説明

棚板取付構造

【課題】棚板のパネル体に対する取付位置を任意に選択できるとともに、確実に取り付けることができる棚板取付構造を提供する。
【解決手段】棚板取付構造1は、当接部36をパネル体20の上面に当接させた状態において、顎部46A,46Bの下面と当接可能な顎係合部71,72と、顎係合部71,72に連設されて上方に延出し、さらにパネル体20の上面に沿って延出する延出部81,82とを有するとともに、延出部81,82に上下方向の第二ボルト挿通孔88が形成された取付具40を備え、棚板31の上方から挿通穴35を通して第二ボルト挿通孔88に螺着可能とされ、その螺合緊締によりパネル体20に対して棚板31を取り付けることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棚板取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、会社や事務所等で使用される執務者用のデスクとしては、床面上に設けられた脚体と、該脚体の上に設けられ作業面として使用される天板と、該天板から立設するとともに隣接する執務者との区画を区切るパネル体とを備えるものが広く用いられている。
【0003】
上記のようなデスクにおいては、パネル体の上面に電話等の機器を載置するための棚板を設けることがある。これにより、パネル体を挟んで両側の執務者が該機器を共有して使用することができ、デスクとしての使い勝手が向上される。
【0004】
ここで、棚板をパネル体に取り付ける取付構造としては、パネル体の上面にネジで螺合されたブラケットが設けられ、該ブラケットの上面に棚板を載置するとともにブラケットに設けられた孔部から該ブラケットと棚板とをネジで螺着する構成のものが採用されている(下記特許文献1参照)。
また、一般的に、パネル体の前面(または後面)に穿設されたスリット孔にブラケットを係止させ、該ブラケットに棚板を取り付ける構成が採られる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−86666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1に記載の構成では、棚板を取り付けることができる位置は、ブラケットがパネル体の上面に螺合された位置に限定されてしまう。また、上記のスリット孔が設けられた構成では、棚板はスリット孔の設けられた位置にしか取り付けることができない。よって、棚板の取付位置の自由度が低く、使い勝手が悪いという問題点があった。
また、棚板が取り付けない場合ではスリット孔が露出してしまうため、体裁が悪いという問題点もあった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、棚板のパネル体に対する取付位置を任意に選択できるとともに、確実に取り付けることができる棚板取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る棚板取付構造は、什器に設けられたパネル体に対して棚板を取り付ける棚板取付構造であって、前記パネル体は、平面視してその延在する方向に向けて延び、且つ該延在方向に直交する方向に間隔を隔てて設けられた一対の顎部を有し、前記棚板は、その下面に前記パネル体の上面と当接可能とする当接部と、上下方向に形成された挿通孔とを有し、前記当接部を前記パネル体の上面に当接させた状態において、前記顎部の下面と当接可能な顎係合部と、該顎係合部に連設されて上方に延出し、さらに前記パネル体の上面に沿って延出する延出部とを有するとともに、該延出部に上下方向のネジ孔が形成された取付具を備え、前記棚板の上方から前記挿通穴を通して前記ネジ孔に螺着可能とされ、その螺合緊締により前記パネル体に対して前記棚板を取り付けることを特徴とする。
【0009】
このような棚板取付構造では、パネル体の上面に載置された棚板の当接部がパネル体と当接した状態で、該棚板が取付具に螺合緊締されると、当接部がパネル体の上面を押圧する。また、当該状態で、取付具の顎係合部がパネル体の顎部に係合されているため、顎係合部が顎部を押圧する。よって、螺合緊締及び当接部と顎係合部とによるパネル体の挟持により、棚板をパネル体に対して確実に取り付けることができる。
また、一対の顎部はパネル体の延在する方向に設けられているため、該延在する方向にわたって棚板をパネル体に取り付けることができる。よって、棚板をパネル体の延在方向のうち任意の位置に取り付けることができ、使い勝手を良好とすることができる。
【0010】
また、本発明に係る棚板取付構造では、前記取付具は、前記顎部の一方に係合する第一顎係合部と、前記パネル体の上面に沿って一方向に延出する第一延出部とを有する第一取付部材と、前記顎部の他方に係合する第二顎係合部と、前記パネル体の上面に沿って前記第一取付部と重なって前記一方向と逆方向に延出する第二延出部とを有する第二取付部材とを備え、前記第一延出部と前記第二延出部とのうち下位に位置する方に前記ネジ孔が形成されていてもよい。
