066】
図1の「シック」クライアント実施形態と同様に、MMUサーバ3208は、指示情報をPOCサーバ3224に関連するメモリに記憶された形式から注入ポンプ認識可能設定に変換しなければならない。MMUサーバ3208はまた、最近の適当な薬物ライブラリ情報を注入ポンプ3230に提供し、POCサーバ3224からの薬剤名および濃度情報を注入ポンプ3230が理解する薬物ライブラリ指数に変換する。MMUサーバ3208および注入ポンプ3230の通信およびワークフローは、シッククライアント実施形態とほぼ同じである。看護師3232は、注入ポンプ3230のディスプレイ88上の注入ポンプ3230設定を再検討し、開始ボタンを押し、その後、図4に示すような設定を確認するように確認画面で指示される。看護師3232は、実際に注入を開始するように、確認画面上で「はい」を押す。
【0067】
注入ポンプ3230は、POCクライアント3226表示画面上での表示のために、用量、VTBI、持続時間、速度および背圧(遠位圧)などの情報をPOCサーバ3224に中継させる、MMU3208に注入開始およびその注入パラメータを無線通信させ戻す。別の方法では、注入設定またはパラメータは、開始ボタンを押して、MMU3208およびPOCサーバ3224を通してPOCクライアント3226に中継させ戻し、その後「はい」ボタンが押された場合に更新することができる。介護人3232は、この情報を患者のEMARに送信するために、POCクライアント3226画面上の「済み」を押さなければならない。
【0068】
図1および図2を参照して、薬剤投与システムおよび方法の別の実施形態を次に説明する。説明したように、POCクライアント3126(図1)またはPOCコンピュータ3224(図2)は、MMUコンピュータ3108、3208と通信している。POCサーバ3124、3224はまた、POCクライアント入力装置3126、3226と通信している。看護師3132、3232は、自分のバッジ116を走査するのにPOCクライアント3126、3226を使用し、POCクライアント3126、3226は、POCコンピュータ3224による受信のために、介護人特有の識別情報3233を処理する、および/またはこれをバッジ116からPOCコンピュータ3224に送信する。看護師3132、3232は、識別子上の薬剤または薬物容器特有の識別情報3101、3201を得るために、例えば薬剤容器3102、3202上のバーコードラベル102などの識別子を走査するのにPOCクライアント3126、3226を使用し、POCクライアント3126、3226は、POCコンピュータ3124、3224による受信のために、薬物容器特有の識別情報を処理する、および/またはこれをPOCコンピュータ3124、3224に送信する。看護師3132、3232は、識別子上の医療用装置特有の識別情報3131、3231を得るために、例えば注入ポンプ3130、3230またはポンプの経路上のバーコードラベル92などの識別子を走査するのにPOCクライアント3226を使用し、POCクライアント3126、3226は、POCコンピュータ3124、3224による受信のために、医療用装置特有の識別情報を処理する、および/またはこれをPOCコンピュータ3124、3224に送信する。
【0069】
薬物容器特有の識別情報を使用して、POCコンピュータ3124、3224は、独自のメモリまたはPOCコンピュータ3124、3224に関連するメモリから、注入ポンプ3130、3230をプログラミングする際に使用する医療用装置特有の投与情報を含む、薬物容器特有の識別情報3101、3201に関連する薬剤指示情報を見つけるまたは取り出す。POCコンピュータ3224またはPOCクライアント3126は、ポンプIDなどの医療用装置特有の識別情報、看護師のIDなどの介護人特有の識別情報、POCコンピュータ3224および/またはPOCクライアント3126に関連するメモリ内に記憶された薬物容器特有の識別情報の1つまたは関連する薬剤指示から得られるまたは取り出される指示ID、および指示のためのポンプ設定などの医療用装置特有の投与情報をMMUコンピュータ3108、3208に送信または伝達する。
【0070】
MMUコンピュータ3108、3208がこの段階で行うことができる他の動作または機能に加えて、またはこれとは別に、MMUコンピュータは、ポンプ設定などの医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230に伝達する。注入ポンプ3130、3230は、薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するように、注入ポンプ3130、3230をプログラミングする際に使用する医療用装置特有の投与情報を記憶する医療用装置メモリを備える。注入ポンプ3130、3230は、ポンプメモリ内に設定を記憶するが、一実施形態では、注入ポンプ3130、3230のディスプレイ88上に設定は表示せず、したがって、設定がポンプメモリに最初に記憶された時に看護師3132、3232は設定を見ることができない。別の方法では、プログラミングされた設定はポンプ3130、3230のディスプレイ88上に表示されることができるが、設定は単に予備的なものであるという大きな警告と共にである。注入ポンプ3130、3230はその後、注入ポンプ3130、3230が薬剤3100、3200で患者3104、3204への注入を行うポンプ設定などの医療用装置特有の投与情報を受けたという確認信号をMMUコンピュータ3108、3208に送信する。MMUコンピュータ3108、3208がこの確認信号を受信すると、MMUコンピュータ3108、3208は、医療用装置特有の投与情報が注入ポンプ3130、3230によって受けられたという確認信号をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に伝達する。
【0071】
POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126がこの確認信号を受信すると、POCシステム3125、3225の1つまたは複数上で実行しているソフトウェアは、看護師3132、3232に患者の識別リストバンド112上のバーコードなどの識別子を読み取るまたは走査するように指示する要求を、POCクライアント3126、3226に伝達するように構成されている。したがって、この時点で、看護師3132、3232は、識別子上の患者特有の識別情報3103、3203を得るために、患者のリストバンド112上のバーコードなどの識別子を走査するのにPOCクライアント3126、3226を使用し、POCクライアント3126、3226は、POCコンピュータ3124、3224による受信のために、患者特有の識別情報3103、3203処理する、および/またはこれをPOCコンピュータ3124、3224に送信または伝達する。
【0072】
患者特有の識別情報の受信後、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126は、「正しい患者」チェックを行う。特に、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126は、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に関連するメモリ内の記憶された薬剤指示情報と比較する。受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が、メモリ内の記憶された薬剤指示情報と一致する場合、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126はその後、薬剤投与開始信号をMMUコンピュータ3108、3208に伝達し、MMUコンピュータ3108、3208に「注入を開始する」ように伝える。本明細書で記載したように、MMUコンピュータ3108、3208で起こる全ての他の適用可能なチェックが満たされた場合、MMUコンピュータ3108、3208は、前に注入ポンプ3130、3230に伝達され、受けられた注入パラメータなどの医療用装置特有の投与情報を使用して、患者3104、3204への薬剤の投与を開始するのに「安全」であることを注入ポンプ3130、3230に通信するように、第2の薬剤投与開始信号を注入ポンプ3130、3230に伝達する。
【0073】
注入ポンプ3130、3230上で実行しているソフトウェアはその後、患者に対する薬剤指示のための注入パラメータなどの医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230のディスプレイ88上に表示する(設定が単に予備的であるという警告なしで)のが安全であると考え、そうする。注入ポンプ3130、3230は、介護人3132、3232に、1つまたは複数のボタンを手動で押させる、またはディスプレイ88上の医療用装置特有の投与情報が特定の患者3104、3204およびその特定の薬剤3100、3200などに対して正しいと確認されたという、介護人3132、3232からのいくつかの肯定表示を受けさせるようにプログラミングすることができる。前の実施形態に記載したように、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230から注入ポンプ3130、3230状況情報を受信する。MMUコンピュータ3108、3208は、POCクライアント3126、3226上での表示のために、この注入ポンプ3130、3230状況情報をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に伝達する。MMUコンピュータ3108、3208は、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226への転送前に、MMUコンピュータ3108、3208に関連するメモリ内にこの情報を記憶する。別の方法では、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230状況情報を関連するメモリ内に記憶することができ、介護人3132、3232が見るように、POCクライアント3126、3226上での表示のために、MMUコンピュータ3108、3208にポンプ状況情報をPOCシステム3225に送信するよう要求するように、POCシステム3125、3225がMMUコンピュータ3108、3208に要求するまたはポーリングするまで待つことができる。
【0074】
続けて図1および図2を参照して、薬剤投与システムおよび方法の別の実施形態を次に説明する。この別の実施形態は、前に説明した実施形態と同様である。しかし、医療用装置特有の投与情報が注入ポンプ3130、3230に伝達される後まで患者3104、3204のリストバンド112上の識別子を読み取るのを待つ代わりに、介護人3132、3232は、自分の介護人バッジ116上の識別子をちょうど走査した後に、患者のリストバンド識別子を走査する。看護師3132、3232は、看護師のバッジ116を走査する前に、またはさらには薬剤容器3102、3202上の識別子102を走査した後に、患者のリストバンド112を走査することができる。システムおよび方法は、介護人3132、3232が従うのに快適である一式の作業およびステップと一致するように配置することができることを除いて、指示は重要ではない。したがって、必ずしもではないが薬物容器3102、3202からの薬物容器特有の識別情報3101、3201を使用して、介護人3132、3232の使用し易さを除いたあらゆる特定の指示で、介護人バッジ116、患者のリストバンド112、薬剤容器3102、3202、および注入ポンプ3130、3230上の識別子を看護師が走査した後に、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に関連するメモリから、注入ポンプ3130、3230をプログラミングする際に使用する医療用装置特有の投与情報を含む、薬物容器特有の識別情報に関連する薬剤指示を見つけるまたは取り出す。POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126はその後、ポンプIDなどの医療用装置特有の識別情報、看護師IDなどの介護人特有の識別情報、患者IDなどの患者特有の識別情報、薬物容器特有の識別情報の1つから、またはPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に関連するメモリ内に記憶された関連する薬剤指示から得られるまたは取り出される指示ID、および指示に対するポンプ設定などの医療用装置特有の投与情報をMMUコンピュータ3108、3208に送信または伝達する。
【0075】
MMUコンピュータ3108、3208がこの段階で行うことができる他の動作または機能に加えて、またはこれとは別に、MMUコンピュータ上で実行しているソフトウェアは、ポンプ設定などの医療用装置特有の投与情報、および患者IDなどの患者特有の識別情報を注入ポンプ3108、3230に伝達する。注入ポンプ3130、3230は、ポンプメモリ内にこの情報を記憶するが、注入ポンプ3130、3230のディスプレイ上にこの情報を表示せず、したがってこの情報を看護師3132、3232は見ることができない。注入ポンプ3130、3230はその後、注入ポンプ3130、3230が医療用装置特有の投与情報および患者特有の識別情報を受信したという確認信号をMMUコンピュータ3108、3208に伝達する。MMUコンピュータ3108、3208がこの確認信号を受けると、MMUコンピュータ3108、3208は、医療用装置特有の投与情報および患者特有の識別情報が注入ポンプ3130、3230に受信されたという確認信号をPOCシステム3125、3225、特にコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に伝達する。
【0076】
POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126がこの確認信号を受信すると、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126上で実行しているソフトウェアは、「正しい患者」チェックを行う。特に、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126は、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方をPOCコンピュータ3224および/またはPOCクライアント3126、3226に関連するメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較する。受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報は、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に関連するメモリ内の記憶された薬剤指示情報と一致する場合、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126は、薬剤投与開始信号をMMUコンピュータ3108、3208に伝達し、MMUコンピュータ3108、3208に「注入を開始する」ように伝える。本明細書で記載したように、MMUコンピュータ3108、3208で起こる全ての他の適用可能なチェックが満たされた場合、前に注入ポンプ3130、3230に伝達され、受けられた注入パラメータなどの医療用装置特有の投与情報を使用して、患者3104、3204への薬剤の投与を開始するのに「安全」であることを注入ポンプ3130、3230に通信するように、MMUコンピュータ3108、3208は第2の薬剤投与開始信号を注入ポンプ3130、3230に伝達する。
【0077】
注入ポンプ3130、3230上で実行しているソフトウェアはその後、患者に対する薬剤指示のための注入パラメータなどの医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230のディスプレイ上に表示するのが安全であると考え、そうする。注入ポンプ3130、3230は、介護人3132、3232に、ボタンを手動で押させる、またはディスプレイ上の医療用装置特有の投与情報が特定の患者3104、3204およびその特定の薬剤3100、3200などに対して正しいという、介護人3132、3232からのいくつかの表示を受けさせるようにプログラミングすることができる。前の実施形態に記載したように、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230から注入ポンプ3130、3230状況情報を受信する。MMUコンピュータ3108、3208は、POCクライアント3126、3226上での表示のために、この注入ポンプ3130、3230状況情報をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に伝達する。MMUコンピュータ3108、3208は、POCシステム3125、3225への転送前に、MMUコンピュータ3108、3208に関連するメモリ内にこの情報を記憶する。別の方法では、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230状況情報を関連するメモリ内に記憶することができ、介護人3132、3232が見るように、POCクライアント3126、3226上での表示のために、MMUコンピュータ3108、3208にポンプ状況情報をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に送信するよう要求するように、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126がMMUコンピュータ3108、3208に要求するまで待つことができる。
【0078】
続けて図1および図2を参照して、薬剤投与システムおよび方法の別の実施形態を次に説明する。しかし、この実施形態の目的で、MMUコンピュータ3108、3208と直接通信する注入ポンプ3130、3230に加えて、注入ポンプ3130、3230はまた、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226と直接通信し、これはピアツーピア配置と呼ぶことができる。この実施形態では、MMUコンピュータ3108、3208は、患者3104、3204での注入機能を行うのに注入ポンプ「利用可能である」場合に、利用可能状態信号を供給する、またはPOCシステム3125、3225のコンピュータを注入ポンプ3130、3230に結合させる「結合」ブローカと考えることができる。注入ポンプ3130、3230のこの状況および利用可能性は、MMUコンピュータ3108、3208によって追跡される。ポンプ3130、3230からPOCシステム3125、3225までの通信は、他の処理作業のためにPOCシステム3125、3225を解放しながら、MMUサーバ3130、3230による注入の集中監視を可能にするように、MMUサーバ3108、3208を通して行われる。
