説明

包装用容器及び容器入り食品

【課題】内部に収納される食品を型崩れさせることなく綺麗な状態で取り出すことができる包装用容器、及び、そのような容器と食品とを備える容器入り食品を提供する。
【解決手段】食品を収納する可撓性の包装用容器であって、底板と、前記底板の周囲から立ち上がる側壁とを備えており、前記側壁は、その上端から下方に向けてのび、指先が通過可能な切欠き部を複数備えている包装用容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装用容器及び容器入り食品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一食分毎に切り分けられたロールケーキやバウムクーヘン、ケーキアイス等の食品と、当該食品を収納する容器とを有する容器入り食品が知られている。食品が収納される容器は、底板と、この底板の周縁から立設する側壁とを備えている。ロールケーキやバウムクーヘン、ケーキアイス等を容器内に収納する場合、ロールケーキ等の食品の側面部を保護するために、容器側壁の高さは、通常、ロールケーキ等の食品の高さよりも大きくなるように、或いは、ロールケーキ等の食品の高さと略同等となるように構成される。このような容器に収納されるロールケーキ等の食品を容器から取り出す際には、通常、容器側壁と食品との隙間に指をさし込んで把持して取り出したり、或いは、フォークなどを突き刺して取り出したり、容器に収納されるロールケーキ等の食品を容器ごと天地を逆にして皿等に移し替えたりしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、容器内に収容される食品がロールケーキ等の軟質食品である場合、容器側壁と食品との隙間に指をさし込んで食品を把持して取り出すと、隙間が狭いことに起因して、食品の側面部分が凹んだりして大きな型崩れが発生し、綺麗な状態のまま食品を容器から取り出すことが困難であるという問題があった。また、容器に収納されるロールケーキ等の食品をフォークなどを突き刺して取り出す場合、フォークによる刺し跡が食品上に残ってしまい、この刺し跡が見苦しいという問題があった。更に、フォークによって食品を突き刺して持ち上げた場合、突き刺したフォーク先端部で食品を支持するため、食品自体の自重の作用によって食品が型崩れしてしまい、綺麗な状態で食品を取り出すことが困難であるという問題もあった。ロールケーキ等の菓子は、自宅や勤務先等に来訪した客に提供されることもあるが、フォークによる刺し跡や、型崩れを起こしたロールケーキ等の食品を提供することは躊躇われることから、できるだけ綺麗な状態で容器から食品を取り出すことが求められている。
【0004】
また、容器に収納されるロールケーキ等の食品を容器ごと天地を逆にして皿等に移し替えるよう場合、容器底面に当接していた食品部分が、皿に移し替えられた状態では上側を向くため、見た目があまり美しくないという問題がある。また、容器に収納されるロールケーキ等の食品の上面側にデコレーション用の果物が載置されている場合や、模様等が施されているような場合には、容器に収納される食品を容器ごと天地を逆にして皿等に移し替えることはできず、結局のところ、容器側壁と食品との隙間に指をさし込んだり、フォーク等で突き刺して取り出すしかなく、このような場合には、上述のように型崩れの恐れや、フォークの刺し跡が残るという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、内部に収納される食品を型崩れさせることなく綺麗な状態で取り出すことができる包装用容器、及び、そのような容器と食品とを備える容器入り食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の前記目的は、食品を収納する可撓性の包装用容器であって、底板と、前記底板の周囲から立ち上がる側壁とを備えており、前記側壁は、その上端から下方に向けてのび、指先が通過可能な切欠き部を複数備えている包装用容器により達成される。
【0007】
このような包装用容器は、側壁の上端から下方に向けてのび、人間の指先が通過可能な切欠き部を複数備えているため、包装用容器の内部に収納される食品を切欠き部を介して複数の指で確実に且つ優しく把持することが可能となり、収納される食品を外部に取り出す際に型崩れが発生することを効果的に防止することができる。特に、容器内に収納される食品が、ロールケーキやスポンジケーキ、ケーキアイス等のように型崩れし易いものである場合に、その外形形状を崩すことなく見た目よく皿等の容器に移し替えることが可能となる。