【0011】
この構成では、第一延出部及び第二延出部のうち下位に位置する方に設けられたネジ孔により棚板が螺合緊締される。また、第一顎係合部及び第二顎係合部がパネル体の一対の顎部にそれぞれ係合される。よって、当接部と第一顎係合部及び第二顎係合部とでパネル体を挟持するため、棚板をパネル体に対して確実に取り付けることができる。
【0012】
また、本発明に係る棚板取付構造では、前記棚板は、その上面が物品を載置可能とされた物品載置部と、該物品載置部の周縁部から立設された落下防止片とを有することが好ましい。
【0013】
この構成によれば、物品載置部に物品を載置した場合において、落下防止片により該物品の落下を防止することができる。
【0014】
また、本発明に係る棚板取付構造は、前記棚板には、配線挿通用の上下方向に向く配線挿通孔または外方に向かって開口する切欠き部が設けられていてもよい。
【0015】
この構成では、物品載置部に電気製品を載置した場合において、該電気製品の配線を配線挿通孔または切欠き部を挿通させて垂下することができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
【0016】
また、本発明に係る棚板取付構造は、前記当接部が、前記パネル体の延在方向に互いに離間して一対設けられ、該一対の当接部の間に前記取付具が配設されていることを特徴とする。
【0017】
この構成では、一対の当接部の間に取付具が配設されているため、取付具の端部を閉塞することができ、外観を良好にすることができ、体裁を良好とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る棚板取付構造によれば、棚板のパネル体に対する取付位置を任意に選択できるとともに、確実に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る棚板取付構造を用いたデスク装置の概略全体図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る棚板取付構造の要部の側面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る棚板取付構造の要部の拡大断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る棚板取付構造で取り付けられる棚板の上面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る棚板取付構造の正面図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係る棚板取付構造の拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る棚板取付構造の棚板の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第一実施形態)
以下、本発明の一実施形態に係る棚板取付構造を用いたデスク装置について説明する。
図1は、デスク装置2を示している。
図1に示すように、デスク装置2は、脚体12及び天板13を有するデスク本体11(什器)と、天板13上の空間を区画するパネル体20と、該パネル体20の上方に取り付けられた棚板31とを備えている。ここで、該棚板31は、パネル体20に対して本実施形態に係る棚板取付構造1により固定されている。
【0021】
デスク本体11は、デスク装置2の幅方向に離間した一対の脚体12と、該一対の脚体12の上部間に架設された天板13と、天板13の下方に配設された電子機器等を収容する電子機器収容部(不図示。以下同じ。)と、該電子機器収容部の前方を開放・閉塞する扉14とを有している。
一対の脚体12は、板状部材であり、天板13の幅方向両端部を支持している。
天板13の後部には、電子機器等の配線の取り出しを可能とするカバー部材15が設けられている。
【0022】
パネル体20は、天板13の上面に取り付けられた板状部材であり、デスク装置2の幅方向に沿って延在する第一パネル体21と、デスク装置2の奥行き方向に延在する3個の第二パネル体22とを有している。
第一パネル体21は、天板13に取り付けられた第一パネル本体23と、該第一パネル本体23の上部に設けられた上部枠24とを有している。
図2及び図3に示すように、上部枠24は、第一パネル体21の上端に固定された底部25と、該底部25の中心部より上方に立設された基部26と、該基部26の上端に設けられた天部27とを有している。
底部25には、断面視してその両端部から立設した立設部28が設けられている。