【0079】
この実施形態では、介護人は、必ずではないが介護人3132、3232の使用し易さを除いたあらゆる特定の指示で、介護人バッジ116、患者のリストバンド112、薬剤容器3102、3202、および注入ポンプ3130、3230またはその経路上の識別子を走査するのにPOCクライアント3126、3226を使用する。この時点で、POCコンピュータ3124、3224、またはPOCシッククライアント3126でさえも、受信した薬物容器特有の識別情報3101、3201および/または患者特有の識別情報3103、3203をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に関連するメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較することを含む、「5つの正しい」チェックの1つまたは複数を行うことができる。この時点で、看護師3132、3232は、POCクライアント3126、3226を通して医療用装置特有の投与情報を再検討することができ、看護師3132、3232が必要とみなすあらゆる変更を行うことができる。医療用装置特有の投与情報3131、3231はまた、薬物間相互作用、用量限界、および/または他のチェックなどの前の実施形態と同様の方法で、MMUコンピュータ3108、3208によって、またはその中に記憶された情報に対してチェックすることもできる。別の方法では、これらの比較およびチェックは、本実施形態のプロセスの後の方で行うことができる。
【0080】
POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126はその後、看護師3132、3232によって走査された注入ポンプ3130、3230と通信する許可のために、MMUコンピュータ3108、3208に要求を伝達する。少なくとも注入ポンプ3130、3230はPOCサーバ3124、3224および/またはPOCクライアント3126と別のサーバクライアント関係で既に通信することができる、または通信を切ることができるので、または注入ポンプ3130、3230は、別個のPOCサーバまたは他のシステムと通信することができる、または同じ患者または別の患者への注入を行うことができるので、この要求が行われる。したがって、他の通信および動作の遮断を防ぐため、および他の理解可能な安全性の理由で、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230がPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126と通信し、医療用装置特有の投与情報を受けるように利用可能であるかどうかを判断する。MMUコンピュータ3108、3208が注入ポンプ3130、3230が利用可能でないと判断した場合、MMUコンピュータ3108、3208は、非利用可能信号をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に伝達し、看護師3132、3232は、注入処置またはワークフローでさらに進行するのが防止される。MMUコンピュータ3108、3208が注入ポンプ3130、3230が利用可能であると判断した場合、MMUコンピュータ3108、3208は、医療用装置3130、3230に利用可能状態信号を発生させ、伝達する。一実施形態では、利用可能状態信号は、MMUコンピュータ3108、3208によって生成される暗号化安全トークンなどのキー情報を含むことができる。キー情報は、別の方法では、利用可能状況信号とは別であってもよい。MMUコンピュータ3108、3208はその後、暗号化安全トークンなどのキー情報を注入ポンプ3130、3230のIPアドレスと共にPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に伝達する。MMUコンピュータ3108、3208はまた、暗号化安全トークンなどのキー情報を注入ポンプ3130、3230に伝達する。暗号化安全トークンなどの各キー情報は、年齢を含むことができ、または2分などの所定の時間の後に、時間切れとなるまたは満了する関連する年齢を有することができ、暗号化安全トークンなどのキー情報が利用可能となるのを防ぐことができる。一実施形態では、暗号化安全トークンなどのキー情報が通信内で使用されるたびに、年齢を再設定または更新することができる。別の方法では、暗号化安全トークンなどのキー情報は、暗号化安全トークンなどのキー情報を使用することが試みられた日の実際の時間に対して比較して使用することができる、MMUコンピュータ3108、3208による生成時間で作り出されたタイムスタンプを有することができる。その日の時間とのタイムスタンプの比較は、これらの装置の日時追跡に基づいて、POCコンピュータ3124、3224、POCクライアント3126、3226および/または注入ポンプ3230で行うことができる。注入ポンプ3130、3230は、この目的でリアルタイムクロックを有することができる。
【0081】
注入ポンプ3130、3230に対するキー情報を含むことができる利用可能状態信号が、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226によって受信されると、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、注入ポンプ3130、3230によって必要な可能性がある医療用装置特有の投与情報およびあらゆる他の情報を取り出すことができ、薬剤3100、3200を患者3104、3204に注入するように注入ポンプ3130、3230をプログラミングする際に使用する、MMUコンピュータ3108、3208から受信した注入ポンプ3130、3230のIPアドレスを使用して、この情報を暗号化安全トークンなどのキー情報と共に注入ポンプ3130、3230に伝達することができる。POCコンピュータ3124、3224があらゆるまたは完成した「5つの正しい」チェックを行わなかった場合、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するために医療用装置3130、3230をプログラミングする際に使用する、暗号化安全トークンなどのキー情報と共に医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230に取り出すおよび伝達する前に、受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報をPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126に関連するメモリ内の記憶された薬剤指示情報と比較する。別の方法では、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、暗号化安全トークンなどのキー情報なしで、医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230に伝達することができ、キー情報を注入ポンプ3130、3230に伝達する前に、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226によって「5つの正しい」チェックが完了する後まで待つことができる。
【0082】
一実施形態では、医療用装置特有の投与情報が安全トークンなしで注入ポンプ3130、3230に伝達される場合、注入ポンプ3130、3230は医療用装置特有の投与情報を自動的に拒絶し、注入ポンプ3130、3230がPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226によって引き出された医療用装置特有の投与情報を利用してプログラミングされるのを防ぐ。一実施形態では、注入ポンプ3130、3230は、注入ポンプ3130、3230が受信した医療用装置特有の投与情報によりプログラミングされるべきかどうかを判断するために、POCコンピュータ3124、3224(および/またはPOCクライアント3126、3226)からおよびMMUコンピュータ3108、3208から受けた暗号化安全トークンを比較する。暗号化安全トークンなどのキー情報が所定の方法で一致または対応しない場合、注入ポンプ3130、3230は医療用装置特有の投与情報を自動的に拒絶し、注入ポンプ3130、3230がPOCシステム3125、3225によって送信された(POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226によって取り出された)医療用装置特有の投与情報を利用してプログラミングされるのを防ぐ。一実施形態では、注入ポンプ3130、3230で上記のチェックが起こるまで、医療用装置特有の投与情報は、注入ポンプメモリ内に記憶され、このようなチェックが起こり肯定的となる後まで表示されない。
【0083】
注入ポンプ3130、3230状況情報は、MMUコンピュータ3108、3208を通してPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に、上に記載した実施形態により機能的に行うことができる。別の方法では、注入ポンプ3130、3230状況情報は、POCクライアント3126、3226のディスプレイ上での表示のために、またはPOCシステム3225(コンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226)が注入ポンプ3130、3230からの状況を要求する場合に、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226に直接送信されることができる。注入ポンプ3130、3230状況情報がPOCシステム3125、3225に直接送信される場合でも、注入ポンプ3130、3230状況情報はまた、本明細書に記載した前の実施形態によりMMUコンピュータ3108、3208に直接送信されることもできる。
【0084】
本実施形態は、MMUコンピュータ3108、3208が前の実施形態と比べて多くの情報を処理しなければならないことを防ぐ。本実施形態はまた、POCシステム3125、3225と注入ポンプ3130、3230の間のピアツーピア通信を使用することによって自動プログラミングワークフローの活発性を良くして、MMUメッセージ待機およびそれに関連するあらゆる固有の欠点を避ける。
【0085】
図1および図2に加えて、図7Aおよび図7Bのフローチャートを参照すると、注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するシステムおよび方法の別の実施形態が示されている。特に、前の実施形態と同様に、POCシステム3125、3225が注入ポンプ3130、3230を自動プログラミングしている場合、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226を含むPOCシステム3125、3225は、注入ポンプ3130、3230をプログラミングする許可を、MMU3108、3208に要求する。MMUコンピュータ3108、3208によってこの許可が与えられると、POCシステム3125、3225は、MMUコンピュータ3108、3208の介入なしで注入ポンプ3130、3230と直接通信する。この実施形態では、第1のプロセスステップ3302で、MMUコンピュータ3108、3208が非同期(すなわち、未承認、未ポーリング)状況メッセージおよびイベントログを注入ポンプ3130、3230から連続して受信し、注入ポンプ3130、3230状況を少なくとも表示し、報告を生成する目的で関連するメモリ内にこの情報を記憶する。
【0086】
第2のプロセスステップ3304では、前の実施形態と同様に、看護師3132、3232は、看護師のIDバッジ116上の識別子を走査するのにPOCシステム3125、3225を使用することによって、注入ポンプ3130、3230を自動的にプログラミングするワークフローを開始することができる。第3のプロセスステップ3306では、POCシステム3125、3225は、看護師3132、3232が正当なPOCシステム3125、3225ユーザであるかどうかを判断する。POCシステム3125、3225はまた、看護師3132、3232がパスワードおよび/または他の情報を入力するのを必要とすることがある。
【0087】
第4のプロセスステップ3308では、看護師3132、3232はPOCシステム3125、3225でその後、患者のリストバンド112上の識別子を走査する。第5のプロセスステップ3310では、POCシステム3125、3225はその後、患者3104、3204を調べ、この時、POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は患者の記録された状態、現在取っている薬剤、および/または患者のEMARに存在する可能性があるあらゆる他の情報などの患者状況を取り出すことができ、また投与のために患者の薬剤指示を取り出すことができる。
【0088】
第6のプロセスステップ3312では、看護師3132、3232は、薬剤3100、3200のバッグまたは容器3102、3202を得て、容器3102、3202上の識別ラベル102上の識別子を走査する。第7のプロセスステップ3314では、POCシステム3125、3225は、指示または薬剤に関する様々なチェックを行い、普通は薬剤が実際に指示されたこと、薬剤を投与する正しい時間であること、患者は薬剤に対してアレルギーまたは不耐性がないこと、薬剤は患者が受けている別の薬剤と悪い相互作用をしないこと、および/または他の「5つの正しい」および安全チェックを確実にする。
【0089】
第8のプロセスステップ3316では、POCシステム3125、3225は、薬剤が潜在的に「ポンピング可能」であることを判断し、看護師が注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を投与したいかどうかを看護師3132、3232に尋ねる質問をPOCクライアント3126、3226に伝達する。POCシステム3225は、質問に対するはい/いいえの応答を受けることができるか、またはPOCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、注入ポンプ3130、3230経路に対する識別子を実際に走査する看護師3132、3232の応答を受けることができる。看護師3132、3232が、応答として注入ポンプ3230経路の識別子を走査する場合、POCシステム3125、3225は、走査したバーコード識別子92からポンプ経路論理IDを受ける。
【0090】
第9のプロセスステップ3318では、POCシステム3125、3225は、ポンプ/ポンプ経路の所与の論理IDに基づき、注入ポンプ3130、3230のタイプおよび注入ポンプ3130、3230のソフトウェアリビジョンの要求をMMUコンピュータ3108、3208に伝達する。この時点で、POCシステム3125、3225はその後、注入ポンプ3130、3230のタイプおよび注入ポンプ3130、3230のソフトウェアリビジョンに関する情報を利用して、ワークフロー、通信、およびユーザインターフェイス自体(POCクライアント3126、3226上およびその他のところ)を使用されている注入ポンプ3130、3230のタイプおよび注入ポンプ3130、3230のソフトウェアリビジョンに適当なように調節するまたは調整することができる。
【0091】
第9のステップの別の変更形態3318Aでは、POCシステム3125、3225は、所与のポンプ/ポンプ経路論理IDおよび/またはポンプタイプおよび/またはソフトウェアリビジョンに基づく、MMU3108、3208から注入ポンプ3130、3230に対するポンプのプログラム方式(すなわち、受けるプログラムメッセージの構文)を提供するMMU3108、3208に対する要求をさらに含む、またはポンプタイプおよびソフトウェアリビジョン要求と同時に、または別に伝達することができる。プログラムポンプ方式は、特定のポンプ3130、3230が受けるプログラムの構文を正確に定義するXML方式である。特定の任意および所要の情報を定義することに加えて、方式はこれに限らないが、形式、最大値、最小値、小数点配置および桁または文字数を含むこのような情報の所要の特徴を定義することができる。POCシステム3125、3225はその後、この情報を使用して、ポンプ3130、3230に送信するプログラムが正しい構文を有することを保証することができる。すなわち、ポンププログラム方式は基本的に、POCシステム3125、3225がその医療用装置特有の投与情報または薬剤指示情報を使用可能な情報を所与のタイプおよびソフトウェアリビジョンの特定のポンプ3130、3230をプログラミングするのに使用可能な情報に変換するガイドとして使用することができるテンプレートである。
【0092】
第9のステップの別の変更形態3318Bでは、POCシステム3125、3225はさらに、注入ポンププログラムを装置中立から装置特有の形式に自動的に変換するそのプロセス空間(POCコンピュータ3124、3224またはPOCクライアント3226)内でPOCシステム3125、3225が実行することができる実際のソフトウェアモジュールまたはプログラム(すなわち、実行可能ソフトウェアパッケージ)を提供するように、MMUコンピュータ3108、3208への要求を含むことができる、またはポンプタイプおよびソフトウェアリビジョン要求と同時に、または別にこれを伝達することができる。プログラムは、POCシステム3125、3225によって実行される場合、POCシステム3125、3225からの医療用装置特有の投与情報または薬剤指示情報をポンプ3130、3230をプログラミングするのに使用可能な情報に自動的に変換、変更、または変形させるJava(登録商標)または別の適切なプログラミング言語で書かれた翻訳スクリプトまたは実行可能コードである。翻訳プログラムは、以下に示すようなPOCシステムIDを利用することによって、問題の特定のPOCシステム3125、3225に対して調整することができ、もちろん特定のターゲット注入ポンプ3130、3230に対して調整される。
【0093】
任意の第10のプロセスステップ3320では、POCシステム3125、3225は、特定のポンプ3130、3230タイプに対して調整することができるPOCクライアント3126、3226のディスプレイ上に薬剤指示および/または薬剤3100、3200情報を表示する。ポンプタイプ、またはソフトウェアリビジョン、方式、または変換識別子などのポンプに関する他の情報はまた、POCクライアント3126、3226上に表示されることができる。薬剤および薬剤指示情報は、POCシステム形式または注入装置設定形式であってもよい。
【0094】
