説明

タンパク質の発現を増加させるための塩基修飾されたRNA

本発明は、タンパク質の発現を増加させるための、および、例えば遺伝子治療において腫瘍および癌疾患、心臓および循環器系統の病気、感染症、自己免疫疾患、または単一遺伝子疾患の治療に用いる薬学的組成物、特にワクチンの調製のための、塩基修飾されたRNAとその使用を提供する。さらに、本発明は、インビトロ転写法、塩基修飾されたRNAを用いてタンパク質の発現を増加させるためのインビトロでの方法、および、インビボでの方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンパク質の発現を増加させるための、塩基修飾されたRNA配列の使用であって、該塩基修飾されたRNA配列は、少なくとも1つの塩基修飾を含み、かつ少なくとも1つのタンパク質をコードする、使用。
【請求項2】
上記塩基修飾されたRNAが、一本鎖または二本鎖であり、線状または環状であり、rRNA、tRNAまたはmRNAの形態である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
上記塩基修飾されたRNAがmRNAである、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
上記塩基修飾されたRNAは、組換えによって、または、天然に産生されるタンパク質の群より選択されるタンパク質の少なくとも1つをコードし、該タンパク質の群は、成長ホルモンまたは成長因子;代謝および/または造血に影響するタンパク質;血液凝固系のタンパク質;[ベータ]−ガラクトシダーゼ(lacZ);DNA制限酵素;リゾチーム;プロテアーゼ;細胞の信号伝達を刺激するタンパク質;アポトーシス因子またはアポトーシスと関連または結合するタンパク質;腫瘍特異性表面抗原(TSSA)を含む抗原;NY−Eso−1またはNY−Eso−Bを含む配列;上記タンパク質のうちの1つに対して、少なくとも80%の配列同一性を有するタンパク質またはタンパク質配列からなり、
上記成長ホルモンまたは成長因子は、TGFα、IGF(インスリン様増殖因子)を含み、
上記代謝および/または造血に影響するタンパク質は、α−アンチトリプシン、LDL受容体、エリスロポエチン(EPO)、インシュリン、GATA−1を含み、
上記血液凝固系のタンパク質は、第8因子、第6因子等であり、
上記DNA制限酵素は、EcoRI、HindIIIを含み、
上記プロテアーゼは、パパイン、ブロメライン、ケラチナーゼ、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、レニン(キモシン)、Suizyme、Nortaseを含み、
上記細胞の信号伝達を刺激するタンパク質は、4つの位置特異的な保存システイン残基(CCCC)と保存配列モチーフTrp−Ser−X−Trp−Ser(WSXWS)とを含むクラスIサイトカインファミリーのサイトカイン、4つの位置特異的な保存システイン残基(CCCC)を含んでいるが保存配列モチーフTrp−Ser−X−Trp−Ser(WSXWS)を含んでいないクラスIIサイトカインファミリー、腫瘍壊死ファミリーのサイトカイン、7つの膜貫通ヘリックスを含みかつG−タンパク質と相互作用するケモカインファミリーのサイトカインを含み、
上記4つの位置特異的な保存システイン残基(CCCC)と保存配列モチーフTrp−Ser−X−Trp−Ser(WSXWS)とを含むクラスIサイトカインファミリーのサイトカインは、IL−3;IL−5;GM−CSF;IL−6、IL−11、IL−12を含むIL−6サブファミリー;IL−2、IL−4IL−7、IL−9、IL−15を含むIL−2サブファミリー;サイトカインIL−1α;IL−1β;IL−10を含み、
上記4つの位置特異的な保存システイン残基(CCCC)を含んでいるが保存配列モチーフTrp−Ser−X−Trp−Ser(WSXWS)を含んでいないクラスIIサイトカインファミリー(インターフェロン受容体ファミリー)のサイトカインは、IFN−α、IFN−β、IFN−γを含み、
上記腫瘍壊死ファミリーのサイトカインは、TNF−α、TNF−β、TNF−RI、TNF−RII、CD40、Fasを含み、
上記7つの膜貫通ヘリックスを含みかつG−タンパク質と相互作用するケモカインファミリーのサイトカインは、IL−8、MIP−1、ランテス、CCR5、CXR4を含み、