【0008】
また、本発明に係る包装用容器の側壁は、複数の切欠き部を備えているため、各切欠き部を結ぶ領域に沿って、底板を容易に折り曲げることが可能となる。例えば、この底板の中央部分が上方に凸となるように折り曲げることにより、容器内に収納される食品は、容器の底板から離脱するように容器の上方に持ちあげられることになるため、型崩れさせることなく容器内に収納される食品を取り出すことが可能となる。
【0009】
また、上記包装用容器において、前記側壁の上端に接続し下方外側にのびる外周壁を更に備えていることが好ましい。
【0010】
このような外周壁を更に備えることにより、容器内に収納される食品の取り出し易さや、底板の折り曲げ易さを維持したまま、側壁部の強度を高めることが可能となる。例えば、食品を収納した包装用容器を移送する際或いは商品棚陳列時に、何らかの物体が容器側方に当たったとしても、容器の側壁部が、側壁と外周壁との二重構造となっているために、容器の内部に収納される食品に対して与えられる衝撃を緩和することが可能となり、容器内の食品が型崩れすることを効果的に防止することが可能となる。
【0011】
また、外周壁は、指によって把持することが可能な把手の役割をも発揮するため、例えば、当該外周壁の下端部を把持しながら、側壁及び外周壁を外側に傾けることができるため、底板を折り曲げて容器内部の食品を上方に持ち上げる際のハンドリングを良好なものとすることができ、容器内部に収納される食品をより一層取り出しやすくすることができる。
【0012】
また、前記切欠き部の周縁と前記外周壁の側方端部とを接続する接続壁を更に備えていることが好ましい。
【0013】
このような構成により、外周壁と側壁とが一体となるように構成することができるため、容器の側壁部の強度をより一層高めることができる。特に、各切欠き部を結ぶ領域に沿って、底板を容易に折り曲げる際に、切欠き部を起点に側壁が破断することを効果的に防止することが可能となる。
【0014】
また、前記複数の切欠き部は、前記側壁の対向位置における2箇所に形成されていることが好ましい。
【0015】
容器内に収納される食品を把持する際に、最も把持し易い親指と人差し指(或いは中指)をそれぞれの切欠き部を介して、容器内部に進入させることができるため、確実にかつ安定的に容器内部の食品を把持して取り出すことが可能となる。
【0016】
また、前記底板には、その平面視において、中心部を通過する折り曲げ線が形成されていることが好ましい。
【0017】
このような折り曲げ線を底板に形成することにより、容器の側壁を外側に傾けて底板を折り曲げる際に、底板を容易に折り曲げることができると共に、折れ曲がる底板部分を一定の位置(折り曲げ線形成位置)とすることが可能となり、予期せぬ位置で底板が折れ曲がってしまうことや、容器内に収納される食品を持ち上げにくくなるような位置で底板が折れ曲がってしまうことを効果的に防止することが可能となる。
【0018】
また、前記折り曲げ線の各端部は、前記各切欠き部の下方位置近傍にそれぞれ配置されるように形成されることが好ましい。
【0019】
このような構成によれば、側壁を外方に傾けて底板を折り曲げる際に、各切欠き部を結ぶ領域に沿って底板を確実に折り曲げることが可能となり、底板を折り曲げて内部の食品を持ち上げつつ、切欠き部を介して食品を把持することが極めて容易となり、容器内部に収納される食品を型崩れさせることなく取り出すことができる。
【0020】
本発明の前記目的は、上記包装用容器と、該包装用容器に収納される食品とを備える容器入り食品により達成される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、内部に収納される食品を型崩れさせることなく綺麗な状態で取り出すことができる包装用容器、及び、そのような容器と食品とを備える容器入り食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る包装用容器の斜視図である。
【図2】図1に示す包装用容器の平面図である。
【図3】図1に示す包装用容器の正面図である。
【図4】図1に示す包装用容器の側面図である。
【図5】図2のA−A断面における端面図である。
【図6】図2のB−B断面における端面図である。
【図7】図1に示す包装用容器の底板を折り曲げた状態を説明する説明図である。