任意の第11のプロセスステップ3322では、看護師3132、3232はその後POCシステム3125、3225で、POCクライアント3126、3226により注入ポンプ設定を調節することができる。一実施形態では、薬剤IDが薬剤容器3102、3202上のラベル102の識別子から走査され、識別子が指示IDを備えていない場合、看護師3232は、POCクライアント3126、3226上のメモ書き(scratch)から注入ポンプ3230設定を入力しなければならないことがある。看護師3232はその後、注入がポンプ3130、3230内にプログラミングされるように進むべきであることを示す設定を確認する。
【0095】
第12のプロセスステップ3324では、POCシステム3125、3225は、注入ポンプ3130、3230をプログラミングする許可を要求する要求をMMUコンピュータ3108、3208に伝達する。要求で、POCシステム3125、3225は、ポンプ経路の論理ID、POCシステムのID、少なくともいくつかの患者情報(例えば、氏名、番号、部屋、ベッドなど)、少なくともいくつかの指示情報(例えば、指示ID、注入パラメータなど)およびいくつかの薬剤情報(例えば、薬剤ID、薬剤名など)を伝達する。MMUコンピュータ3108、3208は第1に、POCシステム3125、3225が与えられたPOCシステムIDに基づいて知られていることを保証する。
【0096】
第13のプロセスステップ3326では、MMUコンピュータ3108、3208は、MMUコンピュータ3108、3208に関連するメモリ内に記憶された医療用装置情報を使用して、ポンプ経路の論理IDを物理IPアドレスに変換しようと試みる。MMUコンピュータ3108、3208は、そのメモリ内に(通信している様々な注入ポンプからステップ3302で周期的またはループベースで受信する状況情報の一部として)静的ポンプ論理IDおよびネットワークポンプIDまたはIPアドレスの最新調査または変換テーブルを有する。第14のプロセスステップ3328では、MMUコンピュータ3108、3208はその後、注入ポンプ3130、3230がオンラインであり、注入に利用可能であることを確認するように、注入ポンプ3130、3230の「ネットワーク接続を確認(ping)する」信号を伝達する。異なる患者に同時に注入していることがある、ポンプ経路が既に使用されていることがあるなどにより、注入ポンプ3130、3230が利用可能でない可能性がある。この伝達は、極めて最新の状況情報を注入ポンプ3130、3230から取り出し、この状況情報をネットワーク接続応答の一部としてMMUコンピュータ3108、3208に伝達し戻すように、注入ポンプ3130、3230に要求することもできる。
【0097】
第15のプロセスステップ3330では、ポンプ経路が注入をプログラミングするのに利用可能であると仮定すると、MMUコンピュータ3108、3208は、POCシステム3125、3225がそれ自体(POCシステム3125、3225)を識別するのに使用する安全キーを注入ポンプ3130、3230に生成する。一実施形態では、POCシステムIDは、暗号化することができる安全キーまたはトークンに含まれている。第16のプロセスステップ3232では、MMUコンピュータ3108、3208は注入ポンプ3130、3230に安全キーを伝達する。注入ポンプ3130、3230は、注入ポンプ3130、3230メモリ内に安全キーのリストを維持する。全ての安全キーは、例えば5分などの所定の有限の寿命を有することができる。注入ポンプ3130、3230が、記憶された安全キーの寿命内にそれぞれの安全キーが割り当てられ注入ポンプ3130、3230のメモリ内に記憶される、適当なPOCシステム3125、3225からのいかなる通信も受けない場合、安全キーは自動的に失効する。逆に注入ポンプが特定のPOCシステム3125、3225、したがって注入ポンプメモリ内に記憶された特定の安全キーに関連する通信を受けるたびに、安全キーが更新され、有限の寿命はその元の時間またはいくつかの他の長い有限の時間に再設定される。注入ポンプ3130、3230はその後、MMUコンピュータ3108、3208に認証または確認信号を伝達し、MMUコンピュータ3108、3208はその後、安全キーおよびIPアドレスをPOCシステム3125、3225に伝達する。
【0098】
第17のプロセスステップ3334では、POCシステム3125、3225はその後、注入ポンプ3130、3230への安全キーの伝達を含む、注入ポンプ3130、3230のIPアドレスを使用して、プログラム設定などの医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230に直接伝達する。一実施形態ではPOCシステム3125、3225は、ポンプのディスプレイ88上のプログラム設定を確認するために、注入ポンプ3130、3230をまたぐようにPOCクライアント3126、3226を通して看護師3132、3232に指示する。プログラム設定は、ポンプの装置特有の形式で注入ポンプ3130、3230に伝達することができる。
【0099】
第18のプロセスステップ3336では、注入ポンプ3130、3230は、プログラム設定を受け、注入ポンプ3130、3230上のディスプレイ88上にプログラム設定を表示する。記載したように、看護師3132、3232はポンプ3130、3230上でプログラム設定を確認することができる。確認がされ、注入ポンプ3130、3230がプログラミングされると、注入ポンプ3130、3230はその後、安全キーを失効させる。というのは、注入ポンプ3130、3230が上手くプログラミングされたからである。別の方法では、注入ポンプ3130、3230は、安全キーを直ぐに失効させないように設計することができる。この代替形態では、通信失敗または他のエラー状態の場合にプログラム設定を再送信することもできる。注入ポンプ3130、3230は常に、多くても一回完全なプログラムを受けることを保証するために安全キーを使用することができる。いずれの場合でも、注入ポンプ3130、3230は、認められた場合、最終プログラム設定と共に、プログラム設定がそのまま認められた、編集して認められた、または拒絶されたことを示す情報を含む、確認または処分信号をPOCシステム3125、3225に伝達する。
【0100】
第19のプロセスステップ3338では、POCシステム3125、3225はその後、経路の論理IDを使用して、注入ポンプ経路に関する状況情報に対してMMUコンピュータ3108、3208をポーリングすることができる。他のステップの一部であってもよい第20のプロセスステップ3340では、注入ポンプ3130、3230は、キーを使用してPOCシステムからのいかなる通信もなしで、キーの寿命が経過した場合に、安全キーを自動的に失効させる。
【0101】
図1および図2に加えて図8Aおよび図8Bのフローチャートを参照すると、注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するシステムおよび方法の別の実施形態が示されている。特に、このMMUサーバ仲介実施形態は、患者3104、3204が確実に識別される前に、プログラムを含む医療用装置特有の投与情報がPOCシステム3125、3225からMMUコンピュータ3108、3208を通して注入ポンプ3130、3230に伝達される前の実施形態とほぼ同様である。本実施形態では、以下に説明するように、その後の更新プログラムを必要に応じて注入ポンプ3130、3230に伝達することができる。
【0102】
この実施形態では、第1のプロセスステップ3502では、MMUコンピュータ3108、3208が非同期(すなわち、未承認、未ポーリング)状況メッセージおよびイベントログを注入ポンプ3130、3230から連続して受信し、注入ポンプ3130、3230状況を少なくとも表示し、報告を生成する目的で関連するメモリ内にこの情報を記憶する。
【0103】
第2のプロセスステップ3504では、前の実施形態と同様に、看護師3132、3232は、看護師のIDバッジ116上の識別子を走査するのにPOCシステム3125、3225を使用することによって、注入ポンプ3130、3230を自動的にプログラミングするワークフローを開始することができる。第3のプロセスステップ3506では、POCシステム3125、3225は、看護師3132、3232がPOCシステム3125、3225の正当なユーザであるかどうかを判断する。POCシステム3125、3225はまた、看護師3132、3232がパスワードおよび/または他の情報を入力するのを必要とすることがある。第4のプロセスステップ3508では、看護師3132、3232はPOCシステム3125、3225でその後、患者のリストバンド112上の識別子を走査する。以下の説明に基づき分かるように、患者のリストバンド112上の識別子の走査は、別の方法では、識別子が「正しい患者」比較に実際必要である場合に、ポンプをプログラミング後まで遅らせることができる。
【0104】
第5のプロセスステップ3510では、看護師3132、3232が薬剤3100、3200の容器3102、3202を得て、その後、容器3102、3202上の識別ラベル102上の識別子を走査する。容器IDは、POCシステム3125、3225が、患者のリストバンド112上の患者IDを走査する、または比較の目的でこのような患者ID情報に頼らなければならないことなく、関連する薬剤指示に関する情報を取り出すことができるように、普遍的に独自の指示IDであってもよい。第6のプロセスステップ3512では、POCシステム3125、3225は、前の実施形態と同様に、指示IDをチェックすることを含む指示に関する様々なチェックを行うが、患者のリストバンドが患者の識別を判断するためにまだ走査されていないときに、患者に対するいずれのチェックも行わない。別の方法では、これらの指示関連のチェックは、以下に記載する第10のプロセスステップ3520後まで延期することができる。
【0105】
第7のプロセスステップ3514では、POCシステム3125、3225は、薬剤が潜在的に「ポンピング可能」であることを判断する、あるいは看護師が注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤を投与したいかどうかを看護師3132、3232に尋ねる質問をPOCクライアント3126、3226に伝達する。POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、質問に対するはい/いいえの応答を受けることができる、またはPOCシステム3125、3225は、注入ポンプ3130、3230またはそのポンプ経路に対する識別子92を実際に走査している看護師3132、3232の応答を受けることができる。看護師3132、3232が注入ポンプ3130、3230経路の識別子92を応答として走査する場合、POCシステム3125、3225は、走査したバーコードからポンプ経路論理IDを受ける。
【0106】
第8のプロセスステップ3516では、POCシステム3125、3225は、ポンプ経路の論理ID、指示ID、およびプログラム(すなわち、指示)設定などの医療用装置特有の投与情報をMMUコンピュータ3108、3208に伝達し、MMUコンピュータ3108、3208が医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230に送信すべきであることをMMUコンピュータ3108、3208に通信する。第9のプロセスステップ3518では、MMUコンピュータ3108、3208は、前の実施形態と同様に、ポンプ経路の論理IDをIPアドレスに変換する。
【0107】
第10のプロセスステップ3220では、MMUコンピュータ3108、3208は、プログラムを含む医療用装置特有の投与情報を注入ポンプ3130、3230に伝達する。注入ポンプ3130、3230は、薬剤を患者に注入するためにポンプをプログラミングする際に使用するように、ポンプメモリにこの情報を記憶する。注入ポンプ3130、3230は、この情報を受信した確認をMMUコンピュータ3108、3208に送信することができる。MMUコンピュータ3108、3208はその後、医療用装置特有の投与情報が注入ポンプ3130、3230に送信されたことをPOCシステム3125、3225に伝達する。
【0108】
第11のプロセスステップ3522では、看護師3132、3232は指示情報をチェックし、第12のステップ3524では、POCクライアント3126、3226を通してなどPOCシステム3125、3225を通して、プログラム設定などの医療用装置特有の投与情報を調節および確認することができる。
【0109】
第13のプロセスステップ3526では、POCシステム3125、3225は、ポンプ経路の論理ID、指示ID、およびプログラム更新を含む更新されたポンププログラムなどの更新された医療用装置特有の投与情報をMMUコンピュータ3108、3208に伝達する。看護師3132、3232が医療用装置特有の投与情報に変更を行わなかった場合、この伝達は、MMUコンピュータ3108、3208への「空トリガ」であり、前に送信された医療用装置特有の投与情報/プログラムを続けるように注入ポンプ3130、3230に伝達するようにMMUコンピュータ3108、3208に単に指示するだけである。POCシステム3125、3225は、POCクライアント3126、3226を通してなどメッセージを表示してもよく、看護師3132、3232に注入ポンプ3130、3230のディスプレイ88上で医療用装置特有の投与情報を検討および確認するように指示する。
【0110】
第14のプロセスステップ3528では、MMUコンピュータ3108、3208はまた、論理IDをIPアドレスに変換する。第15のプロセスステップ3530では、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230に更新したプログラムなどの更新した医療用装置特有の投与情報を伝達して、注入ポンプ3130、3230に医療用装置特有の投与情報を実際に提供するように指示する。第16のプロセスステップ3532では、注入ポンプ3130、3230は、医療用装置特有の投与情報を受け、注入ポンプ3130、3230のディスプレイ88上に医療用装置特有の投与情報を表示する。看護師3132、3232は、注入ポンプ3130、3230でいくつかの肯定動作を行うことによって、注入ポンプ3130、3230で医療用装置特有の投与情報を確認する。注入ポンプ3130、3230は、MMUコンピュータ3108、3208に医療用装置特有の投与情報がどのように処理されたか(そのまま許可、編集して許可、または取消)を含む処分または承認を伝達し、MMUコンピュータ3108、3208は、最終的な医療用装置特有の投与情報設定と共にこの情報をPOCシステム3125、3225に伝達する。
【0111】
第17のプロセスステップ3534では、POCシステム3125、3225は、「5つの正しい」チェックの一部として「正しい患者」チェックを行う。この時点で、指示に関する他のチェック(例えば、正しい時間、アレルギー、薬物間相互作用など)を行うこともできる。
【0112】
第18のプロセスステップ3536では、POCシステム3125、3225はその後、経路の論理IDを使用して、注入ポンプ経路に関する状況情報に対してMMUコンピュータ3108、3208をポーリングすることができる。
【0113】
図1、図2および図5Aに加えて図9Aおよび図9Bのフローチャートを参照すると、注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するシステムおよび方法の別の実施形態が示されている。特に、このMMUサーバ仲介実施形態は、患者3104、3204が確実に識別される前に、プログラムを含む医療用装置特有の投与情報がPOCシステム3125、3225からMMUコンピュータ3108、3208を通して注入ポンプ3130、3230に伝達される前の実施形態とほぼ同様である。本実施形態は、第1から第12のプロセスステップ3602―3624で、図8Aおよび図8Bの実施形態と同様である。しかし、看護師3132、3232がPOCシステム3125、3225でプログラム調節を行う代わりに、第13のプロセスステップ3626では、ユーザインターフェイス86およびポンプのディスプレイ88を使用して、看護師3132、3232によって調節が行われる。第14のプロセスステップ3628では、POCシステム3125、3225はその後、経路の論理IDを使用して、注入ポンプ経路に関する状況情報に対してMMUコンピュータ3108、3208をポーリングすることができる。したがって、POCシステムはポンプ3130、3230で行われたあらゆるプログラム調節を知る。この実施形態は有利には、より少ないステップを有するが、プログラム調節を可能にする。あらゆる調節はまた、ポンプの薬物ライブラリの安全限界にさらされ、調節したポンププログラム設定がこのような限界内にない場合に、介護人に即時の警告フィードバックを与える。
【0114】
図10Aおよび図10B、および図1および図2を参照すると、別のサーバ媒介実施形態が示されている。サーバ媒介「未開封レター」プログラミングモデルと呼ばれるこの実施形態は、最初の7つのプロセスステップ3702―3714による前に記載したサーバ媒介実施形態と同様である。第8のプロセスステップ3716では、POCシステム3125、3225は、ポンプ/ポンプ経路の所与の論理IDに基づいて、注入ポンプ3130、3230のタイプに対する要求をMMUコンピュータ3108、3208に伝達する。この時点で、POCシステム3125、3225はその後、注入ポンプ3130、3230のタイプに関する情報を利用して、ワークフロー、通信、およびユーザインターフェイス自体(POCクライアント3126、3226上およびどこかの)を使用されている注入ポンプ3130、3230のタイプに適当なように調節または調整することができる。第9のプロセスステップ3718では、POCシステム3125、3225は患者IDをチェックする、または「5つの正しい」チェックの一部として「正しい患者」チェックを行う。正しい患者チェックおよび他のチェックは、別の方法では、以下に説明するステップ15での指示設定の最終的な確認の前まで延期することができる。第10のプロセスステップ3720では、POCシステム3125、3225は、指示に関するあらゆる追加の「5つの正しい」チェックおよび/または他のチェック(例えば、正しい時間、アレルギー、薬物間相互作用など)を行う。第11のプロセスステップ3722では、看護師3132、3232は、POCクライアント3126、3226を通してなどPOCシステム3125、3225を通して、プログラム設定などの医療用装置特有の投与情報を調節および確認することができる。
【0115】
第12のプロセスステップ3724では、POCシステム3125、3225は、ポンプまたはポンプ経路IDなどの医療用装置特有の識別情報、看護師IDなどの介護人特有の識別情報、患者IDなどの患者特有の識別情報、指示ID、および指示に対するポンプ設定などの医療用装置特有の投与情報をMMUコンピュータ3108、3208に送信または伝達する。