上記アポトーシス因子またはアポトーシスと関連または結合するタンパク質は、AIF、Apaf、APO−2(L)、APO−3(L)、アポパイン、Bad、Bak、Bax、Bcl−2、Bcl−x、Bcl−x、bik、CAD、カルパイン、カスパーゼ、ced−3、ced−9、c−Jun、c−Myc、crm A、シトクロムC、CdR1、DcR1、DD、DED、DISC、DNA−PKCS、DR3、DR4、DR5、FADD/MORT−1、FAK、Fas(FasリガンドCD95/fas(受容体))、FLICE/MACH、FLIP、ホドリン、fos、G―アクチン、ガス−2、ゲルゾリン、グランザイムA/B、ICAD、ICE、JNK、ラミンA/B、MAP、MCL−1、Mdm−2、MEKK−1、MORT−1、NEDD、NF−B、NuMa、p53、PAK−2、PARP、パーフォリン、PITSLRE、PKCσ、pRb、プレセニリン、prICE、RAIDD、Ras、RIP、スフィンゴミエリナーゼ、単純ヘルぺス由来のチミジンキナーゼ、TRADD、TRAF2、TRAIL、TRAIL−R1、TRAIL−R2、TRAIL−R3、トランスグルタミナーゼを含み、
上記Apafは、例えばApaf−1、Apaf−2、Apaf−3であり、
上記カスパーゼは、例えば、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ11であり、
上記腫瘍特異性表面抗原(TSSA)を含む抗原は、5T4、α5β1−インテグリン、707−AP、AFP、ART−4、B7H4、BAGE、β−カテニン/m、Bcr−abl、MN/C IX抗原、CA125、CAMEL、CAP−1、CASP−8、β−カテニン/m、CD4、CD19、CD20、CD22、CD25、CDC27/m、CD30、CD33、CD52、CD56、CD80、CDK4/m、CEA、CT、Cyp−B、DAM、EGFR、ErbB3、ELF2M、EMMPRIN、EpCam、ETV6−AML1、G250、GAGE、GnT−V、Gp100、HAGE、HER−2/new、HLA−A*0201−R170I、HPV−E7、HSP70−2M、HAST−2、hTERT(またはhTRT)、iCE、IGF−1R、IL−2R、IL−5、KIAA0205、LAGE、LDLR/FUT、MAGE、MART−1/melan−A、MART−2/Ski、MC1R、ミオシン/m、MUC1、MUM−1、−2、−3、NA88−A、PAP、プロテイナーゼ−3、p190 minor bcr−abl、Pml/RARα、PRAME、PSA、PSM、PSMA、RAGE、RU1、RU2、SAGE、SART−1、SART−3、サバイビン、TEL/AML1、TGFβ、TPI/m、TRP−1、TRP−2、TRP−2/INT2、VEGF、およびWT1を含む、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
上記塩基修飾されたRNAは、2−アミノ6−クロロプリンリボシド−5'−三リン酸塩、2−アミノアデノシン5'−三リン酸塩、2−チオシチジン−5'−三リン酸塩、2−チオウリジン5'−三リン酸塩、4−チオウリジン5'−三リン酸塩、5−アミノアリルシチジン−5'−三リン酸塩、5−アミノアリルウリジン−5'−三リン酸塩、5−ブロモシチジン−5'−三リン酸塩、5―ブロモウリジン5'−三リン酸塩、5−ヨードシチジン−5'−三リン酸塩、5−ヨードウリジン−5'−三リン酸塩、5−メチルシチジン−5'−三リン酸塩、5メチルウリジン5'−三リン酸塩、6−アザシチジン5'−三リン酸塩、6―アザウリジン5'−三リン酸塩、6−クロロプリンリボシド−5'−三リン酸塩、7−デアザアデノシン5'−三リン酸塩、7−デアザグアノシン5'−三リン酸塩、8−アザアデノシン−5'−三リン酸塩、8−アジドアデノシン−5'−三リン酸塩、ベンズイミダゾール−リボシド5'−三リン酸塩、N1−メチルアデノシン−5'−三リン酸塩、N1−メチルグアノシン−5'−三リン酸塩、N6−メチルアデノシン−5'−三リン酸塩、O6−メチルグアノシン−5'−三リン酸塩、プソイドウリジン5'−三リン酸塩、プロマイシン5'−三リン酸塩、および、キサントシン5'−三リン酸塩からなる群より選択される塩基修飾の少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
上記塩基修飾は、5−メチルシチジン−5'−三リン酸塩、7−デアザグアノシン5'−三リン酸塩、5−ブロモシチジン−5'−三リン酸塩、および、プソイドウリジン5'−三リン酸塩からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