【図8】図1に示す包装用容器の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る包装用容器及び容器入り食品について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る包装用容器1の斜視図であり、図2は、包装用容器1の平面図である。図3は、包装用容器1の正面図であり、図4は、包装用容器1の側面図である。図5は、図2のA−A断面における概略端面図、図6は、図2のB−B断面における概略端面図である。
【0024】
本発明に係る包装用容器1は、例えば、一食分毎に切り分けられたロールケーキやバウムクーヘン、ケーキアイス等の軟質食品を収納するのに適した可撓性の容器である。この包装用容器1は、例えば、合成樹脂シートを用いてシート形成(シートを加熱した状態で型に吸いつかせて成形する真空形成)することにより形成することができる。合成樹脂シートとしては、例えば、非発泡ポリスチレン、発砲ポリスチレン、非発泡ポリプロピレン、発砲ポリプロピレン、非発泡ポリエチレン、発泡ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可撓性プラスチックを適正な硬度と強靭性を有するようにシート状に形成したものを用いることができる。
【0025】
包装用容器1は、上面が開口する形状を有しており、図1から図6に示すように、円形の底板2と、当該底板2の周囲(周縁)から上方に向けて立ち上がる側壁3と、当該側壁3の上端3bに接続し下方外側にのびる外周壁4と、接続壁5とを備えている。
【0026】
底板2の外周部には、環状の段部21が同心円状に複数形成されている。この段部21は、図5及び図6の端面図に示すように、容器内側に向かって隆起する部分21aと、容器外側に向かって隆起する部分21bとを備えるように構成されているが、容器内側に向かって隆起する部分21aは、容器内部に収納されるロールケーキ等の食品の移動(位置ズレ)を防止する滑り止め機能を有し、容器外側に向かって隆起する部分21bは、容器を台やテーブル等に載置した場合の滑り止めとしての機能を有している。また、環状の段部21は、図2の平面図に示すように、その周方向に沿って所定間隔をあけて配置される窪み部211を複数備えている。この窪み部211は、段部21の環形状を切断するような構成となっており、特に、ロールケーキ等の食品が容器内部で回転するような移動(段部21の周方向に沿うような回転動)を効果的に防止するものである。なお、本実施形態においては、底板2の形状は円形に形成されているが、このような構成に特に限定されず、例えば、四角形、五画形、六画形等の多角形であってもよく、楕円形であってもよい。
【0027】
側壁3は、上述のように底板2の周囲(周縁)から上方に向けて立ち上がるように構成されている。この側壁3は、図5及び図6の端面図に示すように、底板2から上方に行くに従って外方に広がるように形成されている。本実施形態においては、側壁3の上端と下端との略中間位置で水平に外方にのびる領域3aを設けているが、このような領域3aを設けることなく、例えば、側壁3の上端と下端とを直線的に結ぶ傾斜面となるように側壁3を構成してもよい。また、側壁3の高さは、容器内に収納される一食分毎に切り分けられたロールケーキやバウムクーヘン、ケーキアイス等の軟質食品の高さと略同等か、少し高くなるように設定されている。
【0028】
この側壁3には、図1の斜視図や図3の正面図等に示されるように、側壁3の上端3bから下方に向けてのび、指先が通過可能な程度の幅を有する切欠き部6が複数形成されている。これら切欠き部6は、側壁3の対向位置における2箇所にそれぞれ形成されている。各切欠き部6は、上下方向にのびる一対の縦周縁部61と、縦周縁部61同士を横方法に連結する横周縁部62とを有している。切欠き部6の横周縁部62の形成位置は、側壁3の上端と下端との略中間位置となるように設定されている。
【0029】
外周壁4は、図1の斜視図や図6の端面図に示すように、側壁3の上端3bに接続し下方外側にのびるように構成されており、その下端部は、側壁3の上端と下端との略中間位置となるように設定されている。また、この外周壁4は、側壁3の上端から下方に行くに従って外方に広がるように形成されており、側壁3との間に空間部7を形成するように構成されている。この空間部7は指先が挿入できる程度に形成されることが好ましい。また、本実施形態においては、外周壁4の表面が平滑な面となるように外周壁4を構成しているが、このような構成の他、外周壁4の強度を向上させるために、例えば、外周壁4の一部分或いは全体が波型状となるように構成してもよい。また、外周壁4の表面に補強用のリブ等を設けてもよい。