【0116】
第13のプロセスステップ3726では、MMU3108、3208は、少なくとも指示に対するポンプ設定および任意でPOCシステム3125、3225から受信した他のあらゆる情報を密封プログラム情報レターにまとめ、独自のレターIDを割り当てる。第14のプロセスステップ3728では、MMU3108、3208は、密封プログラム情報レターおよびレターIDをポンプ3130、3230に伝達する。ポンプ3130、3230は、レターを受信し、MMU3108、3208にレターを受けたことを知らせるが、MMU3108、3208からの開封されたレターメッセージに応じた場合を除いてレターを開くことができない。MMU3108、3208は、レターIDをPOCシステム3125、3225に送信する。
【0117】
第15のプロセスステップ3730では、看護師3132、3232は、POCクライアント3126、3226で指示設定を確認する。第16のプロセスステップ3732では、看護師3132、3232は、POCクライアント3126、3226上のボタンを押して、所与のレターIDに対するプログラムを進めるように信号をPOCシステム3125、3225からMMU3108、3208に伝達する。第17のプロセスステップ3734では、MMU3108、3208は、所与のレターIDに関連するプログラムポンプ情報レターを開封するようにポンプ3130、3230に命令を伝達する。第18のステップ3736では、ポンプ3130、3230は、プログラムポンプレターを開封し、注入設定をそのメモリに設定し、これらを表示し、その後MMU3108、3208に承認を送信して、POCシステム3125、3225に承認を伝達する。前に記載した実施形態と同様に、POCシステム3125、3325は、第19のステップ3738で、ポンプ状況情報を得るために、MMU3108、3208をポーリングする。
【0118】
図1、図2、図11Aおよび図11Bを参照すると、注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するシステムおよび方法の別の実施形態が示されている。この実施形態では、注入ポンプ3130、3230は、注入ポンプ3130、3230での看護師3132、3232の要求に応じて、システム内の遠隔コンピュータからそのプログラム情報を引き出す。
【0119】
この実施形態では、第1のプロセスステップ3802では、MMUコンピュータ3108、3208が非同期(すなわち、未承認、未ポーリング)状況メッセージおよびイベントログを注入ポンプ3130、3230から連続して受信し、注入ポンプ3130、3230状況を少なくとも表示し、報告を生成する目的で関連するメモリ内にこの情報を記憶する。別の方法では、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230をポーリングすることができ、注入ポンプ3130、3230から情報を同期して受信することができる。
【0120】
第2のプロセスステップ3804では、前の実施形態と同様に、看護師3132、3232は任意選択で、看護師のIDバッジ116上の識別子を走査するのにPOCシステム3125、3225を使用することによって、注入ポンプ3130、3230を自動的にプログラミングするワークフローを開始することができる。サブステップ3805では、POCシステム3125、3225は、看護師3132、3232がPOCシステム3125、3225の正当なユーザであるかどうかを判断する。これにより、未許可注入を防ぐことによって患者の安全が増し、投与される注入指示の電子文書が容易になる。POCシステム3125、3225はまた、看護師3132、3232がPOCシステム3125、3225または注入ポンプ3130、3230でパスワードおよび/または他の情報を入力するのを必要とすることがある。
【0121】
第3のプロセスステップ3806では、看護師3132、3232はPOCシステム3125、3225で、患者のリストバンド112上の識別子を走査する。医療記録番号、アカウント番号、または治療施設が患者を積極的に識別するのに使用するいくつかの他の識別子である可能性がある、得られる患者IDは、POCシステム3125、3225内のメモリに保持される。
【0122】
第4のプロセスステップ3808では、看護師3132、3232は薬剤3100、3200の容器3102、3202を得て、容器3102、3202の識別ラベル102上の識別子3101、3201を走査する。バーコード、RFIDタグなどの機械読取可能なしるしを含むことができる、容器ID3101、3201は、POCシステム3125、3225が、患者のリストバンド112上の患者IDを走査する、または比較の目的でこのような患者ID情報に頼らなければならないことなく、関連する薬剤指示に関する情報を取り出すことができるように、普遍的に独自の指示IDであってもよい。別の方法では、容器IDは、患者IDまたはそのいくつかの部分、およびその特定の患者に関する指示IDを含む複合IDであってもよい。別の方法では、容器IDは、指示入力または薬局情報システムによって生成することができる絶対的または独自の薬局指示識別子であってもよい。別の方法では、デキストロース、生理食塩水または他の溶液などの病棟または患者治療フロア上に貯蔵された普通に使用される容器では、容器IDは、これに限らないが薬剤名、濃度(当てはまる場合)および分量を含む、薬剤特有の情報のみを含む薬剤IDであってもよい。
【0123】
第5のプロセスステップ3810では、POCシステム3125、3225は、薬剤が潜在的に「ポンピング可能」であることを判断する、あるいは看護師が注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤を投与したいかどうかを看護師3132、3232に尋ねる質問をPOCクライアント3126、3226に伝達する。POCコンピュータ3124、3224および/またはPOCクライアント3126、3226は、質問に対するはい/いいえの応答を受けることができる、またはPOCシステム3125、3225は、注入ポンプ3130、3230またはそのポンプ経路に対する識別子92を実際に走査している看護師3132、3232の応答を受けることができる。看護師3132、3232が注入ポンプ3130、3230経路の識別子92を応答として走査する場合、POCシステム3125、3225は、走査したバーコードからポンプ経路論理IDを受け、これをメモリに記憶する。
【0124】
任意および代替の第6のプロセスステップ3812では、POCシステム3125、3225は、ポンプ/ポンプ経路の所与の論理IDに基づいて、注入ポンプ3130、3230のポンプタイプに対する要求をMMUコンピュータ3108、3208に伝達する。これに応じて、MMUコンピュータ3108、3208は、走査した注入ポンプまたはポンプ経路の論理IDに対応するポンプタイプをPOCシステム3125、3225に伝達または提供する。POCシステム3125、3225はその後、ポンプ3130、3230の特定のタイプにその後のワークフローを調整することができる。例えば、異なるプロンプト、チェック、画面、および警告は、注射器、蠕動、カセット、全身(general)注入、エラストマーおよび患者管理無痛ポンプに対してPOCシステム3125、3225によって与えることができる。
【0125】
第7のプロセスステップ3814では、POCシステム3125、3225は患者IDをチェックする、または「5つの正しい」チェックの一部として「正しい患者」チェックを行う。正しい患者チェックおよび他のチェックは、別の方法では、以下に説明するステップ3830におけるポンプ3130、3230での指示設定の調節または最終的な確認の前まで延期することができる(プログラム設定は、ポンプで受信される)。POCシステム3125、3225はまた、患者ID、指示IDおよび/または容器IDに基づき追加のチェック(例えば、正しい時間、アレルギー、薬物間相互作用など)を行うことができる。
【0126】
任意の第8のプロセスステップ3816では、看護師3132、3232は、POCシステム3125、3225を通して、例えばPOCクライアント3126、3226を通して、プログラム設定などの医療用装置特有の投与情報を調節および確認することができる。第9のプロセスステップ3818では、POCシステム3125、3225は、一般的にフォーマット化された(非ポンプ特有の)ポンププログラムおよびポンプ経路論理IDを含むポンププログラム情報をMMUサーバ3108、3208に提示する。一般的なポンププログラムはポンプを作動させることが不可能であることに留意することが重要である。
【0127】
第10のプロセスステップ3820では、MMUサーバ3108、3208は、ステップ3812が前に省略された場合に、走査された注入ポンプまたはポンプ経路の論理IDに対応するポンプタイプをそのメモリから得る。もちろん、ステップ3812が前に行われた場合、ポンプタイプ情報は、ポンプ経路論理IDの代わりに、またはこれに加えて、POCシステム3125、3225によってMMU3108、3208に与えられたポンププログラム情報に含めることができる。MMU3108、3208は、ポンプの特定のタイプに許容可能な特定のポンププログラムを生成するのに、ポンプタイプ情報および一般的なポンププログラムを使用する。すなわち、MMU3108、3208は、一般的なプログラムをポンプ3130、3230の特定のタイプに特有のものに変換する。MMU3108、3208は、MMU3108、3208のメモリ内の動的IPアドレス調査テーブルを閲覧することによって、走査したポンプ3130、3230の論理IDをポンプIPアドレスに変換する。MMU3108、3208は、上記ステップに応じて、ポンプ3130、3230にプログラムをダウンロードしない。代わりに、MMU3108、3208は、ポンププログラムをホールドし、ポンプ3130、3230にアドレス指定されたレターを保持する郵便局のように働く。
【0128】
MMU3108、3208はまた、ポンププログラム上のタイムスタンプを確立および監視し、同じポンプ3130、3230に向けられた多数の注入プログラムを管理する追加機能を行うことができる。プログラムは、先入れ先出し(FIFO)ベース、後入れ先出し(LIFO)または他の優先ベースで、同じポンプ3130、3230に利用可能にすることができる。例えば、ボーラスは維持量の前の投与に対して優先させることができ、「緊急用カート」または「コードブルー」反応薬物は最優先で与えることができる。LIFOは、つい最近のまたはつい最近変更された指示のみがポンプ3130、3230に利用可能であることを保証するために使用することができる。MMU3108、3208は、MMUまたはPOCシステムからのタイムスタンプが、所定のプログラム年齢より大きなプログラム年齢を示す場合に、使用されていないポンププログラムを自動的に失効させる、またはポンプ3130、3230および/もしくはPOCシステム3125、3225に警告もしくはエラーメッセージを送信することができる。したがって、古い、無効となった、または期限切れの指示は待ち行列から取り除くことができる。
【0129】
第11のプロセスステップ3822では、MMU3108、3208は、ポンププログラムがポンプを引くのに利用可能であることを記したメッセージをポンプ3130、3230に送信する。郵便局のたとえに戻ると、MMU3108、3208は、ポンプ3130、3230に、「郵便がある」ことを伝える。ポンプ3130、3230は、看護師3132、3232に準備ができた場合にプログラムをロードすることを伝えるメッセージをそのディスプレイ88上に表示する。MMU3108、3208は、一般的なポンププログラムを上手く受信し、一般的なポンププログラムをポンプ特有のプログラムに変換し、特有のポンププログラムの利用可能性をポンプ3130、3230にアドバイスしたことを示すメッセージをPOCシステム3125、3225に送信する。MMU3108、3208からの最後に説明したメッセージは、MMU3108、3208とPOCシステム3125、3225の間のプログラミング関連のトランザクションの結論を信号で伝える。任意の第12のステップ3824ではMMU3108、3208からのメッセージの受信は、看護師3132、3232にポンプ3130、3230へ行ってポンプ3130、3230上にプログラムをロードするように指示するプロンプトをPOCクライアント3126、3226上に表示するように、POCシステム3125、3225をトリガする。これは、看護師3132、3232がポンプディスプレイ88を現在見ていない、またはそれに近接していない場合に特に有用である。
【0130】
第13のプロセスステップ3826では、看護師3132、3232は、ポンプ3130、3230にMMU3108、3208からポンプ特有のプログラムを取り出すまたは引き出すように命令するのに、キーパッド86またはディスプレイ88を使用する。第14のプロセスステップでは、ポンプ3130、3230は、MMU3108、3208からポンプ特有のプログラムを取り出すまたは引き出す。第15のプロセスステップ3830では、看護師3132、3232は必要に応じて、ポンプ3130、3230上のプログラム設定を調節(変更)することができる。その後、図4に示すように、看護師3132、3232は、キーパッド86上の適当なボタンを押すことによって、またはディスプレイがタッチ画面である場合に、ディスプレイ88の指定領域を触ることによって設定を確認するもしくは取り消さなければならない。確認の際、ポンプ3130、3230は、注入を開始する準備ができているかどうかを尋ねる第2の画面で看護師3132、3232を指示する。看護師3132、3232からの肯定応答を受けた際に、ポンプ3130、3230はプログラミングされた注入を実行する。
【0131】
第16のプロセスステップ3832では、POCシステム3125、3225は周期的に、MMU3108、3208からのポンプ状況情報を要求する。MMU3108、3208によって供給されるポンプ状況は、プログラムがポンプ3130、3230上で実行しているという肯定的確認、またはプログラムが拒絶されたという否定的な表示のいずれかを提供する。ポンプ状況に基づき、または所定の期間が経過した後に、または看護師3132、3232による直接介入によって、POCシステム3125、3225は、ステップ3824が実行された場合に、ポンプ上にプログラムをロードするようにそのプロンプトを取り除く。別の方法では、プログラム設定が受信されたとき、またはプログラム設定が確認されたが、ポンプ3130、3230が看護師3132、3232によって開始されていないときなどの、ポンプ3130、3230のスイッチが入っているが動的ポンプ状態にない場合に、ポンプ状況メッセージを供給することができる。
【0132】
図11Aおよび図11Bの実施形態は、最も臨床的なPOCシステムのワークフローに適合するのに十分柔軟性があるという点において有利である。この実施形態は、システム内の3つの重要なプロセッサ(ポンプ、MMUおよびPOCシステム)を分離し、それにより効率的な非同期通信が可能になり、多くのポンプと通信させる必要がある場合に十分な大きさをしており、POCシステム3125、3225がMMU3108、3208からの許可なしで直接ポンプ3130、3230をプログラミングするのを防ぐことによって、より大きな安全を提供する。この実施形態はまた、必要に応じて、追加のチェックがMMU3108、3208によって行われるのを可能にするのに十分柔軟性がある。有利には、ポンプが利用可能になる前に、プログラム設定は準備ができている、待機している、またおそらく特定のポンプ3130、3230に対して予定させることができる。
【0133】
図1、図2および図12を参照すると、注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するシステムおよび方法の別の実施形態が示されている。この実施形態は、「薬剤選択」ワークフローと呼ばれ、独立型のスキャナ、またはPOCシステム3125、3225、MMU3108、3208、もしくはポンプ3130、3230に関連するものと共に働く。この実施形態では、第1のプロセスステップ3902では、MMUコンピュータ3108、3208が非同期(すなわち、未承認、未ポーリング)状況メッセージおよびイベントログを注入ポンプ3130、3230から連続して受信し、注入ポンプ3130、3230状況を少なくとも表示し、報告を生成する目的で関連するメモリ内にこの情報を記憶する。別の方法では、MMUコンピュータ3108、3208は、注入ポンプ3130、3230をポーリングすることができ、注入ポンプ3130、3230から情報を同期して受信することができる。
【0134】
第2のプロセスステップ3904では、前述の実施形態と同様に、看護師3132、3232は任意選択で、看護師のIDバッジ116上の識別子を走査するのにスキャナを使用することによって、注入ポンプ3130、3230を自動的にプログラミングするワークフローを開始することができる。スキャナは、無線接続によりMMUサーバ3108、3208と通信しているが、有線接続も可能である。スキャナは、ポンプ3130、3230上またはその中に配置する、そこに固定もしくは配線接続する、または直接もしくはMMU3108、3208を通してそこに無線通信することができる。
【0135】
第3のプロセスステップ3906では、看護師3132、3232は、患者のリストバンド112上の識別子を走査するのにスキャナを使用する。医療記録番号、アカウント番号、または治療施設が患者を積極的に識別するのに使用するいくつかの他の識別子である可能性がある患者IDは、スキャナ内のメモリに保持される。
【0136】
第4のプロセスステップ3908では、看護師3132、3232は薬剤3100、3200の容器3102、3202を得て、容器3102、3202の識別ラベル102上の識別子3101、3201を走査するのにスキャナを使用する。バーコード、RFIDタグなどの機械読取可能なしるしを含むことができる、容器ID3101、3201は、HIS3110、3210もしくはPOCシステム3125、3225が、患者のリストバンド112上の患者IDを走査する、または比較の目的でこのような患者ID情報に頼らなければならないことなく、関連する薬剤指示に関する情報を取り出すことができるように、普遍的に独自の指示IDであってもよい。別の方法では、容器IDは、患者IDまたはそのいくつかの部分、およびその特定の患者に関する指示IDを含む複合IDであってもよい。別の方法では、容器IDは、指示入力または薬局情報システムによって生成することができる絶対的または独自の薬局指示識別子であってもよい。別の方法では、容器IDは、これに限らないが薬剤名、濃度(当てはまる場合)および分量を含む、薬剤特有の情報のみを含む薬剤IDであってもよい。例えば、薬剤IDは、薬剤の一般的な、ブランドのまたはパッケージレベル識別と、その濃度も含む。容器IDは、指示IDもしくは薬剤IDまたは両方を含むことができる。