上記塩基修飾されたmRNAが、骨格修飾および糖修飾を含んでいない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
上記塩基修飾されたmRNAが、少なくとも1つの骨格修飾および/または少なくとも1つの糖修飾を含んでいる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
上記塩基修飾されたmRNAが、該塩基修飾されたRNAのコード領域内に、天然型のRNA配列のコード領域のG/C含量よりも多いG/C含量をさらに有しており、コードされるアミノ酸配列が野生型と比較して変更されていない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
tRNAをコードする天然型のRNAの少なくとも1つのコドンであって細胞内に比較的まれに存在するコドンが、細胞内に比較的多く存在しかつ該比較的まれに存在するtRNAと同一のアミノ酸を運ぶtRNAをコードするコドンの1つによって置換される様式にて、上記塩基修飾されたRNAのコード領域が、天然型のRNAのコード領域と比較して変更されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
上記塩基修飾されたRNAが、m7G(5')ppp(5'(A,G(5')ppp(5')AおよびG(5')ppp(5')Gからなる群より選択される5'−キャップ構造をさらに含んでいる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
上記塩基修飾されたRNAが、少なくとも50ヌクレオチドのポリAテールを含んでいる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
【請求項13】
上記塩基修飾されたRNAが、少なくとも20ヌクレオチドのポリAテールを含んでいる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
上記塩基修飾されたRNAが、ヘキサヒスチジンタグ(HISタグ、ポリヒスチジンタグ)、ストレプトアビジンタグ(連鎖球菌タグ)、SBPタグ(ストレプトアビジン結合タグ)、またはGST(グルタチオンS-トランスフェラーゼ)タグからなる群より選択される精製用のタグ、または、抗体結合タグ、Mycタグ、Swallエピトープ、FLAGタグ、およびHAタグからなる群より選択される抗体エピトープを介する精製用のタグをさらにコードする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
上記塩基修飾されたRNAが、脂質修飾を含んでいる、請求項1〜14のいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
腫瘍および癌疾患、心臓および循環器系統の病気、感染症、自己免疫疾患または単一遺伝子疾患からなる群より選択される疾患を処置するための薬学的組成物を調製するための、請求項1〜15のいずれか1項に記載の塩基修飾されたRNAの使用。
【請求項17】
上記薬学的組成物が、プロタミン、ヌクレオリン、スペルミン、またはスペルミジンを含むカチオン性ペプチドまたはポリペプチド;キトサン、TDM、MDP、ムラミルジペプチド、プルロニクス、アルム溶液、水酸化アルミニウム、ADJUMER(商標)(ポリホスファゼン)を含むカチオン性の多糖類;リン酸アルミニウムゲル;藻類由来のグルカン;アルガムリン;水酸化アルミニウムゲル(アルム);高タンパク質吸着性水酸化アルミニウムゲル;低粘性酸化アルミニウムゲル;AFまたはSPT(スクアラン(5%)、Tween 80(0.2%)、プルロニック L121(1.25%)、リン酸緩衝食塩水のエマルジョン、pH7.4);AVRIDINE(商標)(プロパンジアミン);BAY R1005(商標)((N−(−2デオキシ−2−L−ロイシルアミノ−b−D−グルコピラノシル)−N−オクタデシルドデカノイル−アミドハイドロ酢酸塩);CALCITRIOL(商標)(1α,25−ジヒドロキシビタミンD3);リン酸カルシウムゲル;CAPTM(リン酸カルシウムナノ粒子);コレラホロトキシン、コレラ毒素−A1−タンパク質−A−D−フラグメント融解タンパク質、コレラ毒素のサブユニットB;CRL 