天部27には、断面視してその両端部から垂下した一対の顎部46A,46Bが設けられている。換言すると、一対の顎部46A,46Bは、平面視してその延在する方向(図3の図面に直交する方向)に向けて延び、且つ該延在方向に直交する方向(図3の図面の左右方向)に間隔を隔てて設けられている。
なお、第二パネル体22は、第一パネル体21と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0023】
図3から図5に示すように、棚板31は、その上面が物品を載置可能とされた物品載置部32と、該物品載置部32の周縁部に設けられた落下防止片33と、物品載置部32の下面から垂下する一対の下向き片34A,34Bと、後述する棚板取付構造1によりボルト51が挿通される第一ボルト挿通孔(挿通孔)35と、上部枠24を押圧する一対の当接部36とを有している。なお、棚板31は、本実施形態では例えば鋼板を加工して形成されている。
物品載置部32は、平面視して略矩形に形成された板状部材であり、その上面に、図1に示すように電話Pや、プリンター、モニター等が載置可能としている。また、図4に示すように、物品載置部32には、上下方向に向く配線挿通孔37が間隔を有して2箇所設けられ、上面に載置した電気製品の配線を下方に向けて挿通可能としている。
図5に示すように、落下防止片33は、物品載置部32の周縁部から立設され、該物品載置部32上に載置された物品が落下するのを防止する役割を担っている。
第一ボルト挿通孔35は、物品載置部32の略中央に形成された上下方向の挿通孔である。
当接部36は、図5に示す左右方向に離間して設けられた一対の部材で有り、物品載置部32の下面から垂下する垂下部38と、該垂下部38の下端から内方に向かって延出する当接本体39とを有している。当接本体39の下面は、パネル体20の上部枠24の天部27の上面に当接している。
【0024】
次に、棚板31をパネル体20に取り付ける棚板取付構造1について詳細に説明する。
図3に示すように、棚板取付構造1は、一対の取付具40として第一取付部材41と第二取付部材42とを有するとともに、ボルト51により螺合緊締されている。なお、取付具40は、本実施形態では例えば鋼板を加工して形成されている。
【0025】
第一取付部材41は、上部枠24の基部26の側面に沿って配設された第一板状部61と、該第一板状部61の上端から略直角に外方に向かって延出する第一顎係合部(顎係合部)71と、該第一顎係合部71の端部から上方に向かって延出する第二板状部62と、該第二板状部62の上端から上部枠24の上面に沿って図3に示す右側から左側に延出する第一延出部(延出部)81と、該第一延出部81の端部から垂下する第三板状部63とを有している。
第二板状部62は、上部枠24の顎部46Aと棚板31の下向き片34Aとの間に、その側面を当接させて配置されている。
第一延出部81には、その下面にナット86が設けられ、該ナット(不図示。以下同じ。)と挿通するように上下方向に第二ボルト挿通孔88が形成されている。
【0026】
第二取付部材42は、上部枠24の基部26の側面に沿って配設された第四板状部64と、該第四板状部64の上端から略直角に外方に向かって延出する第二顎係合部(顎係合部)72と、該第二顎係合部72の端部から上方に向かって延出する第五板状部65と、該第五板状部65の上端から上部枠24の上面に沿って図3に示す左側から右側に延出する第二延出部(延出部)82とを有している。
第五板状部65は、上部枠24の顎部46Bと棚板31の下向き片34Bとの間に、その側面を当接させて配置されている。
第二延出部82は第一延出部81の上方に重なって配設されるとともに、該第二延出部82には第二ボルト挿通孔88と挿通するように上下方向に第三ボルト挿通孔89が形成されている。
【0027】
この状態で、ボルト51が棚板31の上方から、棚板31の第一ボルト挿通孔35、第二取付部材42の第三ボルト挿通孔89、第一取付部材41の第二ボルト挿通孔88に挿通され、ナット86に螺合緊締されている。また、第一顎係合部71の上面と顎部46Aの下面とが当接し、第二顎係合部72の上面と顎部46Bの下面とが当接することにより、第一顎係合部71及び第二顎係合部72は顎部46A,46Bと係合している。
【0028】
次に、本実施形態の棚板取付構造1の組み立て手順について説明する。
まず、パネル体20の上部枠24の底部25の図3に示す右側の上面に第一取付部材41を載置し、第一板状部61を基部26の側面に沿わせるように配置する。次に、底部25の図3に示す左側の上面に第二取付部材42を載置し、第四板状部64を基部の側面に沿わせるとともに、第二延出部82の下面を第一延出部81の上面に重ねて配設する。この状態で、棚板31の下向き片34A,34Bで第二板状部62及び第三板状部63を挟持するとともに当接本体39を天部27に当接するように、棚板31をパネル体20の上部に設置する。そして、棚板31の上方からボルト51を、第一ボルト挿通孔35、第三ボルト挿通孔89、第二ボルト挿通孔88に挿通されて、ナット86と螺合緊締する。