【0030】
接続壁5は、図1の斜視図に示すように、切欠き部6の周縁と外周壁4の側方端部とを接続する部材であり、本実施形態においては、外周壁4の側方端部及び切欠き部6の縦周縁部61を接続する第1接続壁51と、切欠き部6の横周縁部62から略水平に外方に延び第1接続壁51と接続する第2接続壁52とを備えている。第1接続壁51及び第2接続壁52によって囲まれる領域は、指先が通過可能となるように形成されている。
【0031】
このように構成された包装用容器1は、ロールケーキやバウムクーヘン、ケーキアイス等の比較的やわらかい軟質食品を収納した容器入り食品の容器として好適に用いられる。包装用容器1の上面は開口する形状となっているが、当該開口を蓋体やラップ等の被覆部材(図示せず)により被覆してもよい。
【0032】
本発明に係る包装用容器1は、上述のように、側壁3の上端3bから下方に向けてのび、人間の指先が通過可能な切欠き部6を複数備えているため、包装用容器1の内部に収納される食品を切欠き部6を介して複数の指で確実に把持することが可能となり、容器内部に収容される食品を型崩れさせることなく綺麗な状態で外部に取り出すことができる。特に、容器内に収納される食品が、ロールケーキやケーキアイス等のように型崩れし易いものであったとしても、指先で確実にかつ優しく保持することができるため、その外形形状を崩すことなく見た目よく皿等の容器に移し替えたり、そのまま食することが可能となる。
【0033】
また、各切欠き部6を結ぶ領域の左右にそれぞれ配置される側壁部分を外側に倒すように傾けることにより、底板2を容易に折り曲げることが可能となる。つまり、図7の説明図に示すように、この底板2の中央部分が上方に凸となるように折り曲げることにより、容器内に収納される食品Zは、容器の底板2から離脱するように容器の上方に押し上げられるため、切欠き部6を介して、食品Zのできるだけ下方の位置を把持することが可能になり、型崩れさせることなく容器内に収納される食品Zを取り出すことが可能となる。また、本実施形態においては、切欠き部6における横周縁部62を側壁3の上端と下端との略中間位置となるように設定しているため、底板2を折り曲げて食品を上方に押し上げた場合に、切欠き部6を介して食品Zの重心位置よりも低い位置を指先で把持することが可能となるため、容器内に収納される食品Zを取り出す際の型崩れをより一層防止することが可能となる。
【0034】
また、上記包装用容器1において、側壁3の上端に接続し下方外側にのびる外周壁4を更に備えているが、このような外周壁4を備えることにより、容器内に収納される食品の取り出し易さや、底板2の折り曲げ易さを維持したまま、側壁部の強度を高めることが可能となる。例えば、食品を収納した包装用容器1を移送する際或いは商品棚陳列時に、何らかの物体が容器側方に当たったとしても、容器の側壁部が、空間部7を介した側壁3と外周壁4との二重構造となっているために、容器の内部に収納される食品に対して与えられる衝撃を緩和することが可能となり、容器内の食品が横ズレしたり、型崩れすることを効果的に防止することが可能となる。
【0035】
また、側壁3と外周壁4との間には空間部7が形成されているため、外周壁4は、指によって把持することが可能な把手の役割をも発揮する。従って、例えば、各切欠き部6を結ぶ領域の左右にそれぞれ配置される外周壁4の下端部を、左右の手の指でそれぞれ把持しながら、側壁3及び外周壁4を外側に傾けることができるため、底板2を折り曲げて容器内部の食品を上方に持ち上げる際のハンドリングを良好なものとすることができ、容器内部に収納される食品をより一層取り出しやすくすることができる。
【0036】
また、切欠き部6の周縁と外周壁4の側方端部とを接続する接続壁5を更に備えているが、このような構成により、外周壁4と側壁3とが一体となるように構成することができるため、容器の側壁3部の強度をより一層高めることができる。特に、各切欠き部6を結ぶ領域に沿って、底板2を折り曲げる際に、切欠き部6を起点に側壁3が破断することを効果的に防止することが可能となる。
【0037】