1005(ブロック共重合体P1205);サイトカイン含有リポソーム;DDA(ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物);DHEA(デヒドロエピアンドロステロン);DMPC(ジミリストイルホスファチジルコリン);DMPG(ジミリストイルホスファチジルグリセロール);DOC/アルム複合体(デオキシコール酸ナトリウム塩);フロイント完全アジュバント;フロイント不完全アジュバント;ガンマイヌリン;ゲルブアジュバント((i)N−アセチルグルコサミニル(P1−4)−N−アセチルムラミル−LアラニルD−グルタミン(GMDP)と、(ii)ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩化物(DDA)と、(iii)亜鉛−L―プロリン塩複合体(ZnPro−8)との混合物;GM−CSF);GMDP(N−アセチルグルコサミニル−(b1−4)−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン);イミキモド(1−(2−メチプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン);ImmTher(商標)(N−アセチルグルコサミニル−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−isoGlu−L−Ala−グリセロールジパルミテート);DRV(脱水−再水和小泡から調製された免疫リポソーム);インターフェロン−γ;インターロイキン−1β;インターロイキン−2;インターロイキン−7;インターロイキン−12;ISCOMS(商標)(「Immune Stimulating Complexes」);ISCOPREP 7.0.3.(商標); リポソーム;LOXORIBINE(商標)(7−アリル−8−オキソグアノシン);LT経口アジュバント(大腸菌の不安定なエンテロトキシンプロトキシン);任意の組成のマイクロスフェアおよび微粒子;MF59(商標);(スクアレン水エマルジョン);MONTANIDE ISA 51(商標)(精製不完全フロインドアジュバント);MONTANIDE ISA 720(商標)(代謝可能なオイルアジュバント);MPL(商標)(3−Q−デサシル−4’−モノホスホリルリピドA);MTP−PEおよびMTP−PEリポソーム((N−アセチル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L―アラニン−2−(1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−(ヒドロキシホスホリルオキシ))エチルアミド、モノナトリウム塩);MURAMETIDE(商標)(Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH);MURAPALMITINE(商標)およびD−MURAPALMITINE(商標)(Nac−Mur−L−Thr−D−isoGIn−sn−グリセロールジパルミトイル);NAGO(ノイラミニダーゼガラクトースオキシダーゼ);任意の組成のナノスフェアまたはナノ粒子;NISV(非イオン界面活性剤小泡);PLEURAN(商標)(β−グルカン);PLGA、PGA、およびPLA(乳酸およびグリコール酸のホモポリマーおよびコポリマー;マイクロ/ナノスフェア);PLURONIC L121(商標);PMMA(ポリメチルメタクリレート);PODDS(商標)(プロテノイドマイクロスフェア);ポリエチレンカルバメート誘導体;ポリ−rA:ポリ−rU(ポリアデニル酸のポリウリジル酸複合体);ポリソルベート80(Tween 80);タンパク質コキエート(Avanti Polar Lipids, Inc., Alabaster, AL);STIMULON(商標)(QS−21);Quil−A(Quil−Aサポニン);S−28463(4−アミノ−otec−ジメチル−2−エトキシメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]−キノリン−1−エタノール);SAF−1(商標)(「Syntex adjuvant formulation」);センダイプロテオリポソームおよび脂質センダイマトリックス;Span−85(ソルビタントリオレート);スペコール(Marcol 52、Span85、およびTween85のエマルジョン);スクアレンまたはRobane(登録商標)(2,6,10,15,19,23−ヘキサメチルテトラコサン、および2,6,10,15,19,23−ヘキサメチル2,6,10,14,18,22−テトラコサヘキサン);ステアリルチロシン(オクタデシルチロシン塩酸塩);Theramid(登録商標)(N−アセチルグルコサミニル−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−isoGlu−L−Ala−ジパルミトキシプロピルアミド);Theronyl−MDP(Termurtide(商標)または[thr 