【0029】
このように構成された棚板取付構造1及びこれを用いたデスク装置2では、棚板31の当接部36がパネル体20の上部枠24と当接した状態で、該棚板31が第一取付部材41及び第二取付部材42に螺合緊締されると、当接本体39の下面がパネル体20の上面を押圧する。また、螺合緊締によりボルト51が第一取付部材41及び第二取付部材42を上方に引き付けることにより、第一顎係合部71並びに第二顎係合部72の上面がパネル体20の一対の顎部46A,46Bの下面を押圧するように係合している。よって、螺合緊締及び棚板31の当接本体39と第一顎係合部71及び第二顎係合部72とによるパネル体20の挟持により、棚板31をパネル体20に対して確実に取り付けることができる。
また、第一取付部材41及び第二取付部材42と一対の顎部46A,46Bに係合させて、ボルト51で棚板31を第一取付部材41及び第二取付部材42に螺合すればよいだけであるため、簡易な作業で棚板31をパネル体20に取り付けることができる。
【0030】
また、一対の顎部46A,46Bは、パネル体20の延在する方向に設けられているため、該延在する方向にわたって棚板31をパネル体20に取り付けることができる。よって、棚板31をパネル体20の延在方向のうち任意の位置に取り付けることができ、使い勝手を良好とすることができる。
さらに、ボルト51を緩めれば棚板31をパネル体20から取り外すことができるため、執務者の体勢や要望に応じて、取り付け位置の変更にも容易に対応することができる。
【0031】
また、棚板31に電気製品等の物品を載置した場合において、棚板31の周縁部には落下防止片33が設けられているため、該電気製品の落下を防止することができ、利便性が高い。
さらに、棚板31の配線挿通孔37から電気製品の配線を下方に向けて配設することができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、当接部36が離間して設けられているため、第一取付部材41及び第二取付部材42の端部を該当接部36で閉塞することができる。よって、外観を良好にすることができ、体裁を良好とすることができる。
【0032】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係る棚板取付構造201について、図6を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0033】
図6に示すように、本実施形態では、棚板取付構造201は、第一取付部材241と第二取付部材242とを有するとともに、ボルト251により螺合緊締されている。
【0034】
パネル体220には、その上面から下方に向かって形成された一対のパネル開口部229A,229Bと、該パネル開口部229A,229Bに連続して内方に向かって形成された一対の顎部246A,246Bとが形成されている。換言すると、一対の顎部246A,246Bは、平面視してその延在する方向(図6に示す図面に直交する方向)に向けて延び、かつ該延在方向に直交する方向(図6に示す左右方向)に間隔を隔てて設けられている。
【0035】
棚板231は、棚板取付構造201によりボルト251が挿通される第一ボルト挿通孔235(挿通孔)と、パネル体220を押圧する当接部236とを有している。
第一ボルト挿通孔235は、物品載置部232の略中央に形成された上下方向の挿通孔である。
当接部236は、物品載置部232の下面から垂下して形成され、その下面がパネル体220の上面に当接している。
【0036】
第一取付部材241は、顎部246Aの下面に配設された第一顎係合部271と、該第一顎係合部271の端部から上方に向かって延出する第一板状部261と、該第一板状部261の上端からパネル体220の上面に沿って図6に示す右側から左側に延出する第一延出部281とを有している。
第一延出部281には、上下方向にネジ孔288が形成されている。
【0037】
第二取付部材242は、顎部246Bの下面に配設された第二顎係合部272と、該第二顎係合部272の端部から上方に向かって延出する第二板状部262と、該第二板状部262の上端からパネル体220の上面に沿って図6に示す左側から右側に延出する第二延出部282とを有している。
第二延出部282は第一延出部281の上方に重なって配設されるとともに、該第二延出部282にはネジ孔288と挿通するように上下方向に第二ボルト挿通孔289が形成されている。
【0038】