【0137】
第5のプロセスステップ3910では、看護師が注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤を投与したい場合、看護師3132、3232は注入ポンプ3130、3230経路の識別子92を走査し、スキャナはポンプ経路論理IDまたはポンプIDを走査したバーコードから受信し、それをメモリに記憶する。
【0138】
第6のプロセスステップ3912では、スキャナはポンプメッセージ上の選択薬剤をポンプ3130、3230に送信する。メッセージは、MMUサーバ3108、3208を通して間接的に流す、またはポンプ3130、3230に直接送信することができる。メッセージは、薬剤IDを含むことが好ましく、指示ID、ポンプまたは経路ID、および臨床医IDを含む追加の走査情報を含むことができる。メッセージがMMU3108、3208に送信され、指示IDのみが提供された場合、MMUは任意の第7のプロセスステップ3914を助けることができ、指示に含まれた薬剤(および濃度)はこの情報もしくは変換をHIS3110、3210の薬局情報システム3116、3216もしくは指示入力システム3114、3214から要求する、または別のMMU/HISインターフェイスによりMMU3108、3208上で既にキャッシュされた情報にアクセスすることによって判断される。もちろん、この補足情報または変換は、選択した薬剤情報の残りが必要に応じてポンプに送信される前、その間、またはその後に、ポンプ3130、3230に提供することができる。第8のプロセスステップ3916では、ポンプ3130、3230は、「選択薬剤」メッセージ情報を受信し、MMU3108、3208に認証を送信する。薬剤およびその濃度がポンプ3130、3230によって分かると、ポンプ3130、3230は、薬剤および濃度などのプログラミング画面の特定の領域を自動的にポピュレートまたは埋め、選択したCCAに基づいて適当な薬物ライブラリ規則セットを設定または特定するのに、この情報を使用することができる。
【0139】
第9のプロセスステップ3918では、看護師3118、3218は、ポンプ3130、3230に自動的にポピュレートされなかった残りのポンププログラム設定を入力する。有利には、第10のプロセスステップ3920では、ポンプ3130、3230は、ポンプ3130、3230の薬物ライブラリ内で特定された許容設定に対して入力されたプログラム設定をチェックし、あらゆる許容されない設定を看護師に警告する。看護師3132、3232はその後、任意のステップ3922でポンププログラム設定を調節する、またはソフトリミット違反の場合に警告をオーバーライドすることができる。あらゆる調節されたポンププログラム設定はまた、薬物ライブラリに対してチェックされ、最終的には、最終プログラム設定はポンプディスプレイ画面88上で見られ、およびプロセスステップ3924で看護師3132、3232によって確認される。その後、看護師3132、3232は、最終的に確認されたプログラミングされたポンプ設定に従って注入を開始するように、画面88上の開始ボタンが提示される。ポンプ3130、3230は、ステップ3902に従って、MMU3108、3208に状況情報(すなわち、現在の設定および状況)ならびにイベントログ(すなわち、履歴活動、警告、警報、オーバーライドなど)を連続して送信する。
【0140】
図12の実施形態は、ポンプ上の薬剤データを自動的にポピュレートすることによって臨床医の時間を節約する点において有利であり、そうする際に、看護師がポンプ上に既に与えられた薬物ライブラリ限界を迅速に選択するようにさせるまたは可能にすることによって、薬物投与の安全性が高くなる。多くの病院は、非営利の機関であり、高価なPOCシステムを買うことができない。しかし、スキャナははるかに手ごろであり、どこにでもあり、順応性がある。この実施形態に対するソフトウェア要件は、前に記載した多くの、他のより複雑な実施形態より容易である。薬剤は、時間を節約し、全てのシステムが同じ薬剤を参照することを保証する、システム全てによって一度だけ識別される。この解決法はまた、指示IDまたは薬剤IDでバーコード化された薬剤に対応するのに十分なだけ柔軟性がある。後者の場合、緊急、「迅速」、臨時、口頭指示、または薬局情報システムが指示を処理し、薬剤に指示IDバーコードのラベルを付けるのに十分な時間がなかった他の状況で起こる。最終的に、この解決法は、POCシステムへの要求がほぼなく、病院が既存のシステムおよびワークフローを実施するまたは付け足すのを容易にする。
【0141】
図1および図2に加えて図13のフローチャートを参照すると、注入ポンプ3130、3230を使用して薬剤3100、3200を患者3104、3204に投与するシステムおよび方法の別の実施形態が示されている。この実施形態は、「POCチェックでの薬剤選択」ワークフローと呼ばれ、図12に対して上に記載したステップ3902、3904、3906、3908、3910、3912、3914、3916および3918と同じである、ステップ4002、4004、4006、4008、4010、4012、4014(任意)、4016および4018を含む。第10のプロセスステップ4020では、ポンプ3130、3230は、自動的にまたは看護師3132、3232の命令により、与えられたプログラム情報をチェックしようとする。薬剤ID、指示ID、ポンプIDおよびプログラム設定は、ポンプ3130、3230によってMMU3108、3208に通信される。MMU3108、3208は次に、チェックプログラムメッセージをPOCシステム3125、3225に通信させる。POCシステム3125、3225は、正しい患者、正しい薬物、正しい時間、正しい経路、正しい用量に対するプログラム情報、および必要に応じて正しい介護人、アレルギー、薬物間相互作用などの他の関心事をチェックする。結果は、MMU3108、3208およびポンプ3130、3230に戻され、ここでユーザに報告することができる、または看護師3132、3232に表示することができる。POCシステム3125、3225はまた、看護師に直接警告を提供することができる。
【0142】
第11のプロセスステップ4022では、看護師3132、3232は、警告状態を修正するまたはオーバーライドするように、ポンプ3130、3230上にプログラム設定(例えば、用量、速度、VTBI、持続時間など)を調節する。第12のプロセスステップ4024では、ポンプ3130、3230は、ポンプ3130、3230の薬物ライブラリ内で特定された許容設定に対する入力されたプログラム設定をチェックし、あらゆる許容されない設定を看護師に警告する。看護師3132、3232はその後、任意のステップ4026でポンププログラム設定を調節する、またはソフトリミット違反の場合に警告をオーバーライドすることができる。あらゆる調節されたポンププログラム設定はまた、POCシステム要件およびポンプ薬物ライブラリに対して繰返しループで再チェックされ、最終的には、最終プログラム設定がポンプディスプレイ画面88上で見られ、プロセスステップ4028で看護師3132、3232によって確認される。その後、看護師3132、3232は、最終チェックおよび確認プログラミングポンプ設定により注入を開始するように、画面88上の開始ボタンが提示される。ポンプ3130、3230は、ステップ4002に従って、MMU3108、3208に状況情報(すなわち、現在の設定および状況)ならびにイベントログ(すなわち、履歴活動、警告、警報、オーバーライドなど)を連続して送信する。
【0143】
図13の実施形態は、図12の基本的な薬剤選択解決法の利点全てを有し、さらに、POCベース指示および薬剤と、投与の最終確認および開始に極めて近い時間にポンプ内にプログラミングされた実際の注入パラメータのPOCベースチェックを加える。
【0144】
図1、図2および図14は、「指示調査」ワークフローと呼ばれる、本発明の別の実施形態を示している。本実施形態のステップ4102では、MMU3108、3208は、患者ID、指示ID、および指示設定を含む「受信指示」メッセージをHIS3110、3210から受信する。このようなメッセージは、HISから直接、またはインターフェイスエンジン(図示せず)を介して間接的に同期(すなわち、ポーリング)または非同期(すなわち、イベント駆動)ベースで受信することができる。指示IDは、全ての患者にわたって普遍的に独自であってもよい、または所与の患者に対してのみ独自であってもよい。後者の場合、MMU3108、3208は、患者IDおよび指示IDから普遍的独自または普遍的指示IDを生成し、その後、指示情報がその普遍的指示IDにより記憶される指示テーブルを形成する。例えば、患者IDは、病院の入退院および転院システム3112、3212によって患者に割り当てられた独自の番号であってもよく、指示IDは、特定の患者に対して書かれた各薬剤指示を示す連番であってもよい。連番は、指示が書かれた日付および時間、指示が投与される日付および時間、または両方を含むことができる。MMU3108、3208は、絶対的に独自のまたは普遍的な指示IDを生成し、割り当てられた普遍的な指示IDに関連するセルまたは位置で調査テーブル内に指示設定を記憶する。
【0145】
スキャナは、この実施形態では、POCクライアント3126、3226としてPOCシステム3125、3225に結合させることができる。第2のプロセスステップ4104では、看護師3132、3232は、自分の介護人識別バッジ116を走査して、臨床医IDを入力する。第3のプロセスステップ4106では、看護師3132、3232は、患者3104、3204に関連する患者識別ブレスレットまたはバッジ112を走査して、患者IDを入力する。第4のプロセスステップ4108では、看護師3132、3232は薬剤容器3100上のラベル102を走査して、薬剤IDまたは指示IDのいずれかを得る。第2から第4のステップは、介護人3132、3232に都合の良いあらゆる指示で行うことができる。
【0146】
第5のプロセスステップ4110では、POCシステム3125、3225は、正しい/認可された臨床医、正しい患者、正しい薬剤、正しい用量、正しい経路/部位、アレルギー、薬物間相互作用などに十分な情報を有する点において、薬剤管理のこれらの「正しい」をチェックする。何も正しくない場合、POCシステム3125、3225は、普通はPOCクライアント3126、3226を通して看護師3132、3232に警告を発生させ、問題を修正するまたは警告をオーバーライドする機会を看護師に与える。もちろん、上に論じるように、走査および正しさチェックのいくつかは、ポンププログラム設定がポンプ3130、3230に送信後まで遅らせることができる。POCシステム3125、3225は、薬剤がIVポンプ3130、3230によって投与されるべきかを判断する。第6のプロセスステップ4112では、看護師3132、3232は、ポンプ3130、3230上のポンプ/ポンプ経路バーコードラベルまたはID92を走査する。
【0147】
第7のプロセスステップ4114では、POCシステム3125、3225は、ポンプ3130、3230をプログラミングすることを伝えるメッセージをMMU3108、3208に送信する。このメッセージは、プログラミングされるポンプ3130、3230に対するポンプID、および患者IDプラス指示IDまたは普遍的指示IDのいずれかを含んでいなければならず、任意選択で、薬剤ID(薬剤名および濃度を含む)を含む。普遍的な指示ID、または患者IDプラス指示ID情報は、第8のプロセスステップ4116でMMU3108、3208にその指示テーブルに前に記憶した指示情報を調べさせ、指示設定をポンプ3130、3230にダウンロードさせることが可能である。薬剤IDはまた、POCシステム3125、3225によってMMU3108、3208に送信された情報に付属していたので、このような情報は、ポンプ3130、3230にダウンロードされた指示設定に付属させることができる。
【0148】
任意の第9のプロセスステップ4118では、看護師は必要に応じて、ポンプディスプレイ88またはユーザインターフェイス上のプログラム設定を調節または変更することができる。薬剤IDは、MMU3108、3208によってポンプ3130、3230に送信された情報に付属していたので、ポンプ3130、3230は、第10のプロセスステップ4120でポンプ設定(元の、調節した、または変更した)をチェックし、ポンプディスプレイ88上で、または病院内の他のディスプレイでポンプ状況の一部として看護師3132、3232に警告を与えることができる。看護師は、ポンプ3130、3230上のプログラム設定を変更する、または可能ならば、警告をオーバーライドするように指示される。ステップ4118および4120は、ポンプ設定が全ての薬物ライブラリ制約を満たす、または関連する警告がオーバーライドされるまで、繰返しループで続く。第11のプロセスステップ4122では、看護師3132、3232は、ポンプディスプレイ88上の最終ポンプ設定を再検討し、ポンプ3130、3230のユーザインターフェイス上の適当な肯定動作、応答または承認でこれらを確認する。確認の際、ポンプ3130、3230は、注入を開始する準備ができているかどうかを尋ねる第2の画面で看護師3132、3232を指示する。看護師3132、3232からの肯定応答を受けた際に、ポンプ3130、3230はプログラミングされた注入を実行する。
【0149】
上に論じた他の実施形態と同様に、MMUコンピュータ3108、3208は、非同期(すなわち、未承認、未ポーリング)状況メッセージおよびイベントログを注入ポンプ3130、3230から連続して受信し、注入ポンプ3130、3230状況を少なくとも表示し、報告を生成する目的で関連するメモリ内にこの情報を記憶することができる。このステップは、簡潔にするために図14では省略した。また、MMUはポンプ3130、3230をポーリングし、状況およびイベントログに関する同期通信を受けることができるとの本説明に基づき、当業者には分かるだろう。
【0150】
図1、図2および図15は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態は、「ポンプ中心指示設定取得」ワークフローと呼ばれる。図12および図13の実施形態と同様に、機械読取可能な指示用のスキャナが提供される。スキャナは、ポンプ3130、3230、MMU3108、3208、またはPOCシステム3125、3225に結合させることができる。スキャナは、ポンプ3130、3230、POCクライアント3126、3226としてPOCシステム3125、3225、またはさらにクライアントとしてMMU3108、3208と有線または無線で通信する単独型装置であってもよい。スキャナは、ポンプ3130、3230上またはその中に取り付けることができる。
【0151】
第1のプロセスステップ4202では、自分の介護人識別バッジ116を走査して、看護師3132、3232は、臨床医IDを捕捉する。第2のプロセスステップ4204では、看護師3132、3232は、患者3104、3204に関連する患者識別ブレスレットまたはバッジ112を走査して、患者IDを捕捉する。第3のプロセスステップ4206では、看護師3132、3232は、薬剤容器3100上のラベル102を走査して、薬剤IDまたは指示IDのいずれかを捕捉する。第4のプロセスステップ4208では、看護師3132、3232は、ポンプ3130、3230上のポンプまたはポンプ経路ラベルもしくはID92を走査して、ポンプIDを捕捉する。第1から第4のステップは、介護人3132、3232に都合の良いあらゆる指示で行うことができる。第5のプロセスステップ4210では、プログラムポンプメッセージは、スキャナからポンプ3130、3230に送信される。メッセージは、スキャナからポンプ3130、3230に直接送信することができる、またはMMU3108、3208を通して送信することができる。メッセージは、ポンプID、臨床医ID、患者ID、および指示IDまたは薬剤IDのいずれかを含むことができる。
【0152】
第6のプロセスステップ4212では、ポンプ3130、3230は、POCシステム3125、3225のIPアドレスに対してMMU3108、3208に問い合わせる。MMU3108、3208は、ポンプ3130、3230にPOCシステム3125、3225のIPアドレスを提供する。第7のプロセスステップ4214では、ポンプ3130、3230は、「指示設定取得」メッセージをPOCシステム3125に送信する。メッセージは、指示IDまたは薬剤IDを含んでおり、患者IDなどのさらなる情報を含むことができる。POCシステム3125、3225は、ポンプに指示設定を提供または送信することによって応答する。この通信は直接起こることが好ましいが、本発明から逸脱することなく、MMU3108、3208を通して間接的に起こることもできる。第8のプロセスステップ4216では、ポンプ3130、3230は、POCシステム3125、3225またはスキャナから前に受けた指示設定、およびこれらの設定から算出することができるあらゆる他の値で、ポンプ上のプログラム設定領域を自動的にポピュレートする。
【0153】
任意の第9のプロセスステップ4218では、看護師3132、3232は、ポンプ3130、3230上、普通はポンプのユーザインターフェイスおよびディスプレイ88上でプログラム設定を調節することができる。第10のプロセスステップ4220では、ポンプは、スキャナから受信した薬剤IDにより、薬物ライブラリの限界に対するプログラム設定をチェックする。理想的には、薬剤IDは、これに限らないが薬剤名、濃度(該当する場合)、およびおそらく分量を含む、薬剤特有の情報を含む。この例では、薬剤IDは、薬剤の一般的な、ブランドのまたはパッケージレベル識別と、その濃度を含む。ユーザカスタマイズ可能な薬物ライブラリ限界が元のまたは調節されたプログラム設定によって違反された場合、ポンプ3130、3230は、病院内のディスプレイ88または他のディスプレイに警告を生成する。調節設定、薬物ライブラリに対するチェック設定、および警告ステップは、看護師があらゆる警告を修正またはオーバーライドするまで、ループで繰り返し行うことができる。第11のプロセスステップ4222では、看護師は、前に記載したようにポンプ3130、3230上のプログラムを検討および確認し、プログラミングした注入を実際に開始させるように別の画面が提示される。
【0154】
上に論じた他の実施形態と同様に、MMUコンピュータ3108、3208は、非同期(すなわち、未承認、未ポーリング)状況メッセージおよびイベントログを注入ポンプ3130、3230から連続して受信し、注入ポンプ3130、3230状況を少なくとも表示し、報告を生成する目的で関連するメモリ内にこの情報を記憶することができる。このステップは、簡潔にするために図15では省略した。また、MMUはポンプ3130、3230をポーリングし、状況およびイベントログに関する同期通信を受けることができるとの本説明に基づき、当業者には分かるだろう。
【0155】