1]−MDP;N−アセチルムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン);Ty粒子(Ty−VLPまたはウイルス様粒子);Walter−Reedリポソーム(水酸化アルミニウム上に吸着されたリピドAを含むリポソーム);Pam3Cysを含むリポペプチド;CpGおよび/またはRNAオリゴヌクレオチドから選択された核酸系のアジュバント、または、TLR1、TLR2、TLR3、TLR4、TLR5、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TLR10、TLR11、TLR12、またはTLR13、またはそれらの相同体のリガンドから選択されたトール様受容体からなる群より選択されるアジュバントをさらに含んでいる、請求項16に記載の使用。
【請求項18】
上記薬学的組成物がワクチンである、請求項16または17に記載の使用。
【請求項19】
上記癌または腫瘍の疾患が、黒色腫、悪性黒色腫、結腸癌、リンパ腫、肉腫、芽腫、腎癌、胃腸腫瘍、神経膠腫、前立腺腫瘍、膀胱癌、直腸腫瘍、胃癌、食道癌、膵臓癌、肝癌、乳癌、子宮癌、子宮頸癌、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、ヘパトーム、ウイルスによって誘発される様々な腫瘍(例えば、乳頭腫ウイルスによって誘発される悪性腫瘍(例えば子宮頚癌)、悪性腺腫、ヘルペスウイルスによって誘発される腫瘍(例えばバーキットリンパ腫、EBVによって誘発されるB細胞リンパ腫)、B型肝炎によって誘発される腫瘍(肝細胞悪性腫瘍)、HTLV−1およびHTLV−2によって誘発されるリンパ腫等)、聴神経腫、肺癌(=気管支癌)、小細胞肺癌、咽頭癌、肛門癌、グリア芽腫、直腸癌、星状細胞腫、脳腫瘍、網膜芽腫、基底細胞腫、脳転移、髄芽腫、膣癌、膵臓癌、精巣癌、ホジキン症候群、髄膜腫、シュネーベルガー病、脳下垂体腫瘍、菌状息肉腫、カルチノイド、神経鞘腫、棘細胞腫、バーキットリンパ腫、喉頭癌、腎癌、胸腺腫、体癌、骨肉腫、非ホジキンリンパ腫、尿道癌、CUP症候群、頭頸部腫瘍、乏突起膠腫、外陰癌、腸癌、結腸癌、食道悪性腫瘍(=食道癌)、いぼ合併症、小腸腫瘍、頭蓋咽頭腫、卵巣癌、生殖器腫瘍、卵巣癌、膵臓癌、子宮内膜癌、肝転移、陰茎癌、舌癌、胆嚢癌、白血病、形質細胞腫、まぶた腫瘍、および、前立腺癌(=前立腺腫瘍)からなる群より選択される、請求項15〜17のいずれか1項に記載の使用。
【請求項20】
上記感染症が、インフルエンザ、マラリア、SARS、黄熱、エイズ、ライムボレリア症、リーシュマニア症、炭疽病、髄膜炎、ウイルス感染症、細菌感染症、炭疽病、虫垂炎、ボレリア症、ボツリヌス中毒、カンフィローバクター、トラコーマクラミジア(尿道の炎症、結膜炎)、コレラ、ジフテリア、鼠径肉芽腫、喉頭蓋炎、発疹チフス、ガス壊疽、淋病、野兎病、ヘリコバクターピロリ、百日咳、鼠径リンパ肉芽腫、骨髄炎、レジオネラ症、ハンセン病、リステリア症、肺炎、髄膜炎、細菌性髄膜炎、炭疽病、中耳炎、マイコプラズマホミニス、新生児敗血症(絨毛羊膜炎)、水癌、パラチフス、ペスト、ライター症候群、ロッキー山紅斑熱、サルモネラ菌パラチフス、サルモネラ菌発疹チフス、猩紅熱、梅毒、破傷風、トリッパー、ツツガムシ病、結核、発疹チフス、膣炎、軟性下疳等、および寄生虫、原生動物、または菌によって発症する感染症、疥癬、皮膚のリーシュマニア症、ランブル鞭毛虫症、シラミ、マラリア、顕微鏡検査、糸状虫症(河川盲目症)、真菌症、ウシ条虫、住血吸虫病、睡眠病、ブタ条虫、トキソプラズマ症、トリコモナス症、トリパノソーマ症(睡眠病)、内臓性リーシュマニア症、おしめ/おむつ皮膚炎、または微小条虫によって引き起こされる感染症からなる群より選択され、
上記ウイルス感染症は、例えば、エイズ、尖圭コンジローマ、凹窩いぼ、デング熱、三日熱、エボラウイルス、風邪、初夏髄膜脳炎(FSME)、インフルエンザ、帯状ヘルペス、肝炎、単純ヘルぺス I型、単純ヘルぺス II型、帯状疱疹、インフルエンザ、日本脳炎、ラッサ熱、マールブルグウイルス、麻疹、口蹄疫、単核症、流行性耳下腺炎、ノーウォークウイルス感染、プファイファー腺熱、疱瘡、ポリオ(幼年期 跛行)、仮性クループ、伝染性紅斑、狂犬病、いぼ、西ナイル熱、水痘、巨細胞ウイルス(CMV)等であり、