この状態で、棚板231の上方から、該棚板231の第一ボルト挿通孔235、第二取付部材242の第二ボルト挿通孔289、第一取付部材241のネジ孔288を挿通してボルト251が螺合緊締されているとともに、第一顎係合部271の上面と顎部246Aの下面とが当接し、第二顎係合部272の上面と顎部246Bの下面とが当接することにより、第一顎係合部271及び第二顎係合部272は顎部246A,246Bと係合している。
【0039】
このように構成された棚板取付構造201及びこれを用いたデスク装置では、棚板231の当接部236がパネル体220と当接した状態で、該棚板231が第一取付部材241及び第二取付部材242に螺合緊締されると、当接部236の下面がパネル体220の上面を押圧する。また、螺合緊締によりボルト251が第一取付部材241及び第二取付部材242を上方に引き付けることにより、第一顎係合部271及び第二顎係合部272の上面がパネル体220の一対の顎部246A,246Bの下面を押圧するように係合している。よって、螺合緊締及び棚板231の当接部236と第一顎係合部271及び第二顎係合部272とによるパネル体220の挟持により、棚板231をパネル体220に対して確実に取り付けることができる。
【0040】
また、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0041】
例えば、棚板31における配線挿通用の配線挿通孔37のかわりに、図7に示すように、棚板31の外方に向かって開口する切欠き部30を設けることとしてもよい。この場合、配線を棚板31の外方から切欠き部30に水平方向に移動させて、該切欠き部30の内部に配設することができるため、利便性が高く使い勝手を良好とすることができる。
【符号の説明】
【0042】
1,201…棚板取付構造
11…デスク本体(什器)
20,220…パネル体
46A,46B,246A,246B…一対の顎部
30…切欠き部
31,231…棚板
32,232…物品載置部
33…落下防止片
35,235…第一ボルト挿通孔(挿通孔)
36,236…当接部
37…配線挿通孔
40…取付具
41,241…第一取付部材
42,242…第二取付部材
71,271…第一顎係合部(顎係合部)
72,272…第二顎係合部(顎係合部)
81,281…第一延出部(延出部)
82,282…第二延出部(延出部)
86…ナット(ネジ孔)
P…電話

【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器に設けられたパネル体に対して棚板を取り付ける棚板取付構造であって、
前記パネル体は、平面視してその延在する方向に向けて延び、且つ該延在方向に直交する方向に間隔を隔てて設けられた一対の顎部を有し、
前記棚板は、その下面に前記パネル体の上面と当接可能とする当接部と、上下方向に形成された挿通孔とを有し、
前記当接部を前記パネル体の上面に当接させた状態において、前記顎部の下面と当接可能な顎係合部と、該顎係合部に連設されて上方に延出し、さらに前記パネル体の上面に沿って延出する延出部とを有するとともに、該延出部に上下方向のネジ孔が形成された取付具を備え、
前記棚板の上方から前記挿通穴を通して前記ネジ孔に螺着可能とされ、その螺合緊締により前記パネル体に対して前記棚板を取り付けることを特徴とする棚板取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の棚板取付構造において、
前記取付具は、
前記顎部の一方に係合する第一顎係合部と、前記パネル体の上面に沿って一方向に延出する第一延出部とを有する第一取付部材と、
前記顎部の他方に係合する第二顎係合部と、前記パネル体の上面に沿って前記第一取付部と重なって前記一方向と逆方向に延出する第二延出部とを有する第二取付部材とを備え、
前記第一延出部と前記第二延出部とのうち下位に位置する方に前記ネジ孔が形成されていることを特徴とする棚板取付構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の棚板取付構造において、
前記棚板は、その上面が物品を載置可能とされた物品載置部と、該物品載置部の周縁部から立設された落下防止片とを有することを特徴とする棚板取付構造。
【請求項4】
請求項3に記載の棚板取付構造において、
前記棚板には、配線挿通用の上下方向に向く配線挿通孔または外方に向かって開口する切欠き部が設けられていることを特徴とする棚板取付構造。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の棚板取付構造において、
前記当接部が、前記パネル体の延在方向に互いに離間して一対設けられ、該一対の当接部の間に前記取付具が配設されていることを特徴とする棚板取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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