図面のあらゆるプロセスの説明またはブロックは、プロセス内の特定の論理機能またはステップを実施するための1つまたは複数の実行可能指示を含む、モジュール、セグメント、またはコードの部分を示すものと理解することができ、代替実施態様は、当業者が分かるように、関連する機能によって、実質的に同時または逆の順序を含む、示したまたは論じたものとは別の順序で機能を実行することができる本発明の実施形態の範囲内に含まれる。当業者は、上記実施形態のステップの多くの順序を、病院業務および所望のワークフローと一致する必要に応じて、変更することができることが分かるだろう。
【0156】
当業者はまた、本発明が遠隔診療所または移動性在宅医療環境に適用することができ、患者が患者の走査により認可されたユーザまたは臨床医IDおよび患者IDの両方を判断することができるように自分の介護人の役割を果たすことができることが分かるだろう。
【0157】
本発明は、その主たる特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実施することができることが分かるだろう。本発明の実施形態はしたがって、全ての点において制限的ではなく例示的と考えられるものであり、本発明は本明細書で与えた詳細に限るものではない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用装置で薬剤を患者に投与する方法であって、
識別受信機を通して第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで介護人特有の識別情報を受信するステップと、
第1のコンピュータで薬物容器特有の識別情報を識別受信機から受信するステップであって、薬物容器特有の識別情報が薬剤を含む容器上に配置される、該ステップと、
第1のコンピュータで医療用装置特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
薬物容器特有の識別情報に基づいて医療用装置特有の投与情報を取り出すステップと、
医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達するステップと、
医療用装置特有の投与情報を第2のコンピュータから医療用装置に伝達するステップと、
薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置メモリに記憶するステップと、
前述の伝達ステップの少なくとも1つの後に、第1のコンピュータで患者特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するステップと、
受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、第1の薬剤投与開始信号を第2のコンピュータに伝達するステップと、
第2のコンピュータでの第1の薬剤投与開始信号の受信に少なくとも部分的に応じて、医療用装置によって前に受信した医療用装置特有の投与情報を使用して、患者への薬剤の投与を開始するように、第2の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達しするステップとを含む、方法。
【請求項2】
第1のコンピュータがシッククライアントであり、情報受信機が第1のコンピュータと一体的であるバーコード読取装置である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
比較ステップがシッククライアントによって行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
情報受信機が、入力装置と一体的であるバーコードリーダであり、情報受信機が、情報をバーコード形式で受信し、情報を第1のコンピュータに伝達する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
比較ステップが第1のコンピュータによって行われる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
医療用装置特有の投与情報を第2のコンピュータから医療用装置に伝達するステップが、医療用装置のディスプレイ上に医療用装置特有の投与情報を表示することなく行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達するステップがまた、介護人特有の識別情報および薬物容器特有の識別情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
医療用装置特有の投与情報が、医療用装置によって受信された確認信号を第2のコンピュータで受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
医療用装置特有の投与情報が、医療用装置によって受信された確認信号を第1のコンピュータで受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第2のコンピュータが医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達したことを確認する確認信号を第2のコンピュータから第1のコンピュータに伝達するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
医療用装置特有の投与情報を医療用装置のディスプレイ上に表示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ディスプレイ上に表示された医療用装置特有の投与情報が、患者に対して正しいという確認を医療用装置で介護人から受信するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
識別受信機から第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで介護人特有の識別情報を受信するステップが、識別受信機と通信している第2のコンピュータで介護人特有の識別情報を受信し、介護人特有の識別情報を第1のコンピュータに伝達することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
第1のコンピュータで情報受信機からの薬物容器特有の識別情報を受信するステップが、識別受信機と通信している第2のコンピュータで薬物容器特有の識別情報を受信し、薬物容器特有の識別情報を第1のコンピュータに伝達することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
第1のコンピュータで情報受信機からの医療用装置特有の識別情報を受信するステップが、識別受信機と通信している第2のコンピュータで医療用装置特有の識別情報を受信し、医療用装置特有の識別情報を第1のコンピュータに伝達することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
識別受信機が、バーコードを読み取るバーコード読取装置、およびRFIDタグを読み取るRF受信機からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
識別受信機が、それぞれ視覚コードまたはコード化された電子信号を光学的または電子的に識別するように、その中に受信機を有する無線および手持ち式携帯情報端末を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
第1のコンピュータに結合された第1のメモリがさらに、複数の医療用投与記録(MAR)を含み、少なくとも1つのMARが薬剤指示を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
第2のメモリが第2のコンピュータに結合され、第1および第2のメモリの少なくとも一方が医療用装置位置情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
第2のメモリが第2のコンピュータに結合され、第2のメモリが医療用装置位置情報を含み第2のコンピュータが第1のプロセッサから受信された医療用装置位置情報および医療用装置特有の識別情報を利用して、どの医療用装置が医療用装置特有の投与情報を伝達するのかを判断する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
第2のコンピュータで医療用装置状況情報を受信するステップと、医療用装置状況情報を第2のコンピュータから第1のコンピュータに伝達するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
比較ステップが、患者特有の識別情報を使用することなく行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
薬物容器特有の識別情報が、患者識別情報、薬剤識別情報、全般的識別情報、薬剤指示情報、および/または医療用装置投与情報の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
第2のコンピュータが、臨床決定支持規則を含む薬剤管理コンピュータを含み、薬剤指示情報が患者特有の指示情報を含み、
患者特有の指示情報を第2のコンピュータに伝達するステップと、
臨床決定支持規則の少なくとも1つに対して医療用装置特有の投与情報および患者特有の薬剤指示情報を選別するステップと、
臨床決定支持規則のいずれかが違反された場合に介護人に警告するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
介護人に警告するステップが、医療用装置で警告を発生するステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
薬剤管理ユニットが、医療用装置と相互作用する複数のプログラムを記憶する記憶媒体を有するコンピュータサーバを備える、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
プログラムにアクセスし、サーバ上でデータを操作するように、サーバに接続された医療用装置から離れた少なくとも1つの端末をさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
少なくとも1つの端末が、薬剤管理ユニットコンソール、および薬剤管理ユニットコンソールから離れた物理的位置にある薬物ライブラリエディタコンソールを備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
介護人が医療用装置で医療用装置特有の投与情報を認証した後にだけ、患者に対する薬剤指示に基づいて医療用装置が医療用装置特有の投与情報内の指示を行うことを可能にするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
医療用装置で薬剤を患者に投与する方法であって、
識別受信機を通して第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで介護人特有の識別情報を受信するステップと、
第1のコンピュータで薬物容器特有の識別情報を識別受信機から受信するステップであって、薬物容器特有の識別情報が薬剤を含む容器上に配置される、該ステップと、
第1のコンピュータで医療用装置特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
第1のコンピュータで患者特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
薬物容器特有の識別情報に基づいて医療用装置特有の投与情報を取り出すステップと、
医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達するステップと、
医療用装置特有の投与情報を第2のコンピュータから医療用装置に伝達するステップと、
薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置メモリに記憶するステップと、
前述の伝達ステップの少なくとも1つの後に、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するステップと、
受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、第1の薬剤投与開始信号を第2のコンピュータに伝達するステップと、
第2のコンピュータでの薬剤投与開始信号の受信に少なくとも部分的に応じて、医療用装置によって前に受信した医療用装置特有の投与情報を使用して、患者への薬剤の投与を開始するように、第2の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達するステップとを含む、方法。
【請求項31】
比較ステップの前に患者特有の識別情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
比較ステップの前に患者特有の識別情報を第2のコンピュータから医療用装置に伝達するステップをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
医療用装置で薬剤を患者に投与する方法であって、
識別受信機から第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで介護人特有の識別情報を受信するステップと、
第1のコンピュータで薬物容器特有の識別情報を識別受信機から受信するステップであって、薬物容器特有の識別情報が薬剤を含む容器上に配置される、該ステップと、
第1のコンピュータで医療用装置特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
第1のコンピュータで患者特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
医療用装置と通信している第2のコンピュータから医療用装置に対する利用可能状態信号を受信するステップと、
薬物容器特有の識別情報に基づき医療用装置特有の投与情報を取り出すステップと、
医療用装置に対する利用可能状態信号が、医療用装置が利用可能であることを示す場合、その後、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達し、薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置メモリに記憶するステップとを含む、方法。
【請求項34】
受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するステップと、
受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、第1の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達するステップとをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合に、請求項30の比較および伝達ステップが行われるだけである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するステップと、
受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するだけであるステップとをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能でないことを示す場合、医療用装置への医療用装置特有の投与情報のあらゆる伝達を防ぐステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合、
第2のコンピュータで第1のキー情報および第2のキー情報を生成するステップと、
第2のコンピュータから第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達するステップと、
第2のコンピュータから第2のキー情報を医療用装置に伝達するステップと、
医療用装置特有の投与情報と共に第1のコンピュータから第1のキー情報を医療用装置に伝達するステップと、
医療用装置で第1のキー情報を第2のキー情報と比較するステップとをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
第1のキー情報と第2のキー情報の間に一致が存在する場合、少なくとも医療用装置特有の投与情報が患者に対して正しいということを確認するために介護人が検討するように、医療用装置のディスプレイ上に医療用装置特有の投与情報を表示するステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
第1のキー情報と第2のキー情報の間に一致が存在する場合、医療用装置特有の投与情報により医療用装置を作動させるステップを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
第1のキー情報および第2のキー情報の少なくとも一方が、暗号化安全トークンである、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
医療用装置が、IPアドレスを含み、この方法はさらに、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合に、医療用装置のIPアドレスを第2のコンピュータから第1のコンピュータに伝達するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項43】
第1のコンピュータおよび第1のコンピュータに結合された第1のメモリが、医療用装置のIPアドレスを維持しない、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
第1のコンピュータに結合された第1のメモリが、患者が、どの医療装置に医療用装置特有の投与情報が伝達されるかを追跡するように、MAR内に医療用装置のIPアドレスを記憶する、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合、
第2のコンピュータで第1のキー情報および第2のキー情報を生成するステップであって、第1のキー情報がタイムスタンプを含む、該ステップと、
第2のコンピュータから第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達するステップと、
第2のコンピュータから第2のキー情報を医療用装置に伝達するステップと、
第1のコンピュータでタイムスタンプを第1の実際の時間と比較するステップであって、タイムスタンプと第1の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合に、その後医療用装置への医療用装置特有の投与情報と共に第1のコンピュータから第1のキー情報を医療用装置に伝達する、該ステップとをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項46】