上記細菌感染症は、例えば、流産(前立腺炎症)であり、
上記寄生虫、原生動物、または菌によって発症する感染症は、例えば、アメーバ症、ビルハルツ住血吸虫症、シャーガス病、エキノコックス属、広節裂頭条虫、魚類中毒症(シガテラ中毒)、キツネ条虫、みずむし、イヌ条虫、カンジダ症、酵母菌斑である、
請求項16〜18のいずれか1項に記載の使用。
【請求項21】
上記心臓および循環器系統の病気が、冠動脈心疾患、動脈硬化、卒中、高血圧からなる群より選択され、神経細胞の疾患が、アルツハイマー病、筋萎縮側索硬化、ジストニー、てんかん、多発硬化、およびパーキンソン病から選択される、請求項16〜18のいずれか1項に記載の使用。
【請求項22】
上記自己免疫疾患が、I型自己免疫疾患、II型自己免疫疾患、III型自己免疫疾患、またはIV型自己免疫疾患からなる群より選択され、
上記自己免疫疾患が、例えば、多発硬化(MS)、関節リウマチ、糖尿病、I型糖尿病(真性糖尿病)、全身性エリテマートーデス(SLE)、慢性多発関節炎、バセドウ氏病、自己免疫型慢性肝炎、潰瘍性大腸炎、I型アレルギー疾患、II型アレルギー疾患、III型アレルギー疾患、IV型アレルギー疾患、線維筋痛、脱毛症、ベヒテレフ病、クローン病、重症筋無力症、神経皮膚炎、リウマチ性多発筋痛、全身性進行性硬化(PSS)、乾癬、ライター症候群、関節リウマチ、乾癬および脈管炎である、
請求項16〜18のいずれか1項に記載の使用。
【請求項23】
上記単一遺伝子疾患が、アデノシンデアミナーゼ欠乏症、家族性高コレステロール血症、Canavan症候群、ゴーシェ病、ファンコニ貧血、神経セロイドリポフスチノーシス、ムコビシドーシス(嚢胞性線維症)、鎌状赤血球貧血、フェニルケトン尿症、アルカプトン尿症、白皮症、甲状腺機能低下不全症、ガラクトース血症、α1アンチトリプシン欠損症、色素性乾皮症、Ribbing症候群、ムコ多糖体症、唇裂、顎、口蓋、ローレンス・ムーン・バルデー・ビードル症候群、短肋骨多指症候群、クレチン病、ジュベール症候群、II型早老症、短指症、副腎性器症候群のような常染色体劣性遺伝性疾患からなる群、および色覚異常、ぜい弱X症候群、筋ジストロフィ(デュシエンヌ型、Becker−Kiener型)、血友病AおよびB、G6PD欠損症、ファブリー病、ムコ多糖体症、Norrie症候群、色素性網膜炎、敗血性肉芽腫症、X−SCID、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症、レッシュ‐ナイハン症候群のようなX染色体遺伝性疾患からなる群、または、例えば遺伝性欠陥浮腫、マルファン症候群、神経線維腫症、I型早老症、骨形成不全症、クリッペル・トレノーネイ症候群、スタージ‐ウェーバー症候群、ヒッペル・リンダウ症候群、結節性硬化症のような常染色体優性遺伝性疾患より選択され、上記色覚異常は例えば赤緑色盲である、請求項16〜18のいずれか1項に記載の使用。
【請求項24】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の、塩基修飾されたRNA配列。
【請求項25】
以下の工程(a)〜(d)を含む、塩基修飾されたRNAの調製のためのインビトロ転写法:
(a)目的のタンパク質をコードする(デオキシ)リボ核酸を調製する工程;
(b)RNAポリメラーゼ、緩衝液、核酸混合物、および必要に応じてリボヌクレアーゼ阻害剤を含むインビトロ転写媒質に上記核酸を添加する工程であって、該核酸混合物は、1つ以上の天然型のヌクレオチドA、G、C、および/またはUの代りとしての、請求項5に定義されている1つ以上の塩基修飾ヌクレオチドと、天然型のヌクレオチドA、G、C、またはUの全てが置換されるわけではない場合、必要に応じて、1つ以上の天然型のヌクレオチドA、G、C、またはUとを含む、工程;
(c)上記インビトロ転写媒質中にて上記核酸をインキュベートし、該核酸をインビトロ転写する工程;
(d)必要に応じて、精製および組み込まれなかったヌクレオチドの上記インビトロ転写媒質からの除去を行う工程。
【請求項26】
タンパク質の発現を増加させるためにインビトロで転写および翻訳を行う方法であって、以下の工程(a)〜(g)を包含する方法:
(a)目的のタンパク質をコードする(デオキシ)リボ核酸を調製する工程;