また、上記包装用容器1においては、複数の切欠き部6は、側壁3の対向位置における2箇所に形成されているが、このような構成を採用した場合、容器内に収納される食品を把持する際に、最も把持し易い親指と人差し指(或いは中指)をそれぞれの切欠き部6を介して、容器内部に進入させることができるため、確実にかつ安定的に容器内部の食品を把持して取り出すことが可能となる。
【0038】
以上、本発明に係る包装用容器1の実施形態について説明したが、包装用容器1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においては、外周壁4及び接続壁5を備える構成であるが、これら外周壁4及び接続壁5を省略するような構成を採用することもできる。また、接続壁5を省略し、外周壁4を備えるように構成してもよい。或いは、外周壁4を備えつつ、接続壁5の第1接続壁51のみを省略するような構成や、接続壁5の第2接続壁52のみを省略するような構成を採用してもよい。
【0039】
また、上記実施形態においては、側壁3が備える切欠き部6を、側壁3の対向位置における2箇所に形成するように構成しているが、例えば、側壁3の周囲を3等分するような位置のそれぞれに切欠き部6を形成してもよい。
【0040】
また、上記実施形態において、図8の平面図に示すように、底板2が、その中心部を通過する直線状の折り曲げ線22を備えるように構成してもよい。この折り曲げ線22は、直線状の凸条又は凹条を底板2の所定領域に形成することにより構成することができる。このような折り曲げ線22を底板2に形成することにより、容器の側壁3を外側に傾けた際に、折り曲げ線22に沿って底板2を容易に折り曲げることができると共に、折れ曲がる底板部分を一定の位置(折り曲げ線22形成位置)とすることが可能となり、予期せぬ位置で底板2が折れ曲がってしまうことや、容器内に収納される食品を効果的に持ち上げにくくなるような位置で底板2が折れ曲がってしまうことを効果的に防止することが可能となる。
【0041】
特に、図8に示すように、折り曲げ線22の各端部が、各切欠き部6の下方位置近傍にそれぞれ配置することにより、容器の側壁3を外方に傾けて底板2を折り曲げる際に、各切欠き部6を結ぶ領域に沿って底板2を確実に折り曲げることが可能となり、底板2によって内部の食品を持ち上げつつ、切欠き部6を介してロールケーキ等の食品を把持することが極めて容易となり、容器内部に収納される食品を型崩れさせることなく簡便に取り出すことができる。
【符号の説明】
【0042】
1 包装用容器
2 底板
21 段部
22 折り曲げ線
3 側壁
3b 側壁の上端
4 外周壁
5 接続壁
51 第1接続壁
52 第2接続壁
6 切欠き部
61 縦周縁部
62 横周縁部
7 空間部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を収納する可撓性の包装用容器であって、
底板と、前記底板の周囲から立ち上がる側壁とを備えており、
前記側壁は、その上端から下方に向けてのび、指先が通過可能な切欠き部を複数備えている包装用容器。
【請求項2】
前記側壁の上端に接続し下方外側にのびる外周壁を更に備えている請求項1に記載の包装用容器。
【請求項3】
前記切欠き部の周縁と前記外周壁の側方端部とを接続する接続壁を更に備えている請求項2に記載の包装用容器。
【請求項4】
前記複数の切欠き部は、前記側壁の対向位置における2箇所に形成されている請求項1から3のいずれかに記載の包装用容器。
【請求項5】
前記底板には、その平面視において、中心部を通過する折り曲げ線が形成されている請求項1から4のいずれかに記載の包装用容器。
【請求項6】
前記折り曲げ線の各端部は、前記各切欠き部の下方位置近傍にそれぞれ配置されるように形成される請求項5に記載の包装用容器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の包装用容器と、前記包装用容器に収納される食品とを備える容器入り食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−100123(P2013−100123A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245074(P2011−245074)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000000228)江崎グリコ株式会社 (187)
【Fターム(参考)】