タイムスタンプを医療用装置に伝達するステップと、
医療用装置でタイムスタンプを実際の時間と比較するステップであって、タイムスタンプと第2の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合に、その後医療用装置特有の投与情報で医療用装置をプログラミングする、該ステップとをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項47】
医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合、
第2のコンピュータで第1のキー情報および第2のキー情報を生成するステップであって、第1のキー情報が第1のタイムスタンプを含み、第2のキー情報が第2のタイムスタンプを含む、該ステップと、
第2のコンピュータから第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達するステップと、
第2のコンピュータから第2のキー情報を医療用装置に伝達するステップと、
医療用装置で第1のタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプを実際の時間と比較するステップであって、第1のタイムスタンプと実際の時間の差、および第2のタイムスタンプと実際の時間の差が両方とも所定の時間基準より小さい場合、その後、医療用装置特有の投与情報で医療用装置をプログラミングする、該ステップとを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項48】
医療用装置で薬剤を患者に投与する方法であって、
識別受信機から第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで介護人特有の識別情報を受信するステップと、
第1のコンピュータで薬物容器特有の識別情報を識別受信機から受信するステップであって、薬物容器特有の識別情報が薬剤を含む容器上に配置される、該ステップと、
第1のコンピュータで医療用装置特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
第1のコンピュータで患者特有の識別情報を識別受信機から受信するステップと、
医療用装置と通信している第2のコンピュータから医療用装置に対する利用可能状態信号を受信するステップであって、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す、該ステップと、
その後、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するステップと、
受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が、第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致した場合に、第1のコンピュータで薬物容器特有の識別情報に基づいて医療用装置特有の投与情報を取り出し、薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するステップとを含む、方法。
【請求項49】
薬剤を患者に投与するシステムであって、
介護人特有の識別情報、薬剤を含む容器上に配置された薬物容器特有の識別情報、および医療用装置特有の識別情報を受ける識別受信機と、
医療用装置特有の投与情報を含む薬剤指示情報を記憶する第1のメモリと、
介護人特有の識別情報、薬物容器特有の識別、および医療用装置特有の識別情報を受けるように、識別受信機と通信している第1のメモリに結合された第1のコンピュータであって、薬物容器特有の識別情報に基づいて医療用装置特有の投与情報を取り出すように構成されている第1のコンピュータと、
第1のコンピュータと通信している第2のコンピュータであって、第1のコンピュータが第2のコンピュータに医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を伝達するように構成されている第2のコンピュータと、
第2のコンピュータと通信している医療用装置であって、第2のコンピュータが薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するように構成され、第1のコンピュータがさらに、患者特有の識別情報を受信し、医療用装置特有の投与情報が第2のコンピュータおよび医療用装置の少なくとも一方に伝達された後に、少なくとも受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報を第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するように構成されており、第1のコンピュータがまた、受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、第1の薬剤投与開始信号を第2のコンピュータに伝達するように構成されており、第2のコンピュータが、薬剤投与開始信号を受信し、医療用装置によって前に受信した医療用装置特有の投与情報を使用して患者への薬剤の投与を開始するように第2の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達するように構成されている医療用装置とを備える、システム。
【請求項50】
第1のコンピュータが、少なくとも第1のコンピュータ機能を行うためのポイントオブケアソフトウェアコードを含む、ポイントオブケアシステムの一部である、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
第2のコンピュータが、第2のコンピュータ機能を行うための薬剤管理ソフトウェアコードを含む、請求項49に記載のシステム。
【請求項52】
第1のコンピュータが、患者情報を受信する入院ソフトウェアモジュール、薬剤指示を受信する指示入力ソフトウェアモジュール、および薬剤指示を受信および処理する薬局情報システムソフトウェアモジュールを含む、病院情報システム(HIS)と通信しているポイントオブケアシステムの一部である、請求項49に記載のシステム。
【請求項53】
医療用装置がディスプレイを備えており、医療用装置特有の投与情報が第2のコンピュータから受信された後に、医療用装置が第2の薬剤投与開始信号を受信する後まで、ディスプレイが医療用装置のディスプレイ上に医療用装置特有の投与情報を表示しない、請求項49に記載のシステム。
【請求項54】
医療用装置が、ディスプレイ上に表示された医療用装置特有の投与情報が、患者に対して正しいという確認を介護人から受信するように構成された、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
薬剤を患者に投与するシステムであって、
介護人特有の識別情報、薬剤を含む容器上に配置された薬物容器特有の識別情報、医療用装置特有の識別情報、および患者特有の識別情報を受ける識別受信機と、
医療用装置特有の投与情報を含む薬剤指示情報を記憶する第1のメモリと、
介護人特有の識別情報、薬物容器特有の識別、および医療用装置特有の識別情報を受けるように、識別受信機と通信している第1のメモリに結合された第1のコンピュータであって、薬物容器特有の識別情報に基づいて医療用装置特有の投与情報を取り出すように構成されている第1のコンピュータと、
第1のコンピュータと通信している第2のコンピュータであって、第1のコンピュータが第2のコンピュータに医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を伝達するように構成されている第2のコンピュータと、
第2のコンピュータと通信している医療用装置であって、第2のコンピュータが薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するように構成され、第1のコンピュータがさらに、医療用装置特有の投与情報が第2のコンピュータおよび医療用装置の少なくとも一方に伝達された後に、少なくとも受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報を第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するように構成されており、第1のコンピュータがまた、受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、第1の薬剤投与開始信号を第2のコンピュータに伝達するように構成されており、第2のコンピュータが、薬剤投与開始信号を受信し、医療用装置によって前に受信した医療用装置特有の投与情報を使用して患者への薬剤の投与を開始するように第2の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達するように構成されている医療用装置とを備える、システム。
【請求項56】
薬剤を患者に投与するシステムであって、
介護人特有の識別情報、薬剤を含む容器上に配置された薬物容器特有の識別情報、および医療用装置特有の識別情報、および患者特有の識別情報を受ける識別受信機と、
医療用装置特有の投与情報を含む薬剤指示情報を記憶する第1のメモリと、
介護人特有の識別情報、薬物容器特有の識別、および医療用装置特有の識別情報を受けるように、識別受信機と通信している第1のメモリに結合された第1のコンピュータであって、薬物容器特有の識別情報に基づいて医療用装置特有の投与情報を取り出すように構成されている第1のコンピュータと、
薬剤を患者に投与するように、第1のコンピュータと通信しており、医療用装置メモリを有する医療用装置と、
第1のコンピュータに医療用装置に対する利用可能状態信号を伝達するように構成された、第1のコンピュータおよび医療用装置と通信している第2のコンピュータであって、第1のコンピュータが薬物容器特有の識別情報に基づき医療用装置特有の投与情報を引き出すように構成され、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合に医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するように構成されており、医療用装置が、薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、医療用装置特有の投与情報を医療用装置メモリに記憶するように構成されている第2のコンピュータとを備えた、システム。
【請求項57】
第1のコンピュータがさらに、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するように構成されており、また受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、第1の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達するように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
第1のコンピュータがさらに、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するように構成されており、また受信した薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達するだけであるように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項59】
第1のコンピュータがさらに、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能でないことを示す場合、医療用装置への医療用装置特有の投与情報のあらゆる伝達を防ぐように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項60】
第2のコンピュータがさらに、第1のキー情報および第2のキー情報を生成し、第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達し、第2のキー情報を医療用装置に伝達するように構成されており、第1のコンピュータがさらに、医療用装置特有の投与情報と共に第1のキー情報を医療用装置に伝達するように構成され、医療用装置が第1のキー情報を第2のキー情報と比較するように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項61】
医療用装置がさらに、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示し、第1のキー情報と第2のキー情報の間に一致が存在する場合、少なくとも医療用装置特有の投与情報が患者に対して正しいということを確認するために介護人が検討するように、医療用装置のディスプレイ上に医療用装置特有の投与情報を表示するように構成されている、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
医療用装置がさらに、第1のキー情報と第2のキー情報の間に一致が存在する場合、医療用装置特有の投与情報により医療用装置を作動させるように構成されている、請求項60に記載のシステム。
【請求項63】
第2のコンピュータがさらに、タイムスタンプを有する第1のキー情報、および第2のキー情報を生成し、第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達し、第2のキー情報を医療用装置に伝達するように構成されており、第1のコンピュータがさらに、タイムスタンプを第1の実際の時間と比較し、タイムスタンプと第1の実際の時間の差が所定の時間基準より小さく、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示している場合に、医療用装置への医療用装置特有の投与情報と共に第1のキー情報を医療用装置に伝達するように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項64】
第1のコンピュータがさらに、タイムスタンプを医療用装置に伝達するように構成されており、医療用装置がさらに、タイムスタンプを実際の時間と比較し、タイムスタンプと第2の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合に、医療用装置特有の投与情報で医療用装置をプログラミングするように構成されている、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
第2のコンピュータがさらに、第1のキー情報および第2のキー情報を生成するように構成されており、第1のキー情報が第1のタイムスタンプを含み、第2のキー情報が第2のタイムスタンプを含んでおり、第2のコンピュータから第1のキー情報を第1のコンピュータに伝達するように構成され、第2のキー情報を医療用装置に伝達するように構成されており、医療用装置がさらに、第1のタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプを実際の時間と比較するように構成され、さらに、第1のタイムスタンプと実際の時間の差、および第2のタイムスタンプと実際の時間の差が両方とも所定の時間基準より小さい場合、医療用装置特有の投与情報で医療用装置をプログラミングするように構成されている、請求項56に記載のシステム。
【請求項66】
医療用装置を使用して薬剤を患者に投与するのを助ける薬剤管理コンピュータ内の動作用のコンピュータプログラム製品であって、
識別受信機を通してポイントオブケアコンピュータによって受信された薬物容器特有の識別情報に基づいて、ポイントオブケアコンピュータが医療用装置特有の投与情報を取り出すのに応じて、ポイントオブケアコンピュータから医療用装置特有の識別情報および医療用装置特有の投与情報を受信する第1のコードセグメントと、
医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達する第2のコードセグメントと、
薬物容器特有の識別情報および/または患者特有の識別情報が、第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と一致する場合に、ポイントオブケアコンピュータから第1の薬剤投与開始信号を受けるように、第2のコードセグメントの後の動作に対する第3のコードセグメントと、
前に医療用装置に伝達された医療用装置特有の投与情報を使用して、患者への薬剤の投与を開始するように、第2の薬剤投与開始信号を医療用装置に伝達する第4のコードセグメントとを備える、製品。
【請求項67】
ポイントオブケアコンピュータが、識別受信機から介護人特有の識別情報を受信し、情報受信機から薬剤を含む容器上に配置された薬物容器特有の識別情報を受信し、医療用装置特有の識別情報を情報受信機から受信し、患者特有の識別情報を受信し、受信した薬物容器特有の識別情報および患者特有の識別情報の少なくとも一方を第1のコンピュータに結合された第1のメモリ内に記憶された薬剤指示情報と比較するように構成されている、請求項66に記載の製品。
【請求項68】
医療用装置特有の投与情報が、医療用装置によって受信されたという確認信号を受信する第5のコードセグメントをさらに備える、請求項66に記載の製品。
【請求項69】
医療用装置特有の投与情報が、医療用装置によって受信されたという確認信号を第1のコンピュータに伝達する第6のコードセグメントをさらに備える、請求項68に記載の製品。
【請求項70】
薬剤管理コンピュータが、医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達したことを確認する確認信号を、ポイントオブケアコンピュータに伝達する第5のコードセグメントをさらに備える、請求項68に記載の製品。
【請求項71】
医療用装置を使用して薬剤を患者に投与するのを助ける薬剤管理コンピュータ内の動作用のコンピュータプログラム製品であって、
医療用装置の利用可能状態を判断する第1のコードセグメントと、
医療用装置に対する利用可能状態信号をポイントオブケアコンピュータに伝達する第2のコードセグメントであって、医療用装置に対する利用可能状態信号が医療用装置が利用可能であることを示す場合、薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングするために、ポイントオブケアコンピュータが医療用装置特有の投与情報を医療用装置に伝達する第2のコードセグメントとを備える、製品。
【請求項72】
第1のキー情報および第2のキー情報を生成する第3のコードセグメントと、
第1のキー情報をポイントオブケアコンピュータに伝達する第4のコードセグメントと、