(b)RNAポリメラーゼ、緩衝液、核酸混合物、および必要に応じてリボヌクレアーゼ阻害剤を含むインビトロ転写媒質に上記核酸を添加する工程であって、該核酸混合物は、1つ以上の天然型のヌクレオチドA、G、C、および/またはUの代りとしての、請求項5に定義されている1つ以上の塩基修飾ヌクレオチドと、天然型のヌクレオチドA、G、C、またはUの全てが置換されるわけではない場合、必要に応じて、1つ以上の天然型のヌクレオチドA、G、C、またはUとを含む、工程;
(c)上記インビトロ転写媒質中にて上記核酸をインキュベートし、該核酸をインビトロ転写する工程;
(d)必要に応じて、精製および組み込まれなかったヌクレオチドの上記インビトロ転写媒質からの除去を行う工程;
(e)工程(c)および必要に応じて工程(d)において得られた塩基修飾された核酸を、インビトロ翻訳媒質に添加する工程;
(f)上記インビトロ翻訳媒質中にて上記塩基修飾された核酸をインキュベートし、該塩基修飾された核酸によってコードされるタンパク質をインビトロ翻訳する工程;
(g)必要に応じて、工程(f)において翻訳されたタンパク質を精製する工程。
【請求項27】
宿主細胞中におけるタンパク質の発現を増加させるためにインビトロで転写および翻訳を行う方法であって、以下の工程(a)〜(g')を包含する方法:
(a)目的のタンパク質をコードする(デオキシ)リボ核酸を調製する工程;
(b)RNAポリメラーゼ、緩衝液、核酸混合物、および必要に応じてリボヌクレアーゼ阻害剤を含むインビトロ転写媒質に上記核酸を添加する工程であって、該核酸混合物は、1つ以上の天然型のヌクレオチドA、G、C、および/またはUの代りとしての、請求項5に定義されている1つ以上の塩基修飾ヌクレオチドと、天然型のヌクレオチドA、G、C、またはUの全てが置換されるわけではない場合、必要に応じて、1つ以上の天然型のヌクレオチドA、G、C、またはUとを含む、工程;
(c)上記インビトロ転写媒質中にて上記核酸をインキュベートし、該核酸をインビトロ転写する工程;
(d)必要に応じて、精製および組み込まれなかったヌクレオチドの上記インビトロ転写媒質からの除去を行う工程;
(e')工程(c)および必要に応じて工程(d)において得られた塩基修飾された核酸を、宿主細胞にトランスフェクトする工程;
(f')上記宿主細胞中にて上記塩基修飾された核酸をインキュベートし、該塩基修飾された核酸によってコードされるタンパク質を翻訳する工程;
(g')必要に応じて、工程(f)において翻訳されたタンパク質を単離および/または精製する工程。
【請求項28】
以下の(a)〜(c)の工程を包含する、エキソビボでの治療法:
(a)必要に応じて患者から細胞または組織を外植する工程;
(b)培養された細胞/組織、または工程(a)で得られた細胞/組織を、請求項24に記載の塩基修飾されたRNAによってトランスフェクトする工程;
(c)必要に応じて、工程(b)においてトランスフェクトされた細胞を患者に移植する工程。
【請求項29】
上記トランスフェクトされた細胞が抗原提示細胞(APC)である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項24に記載の塩基修飾されたRNA配列を含んでいる、RNAライブラリー。
【請求項31】
細胞/組織転写物の一部を提示するサブトラクションライブラリーである、請求項30に記載のRNAライブラリー。
【請求項32】
以下の工程(a)〜(c)によって特徴付けられる方法より取得される、RNAライブラリー:
(a)任意の細胞または組織から、cDNAライブラリーまたはその一部を作製/調製する工程;
(b)上記cDNAライブラリーまたはその一部を用いて、本発明に係る塩基修飾されたRNAをインビトロ転写するためのマトリックスを作製/調製する工程;
(c)上記マトリックスをインビトロ転写する工程。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−508014(P2010−508014A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−533755(P2009−533755)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【国際出願番号】PCT/EP2007/009469
【国際公開番号】WO2008/052770
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(509014386)キュアバック ゲーエムベーハー (11)
【氏名又は名称原語表記】CUREVAC GMBH
【住所又は居所原語表記】Paul−Ehrlich−Str.15,72076 Tuebingen,Germany
【Fターム(参考)】