第2のキー情報を医療用装置に伝達する第5のコードセグメントであって、第1のキー情報がポイントオブケアコンピュータによって医療用装置に伝達され、医療用装置特有の投与情報により薬剤を患者に投与するように医療用装置をプログラミングすべきかどうか判断するのに、第1のキー情報および第2のキー情報が、医療用装置で比較される第5のコードセグメントとをさらに備える、請求項71に記載の製品。
【請求項73】
第3のコードセグメントが、暗号化安全トークンを生成するために提供される、請求項72に記載の製品。
【請求項74】
第1のキー情報および第2のキー情報を生成する第3のコードセグメントであって、第1のキー情報がタイムスタンプを含む第3のコードセグメントと、
第1のキー情報をポイントオブケアコンピュータに伝達する第4のコードセグメントと、
第2のキー情報を医療用装置に伝達する第5のコードセグメントであって、第1のキー情報がポイントオブケアコンピュータによって医療用装置に伝達され、タイムスタンプがポイントオブケアコンピュータで第1の実際の時間と比較され、タイムスタンプと第1の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合、第1のキー情報および医療用装置特有の投与情報が、ポイントオブケアコンピュータから医療用装置に伝達される第5のコードセグメントとをさらに備える、請求項71に記載の製品。
【請求項75】
タイムスタンプおよび実際の時間が医療用装置によって比較され、タイムスタンプと第2の実際の時間の差が所定の時間基準より小さい場合に、医療用装置特有の投与情報が医療用装置をプログラミングするのに使用される、請求項74に記載の製品。
【請求項76】
医療用装置をプログラミングする方法であって、
医療用装置と通信している第2のコンピュータと通信している第1のコンピュータで、少なくとも医療用装置に関連する医療用装置識別子、および介護人識別子、薬剤容器識別子、および患者識別子からなる識別情報の群から選択した追加の識別情報を受信するステップと、
医療用装置識別子に関連する医療用装置に対するプログラミング情報を第1のコンピュータから第2のコンピュータに伝達するステップと、
第1のコンピュータ、第2のコンピュータ、および医療用装置の少なくとも1つを介して、プログラム情報を第2のコンピュータから医療用装置にダウンロードするプロンプトを送信するステップと、
プロンプトに応じて、医療用装置上で、医療用装置を作動させるようにプログラミングを第2のコンピュータから医療用装置にダウンロードする要求を開始するステップと、
要求に応じて、プログラミング情報を第2のコンピュータから医療用装置にダウンロードするステップとを含む、方法。
【請求項77】
医療用装置をプログラミングするシステムであって、
薬剤を患者に投与するためにプログラミング情報を記憶する関連するメモリを含む第1のコンピュータと、
第1のコンピュータおよび医療用装置と通信している第2のコンピュータと、
第1のコンピュータ、第2のコンピュータおよび医療用装置の1つに結合されている、識別情報を入力する入力手段とを備え、
入力手段が、少なくとも医療用装置に関連する医療用装置識別子、および介護人識別子、薬剤容器識別子、および患者識別子からなる識別情報の群から選択した追加の識別情報を捕捉し、これを第1のコンピュータに供給し、
第1のコンピュータが、医療用装置識別子に関連する医療用装置をプログラミングするように、第2のコンピュータにプログラミング情報を伝達し、
第1のコンピュータ、第2のコンピュータおよび医療用装置の少なくとも1つが、医療用装置上の要求を開始してプログラミング情報を第2のコンピュータから医療用装置にダウンロードするようにユーザに指示し、
要求に応じて、第2のコンピュータが、プログラミング情報を医療用装置にダウンロードする、システム。
【請求項78】
医療用装置をプログラミングする方法であって、
入力手段で少なくとも医療用装置に関連する医療用装置識別子、および指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方を含む、薬剤を入れた容器に関連する薬剤容器識別子を含む追加の識別情報を捕捉するステップと、
医療用装置および病院情報システムと通信している薬剤管理コンピュータにメッセージを伝達するステップであって、メッセージが少なくとも医療用装置識別子および追加の識別情報を含む、該ステップと、
メッセージが指示IDを含むが薬剤IDがない場合、指示IDに対応する薬剤IDを病院情報システムから薬剤管理コンピュータに対して取得するステップと、
メッセージが薬剤IDを含むが指示IDがない場合、任意選択で、薬剤IDに対応する指示IDを病院情報システムから薬剤管理コンピュータに対して取得するステップと、
病院情報システムから薬剤管理コンピュータに薬剤IDに対応する薬剤名および濃度を提供するステップと、
薬剤管理コンピュータから医療用装置に薬剤名および濃度を含み、、医療用装置が医療用装置のメモリ内にある薬物ライブラリから薬物ライブラリ規則セットを自動的に選択することを可能にする選択薬剤メッセージを伝達するステップと、
医療用装置でプログラム設定を手動で入力するステップと、
プログラム設定を薬物ライブラリ規則セットと比較するステップと、
薬物ライブラリ規則セットのいずれかの違反がある場合、
警告を発生するステップと、
調節したプログラム設定を入力するステップ、および警告をオーバーライドするステップの一方を行うステップと、
薬物ライブラリ規則セットの全ての違反が解消するまで、比較、生成、調節およびオーバーライドステップを繰り返すステップと、
医療用装置でプログラム設定を確認するステップとを含む、方法。
【請求項79】
追加の識別情報が、臨床医IDを含んでおり、および選択薬剤メッセージが、臨床医ID、指示ID、薬剤ID、および医療用装置識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項80】
薬物ライブラリ規則セットを含む薬物ライブラリを有する医療用装置をプログラミングするシステムであって、
少なくとも医療用装置に関連する医療用装置識別子、および指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方を含む、薬剤を入れた容器に関連する薬剤容器識別子を含む追加の識別情報を捕捉する入力手段と、
病院情報システムコンピュータと、
医療用装置および病院情報システムコンピュータと通信している薬剤管理コンピュータとを備え、
入力手段が、少なくとも医療用装置識別子および追加の識別情報を含むメッセージを薬剤管理コンピュータに伝達し、
指示IDが入力手段によって伝達されたメッセージになかった場合、薬剤管理コンピュータが任意選択で、病院情報システムのコンピュータから指示IDを取得し、
薬剤IDが入力手段によって伝達されたメッセージになかった場合、薬剤管理コンピュータが、指示IDに基づいて病院情報システムのコンピュータから薬剤IDを取得し、
薬剤管理コンピュータが、病院情報システムから薬剤IDに対応する薬剤名および濃度を取得し、薬剤名および濃度を含む選択薬剤メッセージを医療用装置に伝達し、
医療用装置が、選択薬剤メッセージに含まれた薬剤名および濃度に基づいて、薬物ライブラリから薬物ライブラリ規則セットを自動的に選択し、
医療用装置が、手動で入力されたプログラム設定を受信し、手動で入力されたプログラム設定を選択された薬物ライブラリ規則セットと比較し、違反が起こった場合に警告を発生させ、
医療用装置のユーザが、プログラム設定を確認する前に警告を解消するために、1)医療用装置上のプログラム設定を調節する、および2)警告をオーバーライドする動作の一方を行うことができるシステム。
【請求項81】
追加の識別情報が、臨床医IDを含み、および選択薬剤メッセージが、臨床医ID、指示ID、薬剤ID、および医療用装置識別子を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項82】
追加の識別情報が患者識別情報を含むシステムであって、追加の識別情報のいずれかをPOCシステムコンピュータに結合されたメモリ内に記憶された識別情報と比較し、不一致がある場合に警告を発生させるように、薬剤管理コンピュータと通信しているPOCシステムコンピュータをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項83】
医療用装置が、手動入力の後にPOCシステムコンピュータにプログラム設定を報告し、POCシステムコンピュータが、プログラム設定をPOCコンピュータのメモリ内に記憶された薬物安全ガイドラインと比較する、請求項5に記載のシステム。
【請求項84】
医療用装置が、薬剤管理コンピュータを介してPOCシステムコンピュータにプログラム設定を報告する、請求項6に記載のシステム。
【請求項85】
医療用装置をプログラミングする方法であって、
POCコンピュータおよび薬剤管理コンピュータで、患者ID、指示ID、および指示設定を含む、薬剤を容器から患者に投与する指示を受信するステップと、
受信ステップに応じて、薬剤管理コンピュータで患者IDおよび指示IDに基づき普遍的で独自の指示識別子を生成するステップと、
薬剤管理コンピュータに結合されたメモリ内に調査テーブルを生成するステップであって、指示設定がメモリ内に記憶され、生成された普遍的で独自の指示識別子に割り当てられる、該ステップと、
POCシステムコンピュータ内で、臨床医からの臨床医ID、患者からの患者識別情報、薬剤を入れた容器からの薬剤IDおよび指示IDの一方を走査するステップと、
認可臨床医が、正しい患者に正しい薬剤を与えようとしていることを検証するステップと、
ポンプIDをPOCシステムに入力するために医療用装置を走査するステップと、
走査したポンプID、走査した患者ID、走査した指示ID、および薬剤IDを含むプログラムポンプメッセージを薬剤管理コンピュータに伝達するステップであって、プログラムポンプメッセージがさらに、指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方に基づく薬剤名および濃度を含む、該ステップと、
プログラムポンプメッセージに伝達された患者IDおよび指示IDにより、普遍的で独自の指示識別子に割り当てられた指示設定を調査テーブルから取り出すステップと、
医療用装置が医療用装置のメモリ内にある薬物ライブラリから薬物ライブラリ規則セットを自動的に選択することを可能にする、指示設定、薬剤名および濃度を医療用装置にダウンロードするステップと、
医療用装置でプログラム設定を手動で変更するステップと、
プログラム設定を薬物ライブラリ規則セットと比較するステップと、
薬物ライブラリ規則セットのいずれかの違反がある場合、
警告を発生するステップと、
プログラム設定を変更するステップ、および警告をオーバーライドするステップの一方を行うステップと、
薬物ライブラリ規則セットの全ての違反が解消するまで、比較、生成、変更およびオーバーライドステップを繰り返すステップと、
医療用装置でプログラム設定を確認するステップとを含む、方法。
【請求項86】
薬物ライブラリ規則セットを含む薬物ライブラリを有する医療用装置をプログラミングするシステムであって、
識別情報、少なくとも医療用装置に関連する医療用装置識別子、および指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方を含む、薬剤を入れた容器に関連する薬剤容器識別子を含む追加の識別情報を捕捉および入力するスキャナと、
病院情報システムコンピュータと、
医療用装置および病院情報システムコンピュータと通信している薬剤管理コンピュータと、
病院情報システムコンピュータ、薬剤管理コンピュータ、およびスキャナと通信しているPOCコンピュータとを備え、
POCコンピュータおよび薬剤管理コンピュータが、患者ID、指示ID、および指示設定を含む、薬剤を容器から患者に投与する指示を病院情報システムから受信し、
薬剤管理コンピュータが、患者IDおよび指示IDに基づき普遍的で独自の指示識別子を生成し、薬剤管理コンピュータに結合されたメモリ内に調査テーブルを作り出し、指示設定が記憶され、生成された普遍的で独自の指示識別子に割り当てられ、
スキャナが、臨床医からの臨床医ID、患者からの患者識別情報、薬剤を入れた容器からの薬剤IDおよび医療用装置からのポンプIDの一方を捕捉し、これをPOCシステムコンピュータに入力し、
POCシステムコンピュータが、スキャナによって入力された患者識別情報および指示IDを病院情報システムコンピュータから受信した患者識別情報および指示IDと比較することによって、認可臨床医が正しい患者に正しい薬剤を与えようとしていることを検証し、
POCシステムが、走査したポンプID、走査した患者ID、走査した指示ID、および薬剤IDを含むプログラムポンプメッセージを薬剤管理コンピュータに伝達し、プログラムポンプメッセージがさらに、指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方に基づく薬剤名および濃度を含んでおり、
薬剤管理コンピュータが、プログラムポンプメッセージに伝達された患者IDおよび指示IDにより、普遍的で独自の指示識別子に割り当てられた指示設定を調査テーブルから取り出し、
医療用装置が医療用装置のメモリ内にある薬物ライブラリから薬物ライブラリ規則セットを自動的に選択することを可能にする、指示設定、薬剤名および濃度を薬剤管理コンピュータが医療用装置にダウンロードし、
医療用装置が、ユーザが医療用装置でプログラム設定を手動で変更することを可能にし、自動的にプログラム設定を薬物ライブラリ規則セットと比較し、
薬物ライブラリ規則セットのいずれかの違反がある場合、
医療用装置が、警告を発生させ、医療用装置のユーザが、プログラム設定を確認する前に警告を解消するために、1)医療用装置上のプログラム設定を調節する、および2)警告をオーバーライドする動作の一方を行うことができる、システム。
【請求項87】
薬物ライブラリ規則セットを含む薬物ライブラリを有する医療用装置をプログラミングする方法であって、
医療用装置と通信しているスキャナを提供するステップと、
薬剤を入れた薬剤容器上に指示IDおよび薬剤IDの一方に関連する指示設定を含む、医療用装置および第2のコンピュータの両方と通信している薬剤管理コンピュータを提供するステップと、
看護師臨床医IDを取得するよう看護師を走査するステップと、
患者IDを取得するよう患者を走査するステップと、
指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方を取得するよう薬剤容器を走査するステップと、
ポンプIDを取得するよう医療用装置を走査するステップと、
ポンプID、臨床医ID、患者ID、および指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方を含むプログラムポンプメッセージを医療用装置に伝達するステップと、
薬剤管理コンピュータが医療用装置に第2のコンピュータ用のIPアドレスを供給することを要求するステップと、
医療用装置から、第2のコンピュータが、プログラムポンプメッセージに含まれた指示IDおよび薬剤IDの一方に対応する指示設定を提供することを要求するステップと、
医療用装置に対するプログラミング可能な設定、および薬剤名および濃度を含む指示設定メッセージ内の指示設定を第2のコンピュータから医療用装置にダウンロードするステップと、
プログラムポンプメッセージ内に含まれる薬剤名および濃度に基づき、医療用装置のメモリ内にある薬物ライブラリから薬物ライブラリ規則セットを自動的に選択するステップと、
第2のコンピュータから受信した指示設定、およびスキャナによって伝達された情報で医療用装置上のプログラム設定領域を自動的にポピュレートするステップと、
プログラム設定を提供するように、医療用装置で指示設定を手動で補足および調節するステップと、
プログラム設定を薬物ライブラリ規則セットと比較するステップと、
薬物ライブラリ規則セットのいずれかの違反がある場合、
警告を発生するステップと、
プログラム設定を調節するステップ、および警告をオーバーライドするステップの一方を行うステップと、
薬物ライブラリ規則セットの全ての違反が解消するまで、比較、生成、調節およびオーバーライドステップを繰り返すステップと、
医療用装置でプログラム設定を確認するステップとを含む、方法。
【請求項88】
薬物ライブラリ規則セットを含む薬物ライブラリを有する医療用装置をプログラミングするシステムであって、
医療用装置と通信しているスキャナと、
医療用装置と通信している薬剤管理コンピュータと、
薬剤管理コンピュータおよび医療用装置と通信しており、医療用装置をプログラミングするための指示設定を記憶した関連するメモリを有する第2のコンピュータとを備え、
スキャナが、臨床医からの臨床医ID、患者からの患者識別情報、薬剤を入れた容器からの薬剤IDおよび指示IDの一方、および医療用装置からのポンプIDを捕捉し、
スキャナが、ポンプID、臨床医ID、患者ID、および指示IDおよび薬剤IDの少なくとも一方を含むプログラムポンプメッセージを医療用装置に伝達し、
医療用装置が、薬剤管理コンピュータが医療用装置に第2のコンピュータ用のIPアドレスを供給することを要求し、
医療用装置が、第2のコンピュータが、プログラムポンプメッセージに含まれた指示IDおよび薬剤IDの一方に対応する指示設定を提供することを要求し、
第2のコンピュータが、医療用装置に対するプログラミング可能な設定、および薬剤名および濃度を含む指示設定メッセージ内の指示設定を医療用装置にダウンロードし、
医療用装置が、プログラムポンプメッセージ内に含まれる薬剤名および濃度に基づき、医療用装置のメモリ内にある薬物ライブラリから薬物ライブラリ規則セットを自動的に選択し、
医療用装置が、第2のコンピュータから受信した指示設定、およびスキャナによって伝達された情報で医療用装置上のプログラム設定領域を自動的にポピュレートし、
医療用装置が、ユーザがプログラム設定を定義するように医療用装置で指示設定を手動で調節することを可能にし、プログラム設定を薬物ライブラリ規則セットと自動的に比較し、
薬物ライブラリ規則セットのいずれかの違反がある場合、
医療用装置が、警告を発生し、医療用装置のユーザが、プログラム設定を確認する前に警告を解消するために、1)医療用装置上のプログラム設定を調節する、および2)警告をオーバーライドする動作の一方を行うことを可能にする、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−17820(P2013−17820A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−156150(P2012−156150)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2009−502993(P2009−502993)の分割
【原出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(504308442)ホスピラ・インコーポレイテツド (50)
【Fターム(参考)】